そこはか‐と
〔副〕
①(そこはこうであるというように、の意から。一説に、「はか」を「はかがゆく」などの「はか」と同じく、めあての意とする)たしかに。はっきりと。源氏物語
若菜下「なやみ給ふさま―見えず、ただ日に添へて弱り給ふさまにのみ見ゆれば」
②(「そこはかとなく」の略か)なんとなく。「―忍び寄る」
⇒そこはかと無し
○そこはかと無しそこはかとなし
はっきりとした所在や理由があるのではない。ただわけもない。どこということもない。源氏物語
帚木「風涼しくてそこはかとなき虫の声々聞こえ」。「梅の香がそこはかとなく漂う」
⇒そこはか‐と