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とて🔗⭐🔉
とて
〔助詞〕
(格助詞トに接続助詞テの加わったもの)
①体言、それに準ずる語句、または文に付き、引用する意を表す。
㋐…と言って。源氏物語桐壺「かくかしこき仰言を光にてなん―見給ふ」
㋑…と思って。土佐日記「男もすなる日記といふものを女もしてみむ―するなり」
㋒…として。…ということで。…しようとして。古今和歌集恋「起きもせず寝もせで夜を明かしては春のもの―ながめ暮らしつ」。古今和歌集序「古りにしことをもおこしたまふ―、…のちの世にもつたはれ―」
㋓…という名で。徒然草「行雅僧都―、教相の人の師する僧ありけり」
②(下に打消または反語を伴い)…としても。…といっても。とも。源氏物語桐壺「我なくなりぬ―口惜しう思ひくづほるな」。浄瑠璃、淀鯉出世滝徳「あいつ一人を切つた―お主の為には何になる」。「悲しんだ―仕方がない」
③(体言に付いて)
㋐…だけあって。…なので。…であるから。浄瑠璃、傾城阿波鳴門「しなれぬわざ―見つけられ巾着切の悪名を取り」。「思いがけぬこと―処置に窮した」
㋑…もやはり。…だって。浄瑠璃、平家女護島「入道殿の仰せは某―もそむかれず」
広辞苑 ページ 14213 での【とて】単語。