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だ・す【出す】🔗⭐🔉
だ・す【出す】
〔他五〕
(「いだす」から転じて、室町時代以後に現れた形)
➊内にこもっているものを外へ遣やる。
①内から外に移す。「蒲団の外に足を―・す」「鼻血を―・す」「芽を―・す」
②出発させる。天草本平家物語「馬ども乗せて舟―・せとおほせらるれば」。「バスを―・す」
③身近な所から離して、他へ移す。他へさし出す。「奉公に―・す」「東京へ―・す」「息子を大学に―・す」
④送る。「手紙を―・す」
⑤あたえる。東海道中膝栗毛発端「表向きいとまを―・して」
⑥相手の前に移動させる。供する。提出する。続猿蓑「麁相そそうなる膳は―・されぬ牡丹かな」(風弦)。天草本伊曾保物語「諸人座に列つて居る所へ獣の舌ばかり調へて―・いた」。「答案を―・す」「お茶を―・す」「資金を―・す」
⑦出品する。「展覧会に絵を―・す」
⑧出版する。発行する。また、出版物に記事などをのせる。「新聞を―・す」「雑誌に小説を―・す」
⑨卒業させる。「大学を―・す」
➋内にあるものを外に表す。
①心の内を表す。日葡辞書「コトバヲダス」。「不満を口に―・す」
②露出する。日葡辞書「ハヲダス」。「肌を―・す」
③物事をはっきり示す。「証拠を―・してごらん」
④発生させる。「火事を―・す」
⑤生み出す。「この学校から健康優良児を―・した」
➌物事に手をつける。とりかかる。日葡辞書「テヲダス」。「店を―・す」
➍勢いづかせる。盛んにする。曠野「精―・してつむとも見えぬ若菜かな」(野水)。「速力を―・す」
➎(動詞の連用形に付いて)
①その動作によって外に現れるようにする。天草本平家物語「六代御前とてあるを必ず尋ね―・いて失ひ奉れ」。「照らし―・す」「探し―・す」
②その動作を始める意を表す。天草本平家物語「あさましうあわて騒いだことどもを思ひ出いて語り―・し」。猿蓑「闇の夜や子供泣き―・す蛍舟」(凡兆)。「あの男はやり―・すと早い」「走り―・す」
⇒出す事は舌を出すも嫌い
広辞苑 ページ 12139 での【出す】単語。