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い・る【入る】🔗🔉

い・る入る】 [一]〔自五〕 ①外から中に移動する。はいる。万葉集4「わが背子が着せる衣の針目落ちず―・りにけらしもわが情こころさへ」。万葉集12「出づる日の―・る別わき知らぬわれし苦しも」。日葡辞書「イエニイル」。「思いがけず手に―・る」「仏門に―・る」「念が―・った仕事をする」 ▷現代ではふつう「はいる」を使う。 ②時間が経ち、ある区切られた時間・期間の内になる。また、年月が重なる。老境に達する。源氏物語若菜上「としまかり―・り侍りて」。大鏡道隆「夜に―・りぬれば御前の松の光にとほりて」。無名抄「いかにもさかひに―・らずしてよみいでがたきさまなり」。「寒に―・る」 ③進んで行き、ある段階に達する。「技わざしんに―・る」「話が佳境に―・る」 ④果実の内部がいっぱいになる。みのる。熟する。はいる。「稲の実が―・る」 ⑤物の間に生じる。はいる。狂言、枕物狂「天目ほどの靨えくぼが七八十―・つた」。「ひびが―・る」 ⑥(「要る」とも書く)必要とする。入用である。かかる。源氏物語梅枝「これは暇いとま―・りぬべきものかな」。「根気が―・る」 ⑦他の動詞の連用形に付いて意味を強める。 ㋐完全にその状態になったことを表す。伊勢物語「死に―・りたりければ」。竹取物語「絶え―・り給ひぬ」。「恥じ―・る」 ㋑その動作をひたすら行うことを表す。源氏物語夕霧「いみじう泣き―・りつつ」。源氏物語玉鬘「額に手をあてて念じ―・りて居り」。「拝み―・る」 [二]〔他下二〕 ⇒いれる(下一) ⇒入るを量りて出ずるを為す

広辞苑 ページ 1471 での入る単語。