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ちり【塵】🔗🔉

ちり】 (「散り」と同源) ①土砂や粉末などの飛び散るもの。ほこり。万葉集15「―泥ひじの数にもあらぬわれ故に」。万葉集10「この夕降り来る雨は彦星の早漕ぐ舟の櫂の―かも」 ②ごみ。あくた。枕草子151「二つ三つばかりなるちごの…いと小さき―のありけるを目ざとに見つけて」 ③ほんのわずかのけがれ、欠点。源氏物語常夏「おとどの、―もつかず、この世には過ぎ給へる御身の」 ④世の中のわずらわしいことがら。世のけがれ。仏家で、浄土に対して、俗世間をいやしめていう語。徒然草「世にしたがへば、心、外の―に奪はれて惑ひやすく」 ⑤わずかな物事のたとえ。ほんの少し。源氏物語椎本「髪…末まで―のまよひなく、つやつやとこちたう美しげなり」。「―ほども気にかけない」 ⑥取るに足りないもの。はかないもの。古今和歌集「風の上にありかさだめぬ―の身はゆくへも知らずなりぬべらなり」 ⑦先人の残したもの。遺業。→塵に継ぐ(「塵」成句) ⇒塵に立つ ⇒塵に継ぐ ⇒塵に同ず ⇒塵に交わる ⇒塵ばかり ⇒塵も積もれば山となる ⇒塵も灰もつかぬように言う ⇒塵を出づ ⇒塵を切る ⇒塵を絶つ ⇒塵を望んで拝す ⇒塵をひねる ⇒塵を結んでも志

広辞苑 ページ 12962 での単語。