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○濡れぬ先こそ露をも厭えぬれぬさきこそつゆをもいとえ🔗⭐🔉
○濡れぬ先こそ露をも厭えぬれぬさきこそつゆをもいとえ
濡れる前は露でさえ気になるが、一度濡れた以上はどんなに濡れてももうかまわない。いったん、あやまちを犯してしまえば、もっとひどいことをもはばからないの意。
⇒ぬ・れる【濡れる】
ぬれ‐ぬれ
①(→)「ぬらぬら」に同じ。
②なめらかにつやのあるさま。濡れたようにつややかなさま。御伽草子、のせ猿草子「そのかたち尋常に、耳のあたり―と色白く」
ぬれ‐ねずみ【濡れ鼠】
水に濡れた鼠。転じて、衣服を着たまま全身水に濡れたさまのたとえ。日葡辞書「ヌレネズミノヤウニナッタ」。「全身―になる」
ぬれ‐ば【濡場】
①歌舞伎で、濡事を演じる場面。ぬれまく。
②情事の場面。
ぬれば‐いろ【濡れ羽色】
「烏の濡れ羽色」に同じ。→烏羽色からすばいろ
ぬれ‐ばなし【濡れ話】
ぬれごとの話。いろばなし。
ぬれ‐ば・む【濡ればむ】
〔自四〕
濡れたように見える。今昔物語集26「鼻の先は赤みて、穴のめぐりいたく―・みたるは」
ぬれ‐ひ・ず【濡れ漬づ】‥ヒヅ
〔自四・上二〕
(古くはヌレヒツ)濡れてびっしょりになる。万葉集3「降り降らずとの曇る夜は―・つと」
ぬれ‐びと【濡人】
色事に通じている人。濡事師ぬれごとし。濡れ者。
ぬれ‐ぶみ【濡文】
恋文。色文いろぶみ。浄瑠璃、心中万年草「久米様への―が法印様のお手に入り」
ぬれ‐ぼうず【濡坊主】‥バウ‥
色ごのみの僧。
ぬれ‐ぼとけ【濡れ仏】
屋根のない所に安置されている仏像。露仏ろぶつ。
ぬれ‐まく【濡幕】
歌舞伎の濡場ぬれば。
ぬれ‐まさ・る【濡れ勝る】
〔自四〕
ますます濡れる。
ぬれ‐み【濡れ身】
濡れたからだ。男色大鑑「―そのまま肌着の下に巻きこめられ」
ぬれ‐もの【濡者】
情事の達人。濡れ人。浄瑠璃、堀川波鼓「国に名取りの―と聞えしもさることぞかし」
ぬれ‐ゆき【濡れ雪】
水分の多い雪。
ぬ・れる【濡れる】
〔自下一〕[文]ぬ・る(下二)
①物の表面にたっぷり水分がつく。水などがかかってしみこむ。万葉集15「沖辺おきへより寄せ来る波に衣手―・れぬ」。源氏物語須磨「憂しとのみひとへに物は思ほえで左右にも―・るる袖かな」。天草本平家物語「池からあがつて、―・れたものどもを絞り着て」。「雨に―・れる」
②男女が情交する。色事をする。歌舞伎、傾城壬生大念仏「女に出家が―・れる事ぢや」
⇒濡れぬ先こそ露をも厭え
ぬれ‐わた・る【濡れ渡る】
〔自四〕
一面に濡れる。後撰和歌集恋「おり立ちてこそ―・りけれ」
ぬれ‐わらじ【濡草鞋】‥ワラヂ
(旅で濡れた草鞋を脱ぐ意から)外来者がその土地へ来て初めて世話になった家。定住する場合、保証後見人としてその家の主人などにわらじおや(「はばきおや」ともいう)になってもらう。わらじぬぎ。笠脱ぎ所。
ぬ‐ろ【野ろ】
「のろ」の江戸時代の誤読。→ぬ(野)2
ぬわ・る【縫はる】ヌハル
〔自下二〕
草などの間におおわれるように隠れる。太平記9「とある畔の陰に―・れ伏し」
ぬんちゃく
(沖縄語)短い木の棒2本を紐や鎖でつないだ武具。
ね
①舌尖を前硬口蓋に触れて発する鼻子音〔n〕と母音〔e〕との結合した音節。〔ne〕
②平仮名「ね」は「祢」の草体。片仮名「ネ」は「祢」の偏。
ね【子】
①十二支の第1番目に位するもの。動物では鼠ねずみに当てる。
②方角の名で、北。→方位(図)。
③昔の時刻の名で、真夜中の12時頃。また、およそ午後11時から午前1時のあいだの時刻。子の刻。→時とき
ね【音・哭】
(「泣く」「鳴る」と同源)
①物の音や人の声。特に、心に訴えてくるような音声。源氏物語桐壺「琴笛の―にも雲居をひびかし」。「鐘の―」
②鳥・虫などの鳴き声。万葉集17「卯の花山のほととぎす―のみし鳴かゆ」。「虫の―」
③人の泣き声。源氏物語松風「変らじと契りしことを頼みにて松のひびきに―を添へしかな」
⇒音に立てて鳴く
⇒音に泣く
⇒音をあげる
⇒音を泣く
ね【値・直】
売買の相場。あたい。ねだん。日葡辞書「ネガタ(立)ツ」。「―がつく」「―が上がる」
⇒値が張る
⇒値にする
ね【峰・嶺・根】
みね。山のいただき。万葉集14「高き―に雲の付くのす」「筑波つくは―に雪かも降らる」。「―おろし」
ね【根】
①(地・土の意を表す「な」の転か)水分・養分を吸収し、体を支持する高等植物の栄養器官。ふつう地下にあり、若い部分には無数の根毛を生じ、これで養分・水分を吸収する。特殊な変形として気根(マングローブなど)や貯蔵根(ダリア・サツマイモなど)のほか、付着根・寄生根などがある。
②立ち、または生えている物が他の物に付く部分。もと。ねもと。万葉集13「岩が―のこごしき道の」。「歯の―」
③地の中。地下。「―の国」
④事のおこるもと。物事の元をなす部分。徒然草「愛着の道、その―深く」。「悪の―」
⑤海底などの岩礁のあるところ。釣りなどでいう。「―掛り」
⑥腫物はれものの下部の固い部分。
⑦心の底。
⑧人の本性。生れつき。「―は正直者」「―が明るい」
⑨名詞の下に添えて、地に生えている意を表す語。「垣―」
⑩鏃やじり。矢の根。
⇒根に持つ
⇒根も葉もない
⇒根を下ろす
⇒根を切る
⇒根を差す
⇒根を断って葉を枯らす
⇒根を生やす
⇒根を張る
ね【寝】
ねること。ねむり。万葉集14「さ―に吾わはゆく」。「―が足りない」
ね【鼠】
ねずみ。
ね
〔助動〕
①完了の助動詞「ぬ」の命令形。…してしまいなさい。源氏物語明石「はや舟出してこの浦を去り―」
②打消の助動詞「ず」の仮定形。「言わ―ばならない」
ね
[一]〔助詞〕
①(終助詞)動詞や動詞型活用語の未然形および助詞の「な…そ」に付いて、あつらえ願う意を表す。…してください。…してほしい。万葉集5「汝なが名告のらさ―」。万葉集9「真土山越ゆらむ今日そ雨な降りそ―」
②(間投助詞)語句の切れ目に付いて、相手に念を押し、または軽い感動を表す。浮世風呂3「わたくしは―、おつかさんにねだつて―、あのウ路考茶を―、不断着にそめてもらひました」。「無事でいて―」「いいです―」
[二]〔感〕
親しみをこめて呼びかけ、または念を押すのに用いる語。ねえ。滑稽本、素人狂言紋切形「人さまに御損をかけては今日様へすみませぬ。―、左様ではござりませぬか」。「―、そうでしょう」
ね
〔接尾〕
あね。また、人を親しんで付ける語。万葉集9「いもな―が作りきせけむ」
ね‐あか・す【寝明かす】
〔自四〕
寝て夜を明かす。
ね‐あがり【値上り】
物の値段や料金が高くなること。物価騰貴。「食品の―」↔値下り
ね‐あがり【根上り】
根が地上に出ていること。日葡辞書「ネアガリノマツ(松)」
ね‐あ・きる【寝飽きる】
〔自上一〕
寝足りて、寝ているのがいやになる。浮世床初「隠居さんこそ―・きなはる」
ね‐あげ【値上げ】
値段や料金を高くすること。「運賃を―する」↔値下げ
ね‐あせ【寝汗・盗汗】
睡眠中における発汗。身体が過労・衰弱し、または悪夢に襲われた時などに現れ、自律神経の緊張異常によると考えられる。〈温故知新書〉。「―をかく」
ね‐あらい【値洗い】‥アラヒ
信用取引や先物さきもの取引で、毎日同一銘柄についての多くの約定やくじょう値段を一定の標準値段に引き直し、前日の値段との差額を受け渡して取引を継続すること。決済時の計算を容易にするとともに、相場変動により決済不能になることを防ぐ。
ね‐あわせ【音合せ】‥アハセ
雉きじなどが、地震を感じて鳴くこと。(俚言集覧)
ね‐あわせ【根合】‥アハセ
物合せの一種。平安時代、5月5日の端午の節句に、左右に分かれて菖蒲しょうぶの根の長短をくらべ、また歌をよみそえるなどして、勝負を定めた遊戯。菖蒲合。菖蒲根合。
ネアンデルタール‐じん【ネアンデルタール人】
(Homo sapiens neanderthalensis ラテン)化石人類の一つ。1856年、ドイツのネアンデルタールの石灰洞で最初に発見された。同種のものはヨーロッパ各地、小アジアその他、旧世界各地で発見された。現在では古代型ホモ‐サピエンスに分類されるが、原人と新人との中間に位する。脳容積は現代人と同等かむしろ大きかった。旧人。
ねい【佞】
口先がうまく、人にへつらうこと。口先はうまいが心はねじけていること。また、そういう人。太平記30「賢を招き―を退け給ひしかば」
ネイ【nāy ペルシア】
北アフリカ・西アジア・中央アジアなどの縦笛。葦製・木製など。前面に5〜6孔、背面に1孔の指穴を持つ。ナーイ。
ねい
〔感〕
応答の語。「はい」「あい」に同じ。江戸時代、武家の使用人などが主人などに対して用いた。現在も各地で方言として用いる。
ねい‐あく【佞悪】
口先がうまく悪がしこいこと。「奸知―の輩」
ねいか【寧夏】
(Ningxia)中国北部にある回族自治区。略称は寧。区都は銀川。面積5万余平方キロメートル。南西から北東に黄河が貫流。住民の約3分の1が回族(イスラム教徒の少数民族)で、1958年自治区が成立。→中華人民共和国(図)
ねい‐かん【佞奸・佞姦】
表面は柔順にみせかけて内心はねじけてよこしまなこと。口先が巧みで心の正しくないこと。また、その人。
ね‐いき【寝息】
眠っているときの呼吸。また、その音。「―をたてる」
⇒寝息を窺う
広辞苑 ページ 15187 での【○濡れぬ先こそ露をも厭え】単語。