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ながら【乍ら】🔗⭐🔉
ながら【乍ら】
〔助詞〕
(接続助詞)連体修飾を表す上代の助詞「な」に、ものの性質・資質を表す体言「から」の付いた語。体言・形容詞語幹・副詞・活用語連用形に接続する。活用語以外に付くものを副助詞とする説もある。
①そのままで後に続くことを示す。そのまま…として。…(の)ままで。万葉集1「神―神さびせすと」。竹取物語「旅の御姿―おはしたり」。源氏物語夕顔「立ち―こなたに入り給へと宣ひて御簾の内―宣ふ」。「涙―に語る」「いつも―の事だ」
②それ全部があるまま後に続くことを示す。そっくりそのまま。…ぐるみ。古今和歌集春「咲く花は千草―にあだなれど」。源氏物語竹河「御子ども六人―引きつれておはしたり」。枕草子二「すべてをりにつけつつ、一とせ―をかし」
③二つのことが同時に進行する文脈に用いる。動作の並行を表す。…つつ。万葉集19「いきどほる心の中を思ひ伸べ嬉しび―…鳥座結ひ据ゑてそわが飼ふ」。今昔物語集24「咲わらひ―涙を流す者もありけり」。中華若木詩抄「ふつと、い―ねむるぞ」。「音楽を聞き―読書」
④(転じて逆接的に用いる)前の事態から予想されなかったことが後に続く関係を示す。…ていても。…ではあるが。…けれども。古今和歌集春「春―雪ぞふりつつ」。伊勢物語「身はいやし―母なむ宮なりける」。源氏物語帚木「心に忘れず―、消息などもせで」。天草本平家物語「愚なる身にてござり―、内大臣の位にいたり」。洒落本、郭中掃除「いや―無理に喰ふ」。「悪いことと知り―する」「小さい―よく走る」「遠―挨拶する」
⇒ながら‐ぞく【乍ら族】
広辞苑 ページ 14584 での【乍ら】単語。