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はら・う【払う・掃う】ハラフ🔗🔉

はら・う払う・掃うハラフ 〔他五〕 ①横に振ってそこにあるものを落とす。振り落とす。さっと落とす。万葉集9「埼玉の小崎の沼に鴨そ翼はねきる己が尾に降り置ける霜を―・ふとにあらし」 ②ちり・くずなどを除き清める。はたく。万葉集14「梓弓よらの山辺の繁かくに妹ろを立ててさ寝処ねど―・ふも」。「すすを―・う」 ③邪魔・不用なものを取り除く。追い退ける。万葉集10「この頃の恋の繁けく夏草の刈り―・へども生ひしくごとし」。万葉集19「あきづ島大和の国を…国見しせして天降あもりまし―・ひことむけ」。源氏物語明石「あやしき海士どもなどの…さへづりあへるもいと珍らかなれど、え追ひも―・はず」。大鏡道隆「この帥殿の御供の人々、いみじく―・へば、行くべき方のなくて」。平家物語11「凡そあたりを―・つてぞ見えたりける」。「古着を―・う」「ハエを―・う」 ④皆無の状態にする。「道義地を―・う」「下宿を―・う」 ⑤横ざまに切る。薙ぎ切る。 ⑥金銭を渡す。支払う。「千円―・う」「代金を―・う」 ⑦心を向ける。力を注ぐ。「敬意を―・う」「犠牲を―・う」 ⑧(「祓う」と書く)(→)「祓う」(下二)に同じ。神楽歌、酒殿「中臣の天の小菅を柝き―・ひ祈りしことは」。「厄を―・う」

広辞苑 ページ 16096 での払う単語。