複数辞典一括検索+
ものから (接助)🔗⭐🔉
ものから (接助)
〔形式名詞「もの」に名詞「から(故)」が付いたものから。上代から見られるが,上代ではまだ二語としての意識が強く,中古に至り一語の接続助詞としての用法が成立した〕
活用語の連体形に接続する。
(1)既定の事柄を条件として示し,逆接的に下に続ける。けれども。ものの。のに。「待つ人にあらぬ―初雁のけさ鳴く声のめづらしきかな/古今(秋上)」「月は有明にて光をさまれる―,影さやかに見えてなかなかをかしき曙なり/源氏(帚木)」
(2)既定の順接条件を表す。…なので。…だから。「さすがに辺土の遺風忘れざる―,殊勝に覚えらる/奥の細道」「みづからよはひを断せ給ふ―,罷事(ヤンゴト)なくて兄の皇子御位に即せ給ふ/読本・雨月(白峯)」
〔(2)は中世から見られるが,近世の擬古文では,この方が一般的となる〕
大辞林 ページ 155707 での【接助】単語。