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まま-に (連語)🔗⭐🔉
まま-に (連語)
〔名詞「まま」に格助詞「に」の付いたもの〕
用言の連体形に付いて,接続助詞のように用いられる。上の句によって示される動作や状態にしたがって,次の行動がなされることを表す。
(1)…するとおりに。…であるにまかせて。「ただ宣はせむ―と聞ゆ/源氏(澪標)」「わが思ふ―そらにいかでか覚え語らむ/更級」
(2)…するにつれて。…にしたがって。「暗うなる―雨いとあやにくに頭さし出づべくもあらず/落窪 1」「かくて日の経(フ)る―,旅の空を思ひやるだにいとあはれなるに,人の心もいと頼もしげには見えずなむありける/蜻蛉(上)」
(3)…であるために。…なので。「恋しうおぼしいでらるる―,常陸の宮にはしばしば聞え給へど/源氏(末摘花)」「いみじく心もとなく,ゆかしく覚ゆる―,この源氏の物語,一の巻よりして皆見せ給へと心のうちに祈る/更級」
(4)…するとすぐに。…するやいなや。「いつも和殿原は重忠がやうなる者にこそ助けられんずれといふ―,大串をひさげて岸の上へぞ投げ上げたる/平家 9」「音に聞きし猫また,あやまたず足もとへふと寄り来て,やがてかきつく―,頸(クビ)のほどを食はんとす/徒然 89」
〔(1)格助詞「の」に付いて副詞句を構成することもある。意味は(1)または(2)に同じ。「霜枯れわたる野原の―,馬・車の行き通ふ音しげくひびきたり/源氏(若菜上)」「心の―茂れる秋の野らは置きあまる露にうづもれて/徒然 44」(2)現代語でも用いられることがある。意味は(1)に同じ。「女まで引張られる―彼れの膝に倚りかかつて,彼れの頬ずりを無邪気に受けた/カインの末裔(武郎)」〕
大辞林 ページ 154857 での【連語】単語。