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ます (助動)(ませ(ましよ)・まし・ます・ます・ますれ・ませ(まし))🔗⭐🔉
ます (助動)(ませ(ましよ)・まし・ます・ます・ますれ・ませ(まし))
動詞,および助動詞「れる・られる」「せる・させる」などの連用形に接続する。ただし,命令形「ませ(まし)」は,ただ「いらっしゃる」「くださる」「なさる」などの敬語動詞にしか付かない。
(1)丁寧の助動詞で,聞き手に対する丁寧な気持ちを表す。「その本はまだ読んでい〈ませ〉ん」「来年になり〈ますれ〉ば,時間的にも多少余裕ができ〈ます〉ものと期待しており〈ます〉」「おからだには十分お気をつけてください〈ませ〉」
(2)謙譲語として,動作の及ぶ相手に対する敬意を表す。…し申しあげる。…てさしあげる。「此おたちをたしかにとどけ〈ませい〉,えい/狂言・武悪」「せめて一たびのぼり〈まし〉て見〈まし〉たい/咄本・正直咄大鑑」
〔(1)中世後期以降の語。「まゐらする」から「まらする」「まっする」(または「まいする」)「まする」などの形を経て成立したもの。活用形や意味・用法の上で,「座(マ)す」「申す」などの語の影響を受けているかともみられる。(2)活用は,古くはサ変型であったが,近世中期以降,しだいに現在のようになっていった。なお,近世には未然形に「まさ」の形も見られる。「世をしのぶお身なれば一所に置き〈まさ〉れず/浄瑠璃・菅原」(3)古くは(2)の意味で用いられたが,近世初期以降しだいに(1) の意味が一般的になっていった。現代語ではもっぱら(1)の意味に用いられる。(4)古くは,終止・連体形に「まする」,命令形に「ませい」の形もあった。→まする・ませい。(5)仮定形「ますれ」は,仮定の条件を表す用法ばかりではなく,時に既定の条件を表すこともある。「かうして相変らずお上の物を食べてゐて見〈ますれ〉ば/高瀬舟(鴎外)」〕
大辞林 ページ 154729。