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うれい ウレヒ [3][2] 【愁い・憂い】🔗🔉

うれい ウレヒ [3][2] 【愁い・憂い】 (1)悪い状態になることを予想し心配すること。不安。「日本の将来に―をいだく」「後顧の―がない」 (2)心中にいだくもの悲しい思い。憂愁。「―を帯びた顔」「春の―」 (3)災い。難儀。「遠慮ノナイ者ワ必ズ近イ―ガアル/天草本伊曾保」 〔現代語では「うれえ」より「うれい」の方が一般的に用いられる〕

うれい-がお ウレヒガホ [0] 【憂い顔】🔗🔉

うれい-がお ウレヒガホ [0] 【憂い顔】 いかにも心配そうな顔つき。

うれい-ごと ウレヒ― [0][5] 【愁い事・憂い事】🔗🔉

うれい-ごと ウレヒ― [0][5] 【愁い事・憂い事】 (1)心配事。「―が絶えない」 (2)歌舞伎で,親子・夫婦の別れなど,愁嘆の演技。「やつしは甚左衛門,幸左衛門が思案事,四郎三(=俳優ノ名)が―/浄瑠璃・油地獄(上)」

うれい-さんじゅう ウレヒ―ヂユウ [4] 【愁三重】🔗🔉

うれい-さんじゅう ウレヒ―ヂユウ [4] 【愁三重】 (1)浄瑠璃で,愁嘆場の終わりに愁いを強調する義太夫の節,および三味線の手。特に親子・肉親の生き別れ,死に別れなどの悲劇をもって終わる場面に多い。 (2)下座音楽の一。主役が愁いに沈んで花道を引っ込むときに用いる。幕外へ立て三味線が出て独奏する。次第にテンポを速めたあと,送り三重となる。「忠臣蔵」四段目,「熊谷陣屋」など。

うれい-じょう ウレヒジヤウ 【愁状】🔗🔉

うれい-じょう ウレヒジヤウ 【愁状】 中世,上位の者に裁可を求めて出した嘆願書。愁文(ウレエブミ)。

うれい-ぶし ウレヒ― [0] 【愁い節】🔗🔉

うれい-ぶし ウレヒ― [0] 【愁い節】 浄瑠璃で,愁嘆の表現に用いる節。

うれ・う ウレフ [2] 【愁ふ・憂ふ】🔗🔉

うれ・う ウレフ [2] 【愁ふ・憂ふ】 ■一■ (動ハ上二) 思いなやむ。心配する。「しるべなき旅の空に此の疾を―・ひ給ふは/読本・雨月(菊花の約)」 〔(1)本来は下二段活用と思われるが,中世以降上二段活用も用いられた。(2)連用形は現代語でも用いられることがある。「暴力の横行を―・いている」〕 ■二■ (動ハ下二) ⇒うれえる

うれえ ウレヘ 【愁へ・憂へ】🔗🔉

うれえ ウレヘ 【愁へ・憂へ】 〔動詞「うれえる」の連用形から〕 (1)苦しみ。つらい思い。悲嘆。「草枕旅の―を慰もる事もありやと/万葉 1757」 (2)不満や苦しみを人に嘆き訴えること。愁訴。「かの―をしたる匠(タクミ)をば,かぐや姫呼びすゑて/竹取」 (3)悪い状態になることを予想して心配すること。不安。「民の―つひに空しからざりければ/方丈記」 (4)病気。「此の国の族,常に斯の―有り/大唐西域記(長寛点)」 (5)喪。忌中。「真の病とおやの―とに非ずして/日本書紀(天武訓)」

大辞林 ページ 139548