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ぬ・ける【抜ける】🔗🔉

ぬ・ける抜ける】 〔自下一〕[文]ぬ・く(下二) ふさいでいるものを細長いものが突き破って向う側に出る。また、そのようにして中にあるものが消え失せる。 ①つらぬく。とおる。名義抄「徹、トホル・イタル・ヌク。貫、ツラヌク・ヌク・ウカツ」。続猿蓑「藪から村へ―・ける裏道」(支考) ②するりと出る。中にはまっている物がとれてなくなる。新撰六帖3「大井川浪打つせきの古杭はくつろぎながら―・くる世もなし」。平治物語「太刀―・けて大蛇の首を斬り、かへつてさやにおさまりぬ」。天草本伊曾保物語「齢よわいも傾いて歯も―・け」。日葡辞書「ハレモノノネガヌケタ」。曠野「はねの―・けたる黒き唐丸」(鼠弾)。「髪が―・ける」「底が―・ける」 ③身をひく。離脱する。脱退する。脱落する。「会から―・ける」「一いち―・けた」 ④そこを通って向う側へ出る。「トンネルを―・ける」「人ごみを―・ける」 ⑤ひいでる。ぬきんでる。源氏物語絵合「よはひ足らで、つかさ位高くのぼり世に―・けぬる人の、長くえたもたぬわざなりけり」。保元物語「馬居・事柄、群に―・けてあつぱれ大将軍なり」 ⑥先になる。日葡辞書「ユキヌクル」 ⑦のがれる。逃げ去る。平治物語「爰ここにありては悪しかりなんと思ひ給ひて、足に任せて―・け給ふ」 ⑧なくなる。消え失せる。好色一代男6「貴様に着せたらば(魂が)―・ける程よき羽織ならん」。「香りが―・ける」「幼さが―・けない」 ⑨力がなくなる。立てないようになる。義経記5「腰や―・けたりけん…高這ひにして三方へ逃げ散る」。「力が―・ける」 ⑩知恵が足りない。間が抜けている。「少々―・けた男だ」 ⑪洩れる。欠ける。脱落する。「名簿に名前が―・けている」「主語が―・ける」

広辞苑 ページ 15159 での抜ける単語。