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ち・る【散る】🔗⭐🔉
ち・る【散る】
〔自五〕
一つのものとして秩序のあるものが、ばらばらの細かい破片になる意。
①離れ離れになって落ちる。断片となって方々に飛ぶ。ちらばる。万葉集5「妹が見し楝おうちの花は―・りぬべし」。源氏物語藤裏葉「ありつる御手習どもの―・りたるを御覧じつけて」
②ちりぢりに別れ去る。離散する。源氏物語蓬生「さてありぬべき人々は、おのづから参りつきてありしを、みな次々にしたがひて行き―・りぬ」。今昔物語集27「この渡る者どもさと―・りて失せにけり」。「群衆は三々五々―・っていった」
③(心が)まとまらない。おちつかない。源氏物語若菜下「いろいろ目移ろひ心―・りて限りこそ侍れ」。「気が―・る」
④世間に知れわたる。外へ漏れきこえる。源氏物語梅枝「同じ法こそはいづくにも―・りつつ広ごるべかめるを」
⑤酒が杯からこぼれる。滑稽本、妙竹林話七偏人「此度は手じやくでやらう。ああ―・ります―・ります」
⑥にじみひろがる。また、あたりにひろがり、薄れて消える。「紙が悪くてインクが―・る」「霧が―・る」「痛みが―・る」
⑦(比喩的に)人がいさぎよく死ぬ。多く、戦死にいう。「戦いに―・った友をしのぶ」
広辞苑 ページ 12972 での【散る】単語。