複数辞典一括検索+

○常ならずつねならず🔗🔉

○常ならずつねならず ①一定しない。さだまりない。無常である。拾遺和歌集哀傷「常ならぬ世は憂き身こそ悲しけれ」 ②ふだんとちがっている。 ⇒つね【常】 つね‐に常に】 〔副〕 ①いつも。平生。万葉集3「朝に日に―見れども」。「―節約を心がける」 ②永久に。かわらず。万葉集20「磯松の―いまさね」 つね‐の‐ごしょ常御所】 ①寝殿造で、主人がふだん住まう部屋あるいは建物。初めは寝殿内にあり、後に独立の建物となった。 ②皇居内で天皇が日常起居した室。室町時代までは清涼殿内の一室で、近世に入ってから常御殿つねごてんとして独立。 つね‐ひごろ常日頃】 (「つね」「ひごろ」と同義語を重ねて強調した語)ふだん。いつも。「―の心掛け」 つね‐ひと常人】 普通の人。ただの人。凡人。万葉集18「―の恋ふといふよりは」 つねまさ経政・経正】 能。修羅物。仁和寺で少年期を送った平経政が琵琶を愛好したことを脚色。 つねよし‐しんのう恒良親王‥ワウ (ツネナガとも読む)後醍醐天皇の皇子。1334年(建武1)皇太子となり、36年(延元1)新田義貞に擁せられて越前金崎城・杣山そまやま城に拠って足利尊氏の軍と戦い、翌年落城。毒殺されたという。(1324〜1338) つね・る抓る】 〔他五〕 (ツメ(爪)ルの転という)爪や指の先で皮膚をつまみ、強くねじる。「ほおを―・る」「わが身を―・って人の痛さを知れ」 つの】 ①動物の、主に頭部にある堅い突起物。骨質(牛・羊・鹿など)または角質(犀)で、闘争に役立つ。万葉集4「夏野ゆくを鹿の―の」 ②物の表面または頭上の突起物。 ③冠の巾子こじと髻もとどりとを突き通すもの。かんざしの俗称。 ④嫉妬しっと・いきどおりなどの意。 ⑤角書つのがきの略。 ⇒角突き合わせる ⇒角を折る ⇒角を出す ⇒角を矯めて牛を殺す つの‐あいくち角合口‥アヒ‥ 桃山時代から流行した短刀の外装で、金属を使わず、柄つかを出鮫だしざめとし、縁頭ふちがしら・鯉口・栗形・帯留などを水牛の角でつくり、これを黒漆・青漆などで塗ったもの。 つの‐えびら角箙】 筑紫箙つくしえびらの一種。端手はたてに鹿角を組み合わせて作ったもの。ししえびら。 つの‐がい角貝‥ガヒ ツノガイ目の貝。殻口に向かって太くなる角笛状で、殻長約10センチメートル。殻頂には縦筋が数本あるが口に向かって平滑になり、殻口は丸い。殻は白ないし淡橙色。房総半島以南の水深100メートル内外の海底にすむ。また、広くはツノガイ類の総称。→掘足くっそく つの‐がき角書】 浄瑠璃・歌舞伎の名題なだいや、書名などの上に2行あるいは数行に割って副次的に書く文字。例、「手管早引廓節要」「頭書十八史略」の小さい字の部分。冠称。 つの‐かくし角隠し】 浄土真宗門徒の女性が寺参りの時に用いたかぶりもの。幅およそ12センチメートル、長さ72センチメートルの白絹(裏は紅絹もみ)を前髪にかぶせ、後で二つ折にして回し、髷まげの後上で留めておくもの。現在では、婚礼の時に花嫁がかぶる頭飾り。 つの‐かぶら角鏑】 牛や鹿の角で造った鏑。 つの‐がみ角髪】 ①(→)総角あげまき1に同じ。 ②(→)角前髪すみまえがみに同じ。 つの‐がら角柄】 出入口や窓の枠の隅部分で、枠のなす方形よりも突き出しているところ。「―窓」「―障子」 つの‐ぎ角木】 「つのぎわり」の略。〈易林本節用集〉 つの‐ぎわり角木割】 軍陣に用いる鹿角製の鏃やじり。小さい鏑形かぶらなりで、木製のを木鋒きぼうという。源平盛衰記22「―を以て馬の太腹を射よ」 つ‐の‐くに津国】 摂津国せっつのくにの正名。 ⇒つのくに‐の【津国の】 つのくに‐の津国の】 〔枕〕 摂津国の名所「難波なにわ」「昆野こや」「長柄ながら」「御津みつ」などの類音で、「なに(何)」「な(名)」「こ(来)」「ながらへ」「み(見)つ」などにかかる。古今和歌集「―なには思はず山城のとはにあひ見んことをのみこそ」 ⇒つ‐の‐くに【津国】 つのくにや‐とうべえ津国屋藤兵衛‥ヱ ⇒さいきとうべえ(細木藤兵衛) つの‐ぐ・む角ぐむ】 〔自五〕 アシ・オギ・ススキなどが、角のように芽を出す。芽ぐむ。「角組む蘆あし」「角組む荻おぎ」は〈[季]春〉。後拾遺和歌集「三島江に―・みわたる蘆の根の」 つの‐ぐり角繰】 女の髪の結い方。延宝(1673〜1681)〜宝永(1704〜1711)の頃、庶民の女が束ねた髪をぐるぐると根元に巻きつけて、笄こうがいを挿したもの。つのぐりまげ。 つの‐こ角粉】 鹿などの角を焼いて製した磨き粉。塗漆の面をみがいて光沢を出すのに用いる。 つの‐ごけ角苔】 ツノゴケ類のコケの総称。 ⇒つのごけ‐るい【角苔類】 つのごけ‐るい角苔類】 コケ植物の一綱。配偶体は扁平で背腹性のある葉状体で、仮根は単細胞。胞子体の寿命は比較的長く、角状の細長い蒴さくは先端から二裂して胞子を放出する。世界に約400種、日本に約20種。ニワツノゴケなど。 ⇒つの‐ごけ【角苔】 つの‐ごま角胡麻】 ツノゴマ科の一年草。北アメリカ南部原産。高さ90センチメートル。葉は円い心臓形、軟毛でおおわれる。花は汚白色または紅色の大型で、夏頃開く。角状の突起のある蒴果さくかの形がおもしろく観賞用。若い果実はピクルスとして食用。 ツノゴマ 提供:OPO つの‐ざいく角細工】 角に細工をすること。また、その細工物。 つの‐さき角先・角尖】 角の先端。 つの‐ざめ角鮫】 ツノザメ科の軟骨魚の総称。全長50〜100センチメートル。背びれは2基あり、それぞれ前縁には角状の大きな鋭い棘がある。胎生。ちくわ・かまぼこの材料。アブラツノザメなど。 つの‐さわう‥サハフ 〔枕〕 (ツノはツナ・ツタ・ツルと同源)「岩」「石見いわみ」「磐余いわれ」にかかる。万葉集2「―石見の海の」 つの‐しぼり角絞り】 絞り目の角立った鹿子絞かのこしぼりつの‐じんじゃ都農神社】 宮崎県児湯郡都農町にある元国幣小社。祭神は大己貴命おおなむちのみこと。日向国一の宮。 つの‐ずきん角頭巾‥ヅ‥ ①後方に錣しころの垂れのある頭巾。すみずきん。 ②1の形の兜かぶとつの‐ぜみ角蝉】 カメムシ目ツノゼミ科の昆虫の総称。体長1センチメートル以下の小形種が多く、一見セミを小さくしたように見えるが、前胸部にさまざまな形をした突起を備える。その一種ツノゼミは、体長6〜8ミリメートル、透明な翅を除いて全体に黒褐色。ヨモギなどの汁を吸う。 ツノゼミ 提供:ネイチャー・プロダクション つの‐ぞうり角草履‥ザウ‥ (→)「角結び」2に同じ。 つの‐だいし角大師】 ①元三がんざん大師良源を角を生やした降魔ごうまの像に描いた魔除けの護符。室町時代以来の習俗で、正月3日の元三大師の忌日に天台宗寺院で配るその影像の札を門口に貼った。元三大師。 角大師 ②町家の男児の髪の結い方。その形が1の頭に似る。 つの‐だし角出】 ツノダシ科の海産の硬骨魚。全長30センチメートル。体は円盤状。吻は長い。水深50メートル以浅のサンゴ礁に生息する。観賞魚。本州中部以南、西部太平洋とインド洋の熱帯域に分布。 つの‐だ・つ角立つ】 〔自四〕 ①角が起こり立つ。かどだつ。 ②きわ立つ。 つの‐だらい角盥‥ダラヒ 左右に2本ずつ、角のように長い柄の出た盥。多くは漆器で、平安時代から中世にかけ、楾はんぞうと共に洗顔などに用いた。 角盥 角盥 提供:ポーラ文化研究所 つの‐だる角樽(→)柄樽えだるに同じ。日本永代蔵6「親仁には―一荷に塩鯛一掛」 つの‐つき角突き】 ①つので突き合うこと。 ②うしあわせ。闘牛。 ③「角突合い」の略。 つの‐つきあい角突合い・角付合い‥アヒ 仲が悪くて衝突すること。つのめづきあい。

広辞苑 ページ 13205 での○常ならず単語。