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くわ【桑】くは🔗🔉

くわ【桑】くは クワ科クワ属の落葉高木の総称。ヤマグワ・カラグワ・ロソウなどで、品種も多い。葉は卵形で先がとがり、切れ込みのあるものもある。雌雄異株が普通で、四月ごろ、淡黄緑色の小花が集まって咲く。実は複合果で、熟すと紫黒色になり、食べられる。養蚕用に栽培されるのは主にヤマグワ。根皮は薬用にもする。クワ科の双子葉植物は約一四〇〇種が熱帯を中心に分布、麻・コウゾ・イチジク・インドゴムノキ・イヌビワなどが含まれる。《季 春 実=夏》「千曲川心あてなる―のみち/花蓑」

くわ‐いちご【桑×苺】くは‐🔗🔉

くわ‐いちご【桑×苺】くは‐ 《イチゴに似ているところから》桑の実のこと。

くわ‐いろ【桑色】くは‐🔗🔉

くわ‐いろ【桑色】くは‐ 薄い黄色。

くわ‐えだしゃく【桑枝尺】くは‐🔗🔉

くわ‐えだしゃく【桑枝尺】くは‐ シャクガ科の昆虫。翅(はね)は黒色または黒褐色で、黒色の斜めの帯がある。幼虫は尺取虫で、桑の葉を食べ、成長すると約七センチにもなる。桑の細枝によく似ており、昔、桑畑で仕事をする人がまちがえて土瓶を掛けて割ったというので「土瓶割り」の名がある。くわえだしゃくとり。

くわ‐かみきり【桑天=牛】くは‐🔗🔉

くわ‐かみきり【桑天牛】くは‐  カミキリムシ科の昆虫。体は黒褐色で、黄灰色の毛が密生する。幼虫は桑・イチジク・ビワなどの幹を食い、穴をあける。北海道を除いて普通にみられる。びわむし。《季 夏》

くわき‐げんよく【桑木厳翼】くはき‐🔗🔉

くわき‐げんよく【桑木厳翼】くはき‐一八七四〜一九四六]哲学者。東京の生まれ。京大・東大教授。西洋哲学史、特にカント哲学の紹介に尽力。著「哲学概論」「カントと現代の哲学」など。

くわ‐きじらみ【桑木×虱】くは‐🔗🔉

くわ‐きじらみ【桑木×虱】くは‐ キジラミ科の昆虫。体長三〜四ミリ。前翅は幅が広く楕円形で、触角や脚は短い。体は黄緑色で、成熟すると茶褐色になる。若虫は桑の葉に寄生して液を吸う。くわのわたむし。

くわ‐くさ【桑草】くは‐🔗🔉

くわ‐くさ【桑草】くは‐ クワ科の一年草。荒れ地や畑に生え、高さ約四〇センチ。茎に微毛がある。葉は桑に似て卵形で、ざらざらしている。秋、淡緑色の小さい雄花と雌花とを多数つける。

くわ‐こ【桑子】くは‐🔗🔉

くわ‐こ【桑子】くは‐ 《「くわご」とも》蚕(かいこ)の別名。

くわ‐ご【桑△蚕・野=蚕】くは‐🔗🔉

くわ‐ご【桑蚕・野蚕】くは‐ カイコガ科の昆虫。野生の蚕(かいこ)といわれ、成虫・幼虫ともカイコガに似るが全体に暗褐色。幼虫は桑の葉を食う。成虫は夏、灯火に集まる。のがいこ。やまがいこ。

くわ‐ざけ【桑酒】くは‐🔗🔉

くわ‐ざけ【桑酒】くは‐ 桑の実でつくった赤色の酒。桑の実や樹皮・根の煎じ汁を加えたリキュール。薬酒の一。

くわ‐しゃくとり【桑尺取】くは‐🔗🔉

くわ‐しゃくとり【桑尺取】くは‐ クワエダシャクの幼虫。

くわじょう‐か【桑状果】くはジヤウクワ🔗🔉

くわじょう‐か【桑状果】くはジヤウクワ 多数の花が密集した花序が成熟し、一個のように見える果実。桑やパイナップルなどにみられる。桑実果(そうじつか)

くわ‐ぞめ【桑染(め)】くは‐🔗🔉

くわ‐ぞめ【桑染(め)】くは‐ 桑の樹皮の煮汁で薄黄色に染めること。また、その染めたもの。

くわぞめ‐たび【桑染(め)足‐袋】くはぞめ‐🔗🔉

くわぞめ‐たび【桑染(め)足袋】くはぞめ‐ 薄黄色に染めた木綿足袋。貞享・元禄(一六八四〜一七〇四)ごろ、主に伊達者(だてしや)が用いた。

くわだ‐よしなり【桑田義備】くはだ‐🔗🔉

くわだ‐よしなり【桑田義備】くはだ‐一八八二〜一九八一]植物学者。大阪の生まれ。京大教授。欧米に留学。染色体や細胞核の分裂を研究し、細胞学の発展に貢献。文化勲章受章。著「染色体の構造」「細胞核の分裂」。

くわ‐ちゃ【桑茶】くは‐🔗🔉

くわ‐ちゃ【桑茶】くは‐ 桑の若葉を蒸したのち、天火(てんぴ)で乾燥して茶のように製したもの。

くわ‐つみ【桑摘み】くは‐🔗🔉

くわ‐つみ【桑摘み】くは‐(かいこ)を育てる桑の葉を摘み取ること。また、摘み取る人。《季 春》「青淵に―の娘(こ)の映り居り/虚子」

くわつみ‐うた【桑摘み歌】くはつみ‐🔗🔉

くわつみ‐うた【桑摘み歌】くはつみ‐ 民謡の一種で、桑摘みのときにうたう歌。《季 春》

くわな【桑名】くはな🔗🔉

くわな【桑名】くはな 三重県北東部の市。もと本多氏、松平氏の城下町。伊勢湾に面し、七里の渡しの渡船場として発展。焼き蛤(はまぐり)・時雨蛤が名産。人口一〇・一万。

くわな‐ぼん【桑名盆】くはな‐🔗🔉

くわな‐ぼん【桑名盆】くはな‐ 三重県桑名市で作られる丸盆。黒漆塗りの地に色粉蒔絵(いろこまきえ)または朱漆で蕪菁(かぶら)の絵が描かれたもの。

くわ‐の‐はし【桑の×箸】くは‐🔗🔉

くわ‐の‐はし【桑の×箸】くは‐ 桑の木で作った箸。俗に、中風を治したり防いだりするとされた。

くわのみ‐でら【桑実寺】くはのみ‐🔗🔉

くわのみ‐でら【桑実寺】くはのみ‐ 滋賀県蒲生(がもう)郡安土町にある天台宗の寺。山号は繖山(きぬがさざん)。開創は七世紀後半、藤原鎌足の子、僧定恵と伝える。「桑実寺縁起」二巻は重文。桑峰(くわみね)薬師。

くわ‐の‐ゆみ【桑の弓】くは‐🔗🔉

くわ‐の‐ゆみ【桑の弓】くは‐桑弓(くわゆみ)」に同じ。

くわ‐ばたけ【桑畑・桑×畠】くは‐🔗🔉

くわ‐ばたけ【桑畑・桑×畠】くは‐ 桑を植えた畑。《季 春》「長良川少し遡(のぼ)れば―/杞陽」

くわ‐ばら【桑原】くは‐🔗🔉

くわ‐ばら【桑原】くは‐ 桑を植えた広い畑。桑田。(「くわばら、くわばら」の形で、感動詞的に)落雷を防ぐために唱えるまじない。嫌なことや災難を避けようとして唱えるまじない。◆死後に雷神となったという菅原道真の領地桑原には落雷がなかったところからという。また、雷神が農家の井戸に落ちて農夫にふたをされてしまったとき、雷神が「自分は桑の木が嫌いなので、桑原と唱えたなら二度と落ちない」と誓った、という伝説によるともいう。

くわばら【桑原】くはばら🔗🔉

くわばら【桑原】くはばら 姓氏の一。

くわばら‐じつぞう【桑原隲蔵】くはばらジツザウ🔗🔉

くわばら‐じつぞう【桑原隲蔵】くはばらジツザウ一八七〇〜一九三一]東洋史学者。福井の生まれ。京大教授。日本における東洋史学を確立。特に東西交渉史、西域の研究に多くの業績を残した。著「蒲寿庚(ほじゆこう)の事蹟」「東洋文明史論叢」など。

くわばら‐たけお【桑原武夫】くはばらたけを🔗🔉

くわばら‐たけお【桑原武夫】くはばらたけを一九〇四〜一九八八]仏文学者・評論家。福井の生まれ。隲蔵(じつぞう)の子。西欧的知性や近代的精神に基づいた評論が多く、京都大学人文科学研究所の学際的な共同研究を推進した。文化勲章受章。著「第二芸術‐現代俳句について」「文学入門」など。

くわ‐まゆ【桑繭】くは‐🔗🔉

くわ‐まゆ【桑繭】くは‐ クワゴの別名。また、その繭。

くわやま【桑山】くはやま🔗🔉

くわやま【桑山】くはやま 江戸時代、大坂天王寺町珊瑚寺(さんごじ)相伝の、子供の万病に効くとされた薬。豊臣の家臣桑山修理大夫(しゆりだいぶ)が朝鮮征伐の際に持ち帰ったものという。桑山小粒薬。桑山の小粒。

くわやま‐ぎょくしゅう【桑山玉洲】くはやまギヨクシウ🔗🔉

くわやま‐ぎょくしゅう【桑山玉洲】くはやまギヨクシウ一七四六〜一七九九]江戸中期の文人画家。紀伊の人。初め沈南蘋(しんなんぴん)の写生画を独学、のち池大雅に南画を学んで独自の描線を用いた山水画を描いた。すぐれた画論家としても知られる。

くわ‐ゆみ【桑弓】くは‐🔗🔉

くわ‐ゆみ【桑弓】くは‐ 桑の木で作った弓。昔、男児出産のとき、この弓に蓬(よもぎ)の茎ではいだ矢をつがえて四方に射て将来の立身出世を祝った。古代中国の風俗による。くわのゆみ。

そう‐えん【桑園】サウヱン🔗🔉

そう‐えん【桑園】サウヱン 桑を植えた畑。くわばたけ。

そう‐か【桑果】サウクワ🔗🔉

そう‐か【桑果】サウクワ 一本の花軸の上に多数の花がつき、結実して多肉・多漿(たしよう)の果実の集まりになったもの。桑(くわ)・パイナップルなど。肉質集合果。

そう‐かい【桑海】サウ‐🔗🔉

そう‐かい【桑海】サウ‐ 《「桑田(そうでん)変じて海となる」から》世の中の移り変わりの激しいこと。

そう‐こ【桑戸】サウ‐🔗🔉

そう‐こ【桑戸】サウ‐ 桑の木で作った戸。貧しい家。

そう‐こ【桑弧】サウ‐🔗🔉

そう‐こ【桑弧】サウ‐ 桑の木で作った弓。

そうこう【桑港】サウカウ🔗🔉

そうこう【桑港】サウカウ サンフランシスコ

そうこ‐ほうし【桑弧×蓬矢】サウコ‐🔗🔉

そうこ‐ほうし【桑弧×蓬矢】サウコ‐ 《男子が生まれたとき、桑の木で作った弓と蓬(よもぎ)の矢で天地四方を射て、将来の雄飛を祝ったという「礼記」射義にみえる中国古代の風習から》男子が志を立てること。

そう‐し【桑×梓】サウ‐🔗🔉

そう‐し【桑×梓】サウ‐ 《昔、中国で、屋敷の垣根に桑と梓(あずさ)とを植え、養蚕や器具用として子孫に残したという「詩経」小雅・小弁の故事から》父母を敬い、ふるさとを思うこと。転じて、ふるさと。故郷。

そうじつ‐き【桑実期】サウジツ‐🔗🔉

そうじつ‐き【桑実期】サウジツ‐ 多細胞動物の発生初期の一段階。卵割が繰り返されて割球の数が増え、桑の実ように見える胚(はい)をもつ時期。

そうじ‐ねん【桑字年】サウジ‐🔗🔉

そうじ‐ねん【桑字年】サウジ‐桑年(そうねん)」に同じ。

そう‐でん【桑田】サウ‐🔗🔉

そう‐でん【桑田】サウ‐ くわばたけ。

桑田変じて海(うみ)となる🔗🔉

桑田変じて海(うみ)となる 《劉希夷「代悲白頭翁」から》「滄海変じて桑田となる」に同じ。

そう‐ねん【桑年】サウ‐🔗🔉

そう‐ねん【桑年】サウ‐ 四八歳のこと。「桑」は「」とも書き、十の字四つと八の字一つとからなるのでいう。桑字年。

そう‐はくひ【桑白皮】サウ‐🔗🔉

そう‐はくひ【桑白皮】サウ‐ 桑の根皮。漢方で消炎・利尿・鎮咳(ちんがい)薬などに用いる。

そう‐もん【桑門】サウ‐🔗🔉

そう‐もん【桑門】サウ‐ 《梵ramaaの訳》出家して修行する人。僧侶。沙門(しやもん)

そう‐ゆ【桑×楡】サウ‐🔗🔉

そう‐ゆ【桑×楡】サウ‐ クワとニレ。また、広く樹木をいう。夕日が樹木の枝にかかること。夕方。夕日。一生の終わりの時期。晩年。「おのれは今六十にとなり―かげせまれば」〈近世畸人伝〉

桑楡且(まさ)に迫らんとす🔗🔉

桑楡且(まさ)に迫らんとす 《「旧唐書」太宗本紀から》死期が迫っている。

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[音]ソウ [訓]くわ [部首]木 [総画数]10 [コード]区点    2312      JIS   372C      S‐JIS 8C4B [分類]常用漢字 [難読語] →かるかやどうしんつくしのいえづと【苅萱桑門筑紫くわ‐ご【桑蚕・野蚕】サン‐フランシスコ【San Francisco】ぶっそう‐げ【仏桑花】

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