やしゃる (助動)
〔近世上方語。「やっしゃる」とも〕
未然形が一音節である動詞の未然形,カ行変格・サ行変格の動詞の連用形に付く。尊敬の意を表す。お…なさる。お…になる。「ああ兄様の持つてゐ〈やしやる〉/歌舞伎・仏母摩耶山」「けさから久松をつれて三井へ行くと言うて出〈やしやつ〉たが,今にもどらしやれぬ心もとなさに/歌舞伎・心中鬼門角」
〔活用は,四段活用型の「やしゃら,やしゃり・やしゃっ,やしゃる,やしゃる,やしゃれ,やしゃれ・やしゃれい」と下二段活用型の「やしゃれ,やしゃれ,やしゃる,やしゃるる,やしゃるれ,〇」とがある〕
→しゃる(助動)