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ひと‐つ【一・一つ】🔗🔉

ひと‐つ一・一つ】 (ツは数詞の下に添える接尾語) ➊数としての1。いち。 ①1個。土佐日記「ただ―ある鏡をたいまつる」。狂言、柑子「―はほぞぬけ、―は潰れ、―は残る」 ②1歳。「―違いの弟」 ③そのものだけであること。単一。唯一。古今和歌集「わが身―の秋にはあらねど」。「やるもやめるも心―だ」「祖母の手―に育てられた」 ④(物を列挙する場合に)1項。また、第1。筆頭。古今和歌集「そもそもうたのさまむつなり。…そのむくさの―には、そへうた」。枕草子23「―には御手をならひ給へ。次にはきんの御琴を」。「―、金壱万円也」 ⑤1杯。また器物に一杯になること。狂言、樋の酒「『何と酒が行くか』『なかなか、はや―有るは』」 ⑥昔の時刻の数え方。一刻を四分した第1。伊勢物語「子―より丑うし三つまであるに」 ⑦(「―は」「―には」の形で)一方。一面。狂言、丼礑どぶかっちり「あたりに人もなし、―は路次の御慰みにもなりませうず」。「―には運も悪かった」 ⑧(あとに打消の語を伴って)上の事を強調して示す語。さえ。「挨拶―できない」 ➋物事を一体としてとらえていることを表す。 ①二つ以上のものが一緒になって区別できないこと。古今和歌集「緑なる―草とぞ春は見し」。枕草子122「袍うえのきぬも下襲したがさねも―になりたる」。「空と海とが―になる」 ②すべて。全体。万葉集11「わが身―は君がまにまに」 ③同じであること。更級日記「生れしより―にて」。「―屋根の下で暮らす」 ④共にすること。「―寝」 ➌(副詞的に用いて) ①こころみに。ちょっと。「―飲んでみよう」 ②どうか。「―よろしく」 ⇒ひとつ‐いんろう【一つ印籠】 ⇒ひとつ‐えり【一つ選り】 ⇒ひとつ‐えり【一つ襟】 ⇒ひとつ‐おき【一つ置き】 ⇒ひとつ‐おぼえ【一つ覚え】 ⇒ひとつおも‐はらから【一母同胞】 ⇒ひとつ‐がい【一つ買い】 ⇒ひとつ‐がき【一つ書】 ⇒ひとつ‐かま【一つ釜】 ⇒ひとつ‐かまど【一つ竈】 ⇒ひとつ‐きるもの【一つ着物】 ⇒ひとつ‐くち【一つ口】 ⇒ひとつ‐こ【一つ子】 ⇒ひとつ‐こと【一つ事】 ⇒ひとつ‐ざし【一つ差し】 ⇒ひとつ‐なべ【一つ鍋】 ⇒ひとつなる‐くち【一つなる口】 ⇒ひとつ‐ね【一つ寝】 ⇒ひとつ‐の‐もの【一つの物】 ⇒ひとつ‐ば【一つ葉】 ⇒ひとつ‐ばし【一つ橋】 ⇒ひとつ‐はちす【一つ蓮】 ⇒ひとつ‐ばなし【一つ話】 ⇒ひとつ‐び【一つ火】 ⇒ひとつ‐ひきりょう【一つ引両】 ⇒ひとつ‐びとつ【一つ一つ】 ⇒ひとつ‐べっつい【一つ竈】 ⇒ひとつ‐ぼし【一つ星】 ⇒ひとつ‐まえ【一つ前】 ⇒ひとつ‐まつ【一つ松】 ⇒ひとつ‐まなぐ【一つ眼】 ⇒ひとつ‐み【一つ身】 ⇒ひとつ‐むすめ【一つ娘】 ⇒ひとつめ‐こぞう【一つ目小僧】 ⇒ひとつ‐も【一つも】 ⇒ひとつ‐もの【一つ物】 ⇒ひとつ‐もん【一つ紋】 ⇒ひとつ‐や【一つ家】 ⇒一つ穴の貉 ⇒一つまさりの女房は金の草鞋で探しても持て ⇒一つ間違えば ○一つ穴の貉ひとつあなのむじな 共謀して悪事をたくらむ者をいう語。また、別のように見えながら実は同じ悪者の仲間であるという意。「一つ穴の狐」ともいう。同じ穴の貉。 ⇒ひと‐つ【一・一つ】

広辞苑 ページ 16605 での単語。