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〔接尾〕形容詞・形容動詞の語幹、一部の助動詞の語幹に準じるものに付いて名詞をつくり、…の状態であること、…の程度であること、…の性質であることの意を表す。「つら―」「美し―」「静か―」「会いた―」移動に関する動詞の終止形に付いて、…する時、…する折、…する場合などの意を表す。「帰る―」「白菅の真野の榛原行く―来―君こそ見らめ真野の榛原」〈万・二八一〉方向を表す名詞に付いて、…の方という意を表す。「縦(たた)―にもかにも横―も奴とそ我はありける主の殿戸に」〈万・四一三二〉形容詞・形容動詞の語幹などに付いて、…なこと、…なことよという意を表す。「ももしきの大宮人の罷(まか)り出て遊ぶ今夜(こよひ)の月のさやけ―」〈万・一〇七六〉

さ【狭・小】🔗🔉

さ【狭・小】 〔語素〕名詞に付いて接頭語的に用いられ、その物の幅が狭いという意を表す。「―物」「―織り」

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「さ」の濁音。歯茎の有声破擦子音[dz]と母音[a]とからなる音節。[dza]◆清音「さ」に対する濁音としては、本来、歯茎の有声摩擦子音[z]と母音[a]とからなる音節[za]が相当するが、現代共通語では一般に[dza]と発音する。しかし、[za]とも発音し、両者は音韻としては区別されない。古くは[a](あるいは[da][dza])であったかともいわれる。室町時代末には[za]と発音され、近世江戸語以降[dza]と発音された。

ざ【座】🔗🔉

ざ【座】 [名]座る場所。座席。「―を占める」「―に着く」地位。「妻の―」「権力の―」多くの人が集まっている席。集会の席。また、その雰囲気。「―に連なる」「―がさめる」座る場所に敷く畳・円座・しとねなど。昔は、部屋の中は板敷きで、座る所にだけそれらを敷いた。物を据えておく場所。台座。「仏の―」金具の下につける飾り。座金(ざがね)神仏の教えなどを講義する所。「談義の―」中世、朝廷・貴族・寺社などの保護を受け、座役を納める代わりに種々の特権を有した商工業者や芸能者の同業組合。江戸時代、幕府によって設けられ、貨幣や度量衡など特定の免許品を製造した機関。「金―」「銀―」「枡(ます)―」「秤(はかり)―」江戸時代、歌舞伎・人形浄瑠璃などで、官許された興行権の表象。また、その興行を行う場所。劇場。→座元近世以降、演劇・演芸などの芸能に従事する人々が興行を行うために結成した団体・集団。〔接尾〕名詞に付く。劇場・映画館・劇団などの名に添える。「歌舞伎―」「スカラ―」「文学―」星座の名に添える。「蠍(さそり)―」「オリオン―」助数詞。劇場などの数を数えるのに用いる。「江戸三―」祭神・仏像などの数を数えるのに用いる。「弥陀三―」里神楽の曲の数を数えるのに用いる。「一二―神楽」高い山の数を数えるのに用いる。「一四―ある八〇〇〇メートル峰の一つ」

大辞泉 ページ 5872