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[格助]名詞・活用語の連体形に付く。また上代では、助詞「が」「の」「のみ」にも付く。
動作・作用の起点を表す。
空間的起点、出所を示す。「目―大粒の涙が落ちた」「本人―直接話を聞く」「波の花沖―さきて散り来めり水の春とは風やなるらむ」〈古今・物名〉
時間的起点を示す。「会議は午後一時―始める」「朝―強い風が吹いている」「明けぬ―舟を引きつつのぼれども」〈土佐〉
経由する場所を表す。…を通って。…に沿って。「東京を出て、名古屋―京都へと向かう」「人の親の娘子児(をとめこ)据ゑて守山辺(もるやまへ)―朝な朝(さ)な通ひし君が来ねば悲しも」〈万・二三六〇〉
理由・原因・動機・根拠を表す。…のために。…によって。「操作ミス―事故が生じた」「恋草を力車(ちからぐるま)に七車積みて恋ふらくわが心―」〈万・六九四〉
材料、構成要素を表す。「米―酒ができる」「水は水素と酸素―なる」
動作・作用の開始順序や発端を示す。「先着の人―入場してください」
(多く下に副助詞「まで」を伴って)動作・作用の及ぶ範囲を表す。「朝早く―夜遅くまで働く」「すみ―すみまで探す」
移動の手段・方法を表す。…によって。…で。「訪(と)ふべき人、徒歩(かち)―あるまじきもあり」〈かげろふ・下〉
[接助]活用語の終止形に付く。
理由・原因を表す。「もう遅い―帰ろう」「年号が変はった―、暦はもらはずはなるまい」〈咄・聞上手〉
(終助詞的に用いて)強い主張、決意を表す。ぞ。「思い知らせてやる―」
[準体助]種々の語に付いて、それの付いた語句を全体として体言と同じはたらきをもつものにする。
以後、以上の意を表す。「五キロ―の重さ」
…から始めて、…をはじめとして、の意を表す。「鍋そのもの―が品よく出来上って居る」〈漱石・虞美人草〉→からに →からは →てからが ◆「から」は本来「故」の意の体言であったとみられ、上代において助詞「が」「の」に付くのも、その要素が強いからという。
は平安時代以降の用法で、上代では「より」が受け持った。
は
の用法から転じたもので、近世後期以降みられるようになった。
は近世前期からみられる。






















大辞泉 ページ 3205 での【から】単語。