複数辞典一括検索+

へ 【瓮】🔗🔉

【瓮】 飲食物の容器。瓶(カメ)。もたい。「いわいべ(斎瓮)」「つるべ(釣瓶)」などの複合語を作る。「十石いるばかりの―,二十ばかり据ゑて/宇津保(吹上・上)」

へ 【家】🔗🔉

【家】 〔「いへ」の「い」が省かれたもの〕 家。「妹が―に雪かも降ると見るまでに/万葉 844」

へ 【舳】🔗🔉

【舳】 へさき。「朝なぎに―向け漕がむと/万葉 4398」

へ 【竈】🔗🔉

【竈】 かまど。 →へぐい(竈食)

へ [1] (感)🔗🔉

[1] (感) (1)「へい(感)」に同じ。 (2)相手をこばかにしたときに発する語。へん。「―,あの人が大臣だなんて」 →へえ

へ (格助)🔗🔉

(格助) 〔現在では「え」と発音。「あたり」の意の名詞「へ(辺)」から〕 (1)動作・作用の向けられる方向を示す。「東―進む」「佐渡―佐渡―と草木もなびく」「秋風に大和―越ゆる雁がねはいや遠ざかる雲隠りつつ/万葉 2128」 (2)動作・作用の向けられる対象を示す。「君―のお願い」「当局―陳情する」「巻物三巻を作りて,院―まゐらせけれども/平治(上・古活字本)」 (3)動作・作用の帰着点を示す。「東京―着く」「山頂―たどりつく」「また仁和寺―帰りて,親しきもの,老いたる母など,枕上によりゐて/徒然 53」 (4)動作・作用の行われる場所を示す。「使いの者が玄関―来ています」「郎等ガオ庭―祗候(シコウ)ツカマツッタコトモ/天草本平家 1」 (5)(「…たところへ」「…ているところへ」などの形で)動作・作用の行われる事態を表す。「ちょうど寝たところ―,お客が来た」「風呂にはいっているところ―,電話がかかってきた」 〔(1)上代からある語で,(1) すなわち移動性の動作の目標を示すのが原義。(2)(2)〜(4) は中世以降見られるようになったもの。「へ」は,時代のくだるに従ってその用法を拡大し,現代では同用法の「に」とともに広く用いられるようになった。しかし,「へ」は「に」にくらべて,その方向指示性・移動性をより強く表す語であるといえる〕 →に(格助)

🔗🔉

「へ」の濁音の仮名。両唇破裂音の有声子音と前舌の半狭母音とから成る音節。 〔奈良時代までは,上代特殊仮名遣いで甲乙二類の別があり,発音上区別があったとされる〕

大辞林 ページ 153899