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はべ・り【△侍り】🔗⭐🔉
はべ・り【△侍り】
[動ラ変]《「は(這)いあり」の音変化で、神や天皇など、絶対者の前に恐れ入った態度でいるのが原義か》
「いる」の意の謙譲語で、慎み深い態度でいる意を表す。(貴人の御前に)かしこまって控える。「御前の方に向かひて後ろざまに『誰々か―・る』と問ふこそをかしけれ」〈枕・五六〉
尊者に対する、あらたまった気持ちの会話・消息(勅撰集などの詞書も含む)に用い、「ある」「いる」の意を慎み深く丁重に表す丁寧語。あります。おります。ございます。
話し手側のものについて用い、謙譲の気持ちを込めてその存在を丁重にいう。謙譲語ともされる。「いともかしこきは置き所も―・らず」〈源・桐壺〉
広く一般的に存在の意を丁重にいう。その事実を自己の知っていることとして、慎み深く表す傾向が強い。「なにがし寺といふ所に、かしこき行ひ人―・る」〈源・若紫〉
地の文に用いて、「ある」「いる」の意を、自己の経験・感想として慎み深く表す。読者を予想した表現ともいわれ、特に中世以降の文語文に多く、雅語的用法として定着した。「守も…あいなのさかしらや、などぞ―・るめる」〈源・関屋〉「ある山里にたづね入ること―・りしに」〈徒然・一一〉
(補助動詞)動詞の連用形に付く。
の場面で用い、聞き手に対し、その動作を丁重に表し、かしこまった表現にする。また、その動作に「…ている」の意を付け加えて丁重にいう場合もある。話し手側の動作に用いたものには、謙譲の気持ちも込められる。…ます。…ております。「雨の降り―・りつれば」〈枕・八〉「松の思はむことだに恥づかしう思ひ給へ―・れば、百敷に行きかひ―・らむことは、ましていとはばかり多くなむ」〈源・桐壺〉
地の文に用いる。
の意の補助動詞用法。「物語にほめたる男の心地し―・りしか」〈紫式部日記〉「かかる心憂きわざをなん見―・りし」〈方丈記〉◆平安時代には、「さぶらう」が尊者のおそばに控える意を主とするのに対し、「はべり」は、ひたすら恐れ入っているという姿勢を示し、存在またはそれの付いた語を謙譲し丁重に表現する、かしこまった気持ちの会話に多用された。平安後期から、丁寧語としての「さぶらう」さらに「そうろう」がこれに代わるようになり、中世になると「はべり」は古風な語として形式化した。
「いる」の意の謙譲語で、慎み深い態度でいる意を表す。(貴人の御前に)かしこまって控える。「御前の方に向かひて後ろざまに『誰々か―・る』と問ふこそをかしけれ」〈枕・五六〉
尊者に対する、あらたまった気持ちの会話・消息(勅撰集などの詞書も含む)に用い、「ある」「いる」の意を慎み深く丁重に表す丁寧語。あります。おります。ございます。
話し手側のものについて用い、謙譲の気持ちを込めてその存在を丁重にいう。謙譲語ともされる。「いともかしこきは置き所も―・らず」〈源・桐壺〉
広く一般的に存在の意を丁重にいう。その事実を自己の知っていることとして、慎み深く表す傾向が強い。「なにがし寺といふ所に、かしこき行ひ人―・る」〈源・若紫〉
地の文に用いて、「ある」「いる」の意を、自己の経験・感想として慎み深く表す。読者を予想した表現ともいわれ、特に中世以降の文語文に多く、雅語的用法として定着した。「守も…あいなのさかしらや、などぞ―・るめる」〈源・関屋〉「ある山里にたづね入ること―・りしに」〈徒然・一一〉
(補助動詞)動詞の連用形に付く。
の場面で用い、聞き手に対し、その動作を丁重に表し、かしこまった表現にする。また、その動作に「…ている」の意を付け加えて丁重にいう場合もある。話し手側の動作に用いたものには、謙譲の気持ちも込められる。…ます。…ております。「雨の降り―・りつれば」〈枕・八〉「松の思はむことだに恥づかしう思ひ給へ―・れば、百敷に行きかひ―・らむことは、ましていとはばかり多くなむ」〈源・桐壺〉
地の文に用いる。
の意の補助動詞用法。「物語にほめたる男の心地し―・りしか」〈紫式部日記〉「かかる心憂きわざをなん見―・りし」〈方丈記〉◆平安時代には、「さぶらう」が尊者のおそばに控える意を主とするのに対し、「はべり」は、ひたすら恐れ入っているという姿勢を示し、存在またはそれの付いた語を謙譲し丁重に表現する、かしこまった気持ちの会話に多用された。平安後期から、丁寧語としての「さぶらう」さらに「そうろう」がこれに代わるようになり、中世になると「はべり」は古風な語として形式化した。
はべり‐たま・う【△侍り△給ふ】‐たまふ🔗⭐🔉
はべり‐たま・う【△侍り△給ふ】‐たまふ
〔連語〕《かしこまった気持ちでいるの意の動詞「はべり」+尊敬の意の補助動詞「たまふ」》尊者に対する会話で、話し手が敬意を払う必要のある人の動作に用い、動作主を敬うとともに、その動作主の「いる」「…している」状態を、より上位の聞き手に対し「はべり」を用いて丁重慇懃(いんぎん)に表す。おりなさる。…しておりなさる。「今となりては、心苦しき女子どもの御上をえ思ひ捨てぬとなむ、嘆き―・ふ」〈源・橋姫〉◆平安前期・中期ごろ用いられた特殊表現で、主として男性の堅苦しい慣用語かと思われる。他に「はべりたうぶ」「はべりたぶ」の形のものもあるが、全部合わせても用例はいたって少ない。「おほし垣本(かいもと)あるじ、甚だ非常(ひざう)にはべりたうぶ」〈源・少女〉「かのきみ…孔雀(くざく)あうむ鳴かぬばかりにてなむ住みはべりたぶ」〈宇津保・吹上上〉
はんべ・り【△侍り】🔗⭐🔉
はんべ・り【△侍り】
[動ラ変]「はべり」の音変化。「ともかくも覚えたるかた―・らず」〈苔の衣・一〉「これに過ぎたることは、よもあらじとぞ申し―・りける」〈伽・一寸法師〉
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