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ぬきん・でる [4] 【抜きん出る・抽んでる・擢んでる】 (動ダ下一)[文]ダ下二 ぬきん・づ🔗🔉

ぬきん・でる [4] 【抜きん出る・抽んでる・擢んでる】 (動ダ下一)[文]ダ下二 ぬきん・づ 〔「ぬきづ」の転〕 (1)周囲の物よりひときわ高く突き出ている。「他に―・でる高峰」 (2)人並みはずれてすぐれている。ずば抜けている。「―・でた才能」「衆に―・でる」 (3)群れなどから離れる。抜け出る。「只一人―・でて後の山より何地ともなく落ち給ひにけり/太平記 13」 (4)引き抜いて取り出す。また,多くの中から選び出す。「錫は一廉―・でて下さるる時書く字ぢやぞ/毛詩抄」 (5)人よりも目立たせる。際立たせる。「忠功を―・でば,日来の昇殿を不日に許さるべき也/保元(上)」

ぬく 【温】🔗🔉

ぬく 【温】 〔形容詞「ぬくい」の語幹から〕 人をののしっていう語。のろま。うすのろ。「そこな―め/浄瑠璃・鑓の権三(上)」

ぬ・く [0] 【抜く】🔗🔉

ぬ・く [0] 【抜く】 ■一■ (動カ五[四]) 物を引き出す。 (1)生えている物,はまっている物などを,引っぱって取り出す。「とげを―・く」「庭の雑草を―・く」「ビールの栓を―・く」「刀を―・く」 (2)(ポケット・かばんなどの中の金品を)ひそかにすり取る。また,輸送途中の荷物などを盗み取る。「すりに財布を―・かれた」「積み荷を―・かれる」 (3)中に充満しているものを外に出す。除き去る。「タイヤの空気を―・く」「風呂の水を―・く」「肩の力を―・く」「気を―・く」 一部を取り出す。 (1)(「抽く」とも書く)多くの中から一部を選んで取り出す。抽出する。「好きなカードを一枚―・いてください」「原文から三分の一ほどを―・いてダイジェスト版をつくる」 (2)(「抽く」とも書く)有用なもの,価値あるものだけを選んでわきに置く。「大きいものだけ―・いて別にしておく」 (3)余分なものやじゃまなものを取り除く。除去する。「魚の腹わたを―・く」「わさびを―・いた握りずし」「灰汁(アク)を―・く」「染みを―・く」 (4)過程の一部を省略する。省く。「昼飯を―・く」「仕事の手を―・く」 (5)抜き衣紋(エモン)にする。「襟を―・く」 (6)所属している組織などから離れる。関係を絶つ。「籍を―・く」「足を―・く」 追いこす。 (1)競走で,前の者を追いこす。また,上位の者よりもさらに上位になる。追い抜く。「ゴールまぎわで三人―・いた」「―・きつ―・かれつの大接戦」「彼の実力は群を―・いている」 (2)(新聞などで)他社を出し抜いて特種(トクダネ)記事をつくる。「 A 新聞に―・かれた」 (「貫く」とも書く)向こう側に出す。 (1)穴を作る。「ハート形に―・く」 (2)突き破る。「三遊間を―・く当たり」 (3)穴に緒などを通してとめる。つらぬく。「浅緑糸よりかけて白露を珠にも―・ける春の柳か/古今(春上)」 攻略する。 (1)城などを攻め落とす。「堅陣(ケンジン)を―・く」 (2)囲碁で,相手の石を囲んで取る。うちぬく。 (3)つきくずす。「―・き難い不信の念」「決心牢乎(ロウコ)として―・くべからず」 動詞の連用形の下に付いて複合動詞をつくる。 (1)最後まで…する,…し通すの意を表す。「がんばり―・く」「走り―・く」「耐え―・く」 (2)ひどく…するの意を表す。「困り―・いている」 だます。ごまかす。「とう仰せられたれば―・かれまい物を/狂言・張蛸」 〔「抜ける」に対する他動詞〕 [可能] ぬける ■二■ (動カ下二) ⇒ぬける [慣用] 息を―・生き馬の目を―・一頭地を―・気を―・度肝を―/月夜に釜(カマ)を抜かれる

大辞林 ページ 151628