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すさ・む [0] 【荒む】🔗⭐🔉
すさ・む [0] 【荒む】
〔「すさぶ」の転〕
■一■ (動マ五[四])
□一□(自動詞)
(1)気持ちや生活態度が荒れる。捨て鉢な気持ちになる。「―・んだ生活」「心が―・む」
(2)気持ちが荒れたり,また努力を怠ったりした結果,芸の技量などが低下する。「芸が―・む」「筆が―・む」「学問の―・み衰ふることなく/舞姫(鴎外)」
(3)激しくなる。勢いをます。すさぶ。現代語では多く,他の動詞の連用形に付いて用いられる。「風が吹き―・む」「雨が降り―・む」「外山の秋は風―・むらむ/新古今(秋下)」
(4)一つの事に熱中して,他を顧みない。ふける。「楽シミニ―・ム/ヘボン」
(5)気の向くままに物事をする。「ひと日も波になど,―・み臥したるを/狭衣 1」
(6)勢いが尽きて雨や風がやむ。「山里の雨降り―・む夕暮の空/新古今(雑中)」
(7)(人が)衰える。「物などまゐり給へど,あさましうはかなく―・みつつ/狭衣 2」
(8)うち捨てる。放棄する。「篝火次第に数消えて,所々に焼―・めり/太平記 8」
□二□(他動詞)
(1)心のままにもてあそぶ。慰み興ずる。「はかなく―・み給ふ吹きもの弾もの/苔の衣」
(2)嫌って遠ざける。「人ヲ―・ム/日葡」
(3)(自分の肉体を)苦しめる。責める。「身ヲ―・ム/日葡」
■二■ (動マ下二)
(1)心を寄せる。「山高み人も―・めぬ桜花/古今(春上)」「頭中将の―・めぬ四の君などこそよしと聞きしか/源氏(花宴)」
(2)(雨や風の勢いを)衰えさせる。「ひまもなく降りも―・めぬ五月雨につくまの沼のみ草波寄る/堀河百首」
(3)嫌って遠ざける。うとんじる。「むべ我をば―・めたり/源氏(紅梅)」
大辞林 ページ 147290。