複数辞典一括検索+

やら🔗🔉

やら 〔「にやあらむ」の転である「やらん」から。中世後期以降の語〕 ■一■ (副助) 体言および体言に準ずる語,一部の副詞,助詞などに付く。 (1)〔疑問・不定を表す語に付いて〕 不確実であるという意を表す。「君の要求は何のこと―見当がつかない」「いつの間に―日が暮れていた」 (2)〔「とやら」の形で〕 はっきり言わずに,ぼかして言うときに用いる。「山田と―いう人」「どこと―抜けている人」 (3)〔「…やら…やら」の形で〕 下に打ち消しの語を伴って,いずれとも不定である意を表す。「どれとどれがほんもの―にせもの―まったくわからない」「ほんとうにできるの―できないの―見当がつかない」 ■二■ (並立助) 〔■一■(3)から転じたもの〕 体言や活用語の連体形に付いて,事柄をあれこれと並べあげるのに用いる。「りんご―かき―いっぱい買いこんだ」「泣く―わめく―たいへんな騒ぎだった」「うれしい―悲しい―何とも複雑な気持ちだった」 ■三■ (終助) 文末の言い切りの形に付く。不確かな気持ちをこめて,自問したり推量したりする時に用いる。「とんぼ釣り,今日はどこまで行った―」「いったい何を食わせる―」 →やらん(連語)

大辞林 ページ 156009 でのやら単語。