ない
〔助動〕
(活用は形容詞型。[活用]なかろ/なく・なかっ/ない/なけれ/○)動詞、動詞型活用の助動詞の未然形に付いて否定を表す。近世上方語には無く、江戸など東日本に多いが、終止形の例が多い。仮定条件には「ないければ」が多く用いられた。形容詞型活用に続く「よくない」は、形容詞とする説と助動詞とする説とがある。おあん物語「くびもこはいものではあらない」。梅暦「いふ事を聞くのは否、聞ないければ、あの通りいぢめて」。人情本、春色恋廼染分解「何も吾儕がしなければならないといふ訳でもありませんが」。「二度と来ない」「後悔はしない」
→ない(形容詞)→ないで