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○鵜川の小鮎うかわのこあゆ🔗⭐🔉
○鵜川の小鮎うかわのこあゆ
鵜飼をする川の鮎のように逃れる方法のないもののたとえ。浄瑠璃、最明寺殿百人上臈「―鷹に雉」
⇒う‐かわ【鵜川】
う‐かん【有官】‥クワン
本官を持っていて他の職を兼ねる者。特に蔵人所の所衆ところのしゅうを兼ねる者にいう。↔無官。
⇒うかん‐の‐べっとう【有官別当】
う‐がん【右岸】
川の下流に向かって右手の岸。↔左岸
う‐がん【烏桓・烏丸】‥グワン
漢代、遼河の上流老哈ラオハ河畔に拠った東胡の後裔。前漢時代には匈奴に服属、後漢になるとしばしば中国に侵寇したが、207年に魏の曹操に敗れ、余類の多くは鮮卑の諸部に逃れた。
うがん‐じゅ【拝所】
沖縄地方で、神を拝む場所。大部分はうたき(御岳)に相当するが、岬など神がおりてくるとされる場所もさす。
ウガンダ【Uganda】
アフリカ東部、赤道上にある共和国。1962年英国から独立。面積24万1千平方キロメートル。人口2279万(2001)。首都カンパラ。→アフリカ(図)
うかん‐の‐べっとう【有官別当】‥クワン‥タウ
勧学院の別当のうち、ほかに本官(多く太政官の弁官)を持っている者。
⇒う‐かん【有官】
う‐かんむり【ウ冠】
漢字の冠の一つ。「宇」「安」などの冠の「宀」の称。
うき【浮き・浮子・泛子】
①水に浮かせて目標物とし、または他に浮力を与えるものの総称。
㋐釣糸につけて水に浮かす、小さい木片・プラスチックなど浮力のあるもの。また、漁網などにつけて、その所在を明らかにするための木片など。
㋑流れの速度・方向や水深などを測定するために水面に浮かべる具。浮標。
㋒水泳用・救命用の浮袋。
②鼈甲べっこうの合せ目のすきま。錦之裏「わたしが此ぢうの笄こうがいね、―がでんした」
うき【埿】
泥の深い地。低湿地。今昔物語集26「人も住まぬ―のゆうゆうとする一町余ばかりあり」
うき【盞】
さかずき。古事記下「三重の子が捧がせる瑞みず玉―に」
う‐き【右記】
縦書き文書の右方、すなわちすでに記述してある文句。「―にあるごとく」
う‐き【右揆】
右大臣の唐名。
うき【宇城】
熊本県中部、八代平野北部一帯と宇土半島南岸を占める市。果樹栽培が盛ん。人口6万3千。
う‐き【雨気】
雨の降りそうなけはい。あまもよい。
う‐き【雨季・雨期】
一年の中で雨(降水)の多い季節。熱帯では年間の気温変化が比較的小さく、雨の年変化の方が季節の推移をよく表し、通常、雨季・乾季に分ける。日本では梅雨・秋霖しゅうりんの時季が代表的であるが、日本海側では冬の降雪季もこれに当たる。
う‐ぎ【雨儀】
雨天の時、宮中の儀式を一部省略すること。転じて、略式の儀式。
うき‐あが・る【浮き上がる】
〔自五〕
①水面(液体の表面)または空中の高い所へ出る。「体が宙に―・る」
②苦しい状態から抜け出す。「下積み生活から―・る」
③密着しているべきところにすきまができる。遊離する。「土台から―・る」「政治が大衆から―・る」
うきあげ‐ぼり【浮上彫】
(→)浮彫うきぼりに同じ。
うき‐あし【浮足】
①足のつま先だけが地面について、十分に地を踏んでいないこと。転じて、落ち着かない態度。「―になる」
②水泳で、足を浮かせて泳ぐこと。
③相場が下落傾向になること。
うきあし‐だ・つ【浮足立つ】
〔自五〕
期待や不安など先が気になって、今のことに気分が集中できなくなる。浮足になる。「不意をつかれて―・つ」「勝利を目前に―・つ」
うき‐あしば【浮足場】
水中に箱船を浮かして、その上に組み立てた足場。
うき‐あぶら【浮脂】
水に浮いた脂。古事記上「国稚く―の如くして」(「うかべるあぶら」などと訓む説もある)
うき‐いし【浮石】
①軽石かるいし。
②河床の石で、全体が土砂に埋没せず、石の下を水が流れているもの。魚の産卵床になる。
③山道などにある不安定な石。
④トンネル工事に際して天井面に残っている岩石の不規則な凹凸。
うき‐いね【浮稲】
水稲の一つ。水田の増水に伴って茎が数メートルから十数メートルに達し、水面上に浮いているように見える。主に東南アジアで栽培。
うき‐いわ【浮石・浮岩】‥イハ
①うきいし。かるいし。
②水面に姿をあらわして浮いたように見える岩。
うき‐うお【浮き魚】‥ウヲ
常に海水の上層にすむ魚。イワシ・カツオなど。表層魚。↔底魚そこうお
うき‐うき【浮き浮き】
①落ちつかないさま。狭衣物語1「かく―と、頼みがたき有様を、思ひわびたるなめり」
②陽気で心がはずむさま。日葡辞書「ウキウキトモノヲイワヌヒトヂャ」。「桜の頃は―する」
③(女房詞)白玉を冷やして(小豆に入れ)砂糖をかけた食べもの。
うき‐うた【宇岐歌・盞歌】
(「うき」は調子の浮いた意ともいう)古代歌謡の一種。杯をささげる時の祝歌。元日の節会せちえにうたわれ、片歌かたうた形式に短歌形式の結合したもの。歌詞は古事記・琴歌譜に見える。
うき‐え【浮絵・浮画】‥ヱ
西洋の透視画法を応用し、誇張された奥行感の中に像を浮き立たせる絵。浮世絵版画や覗機関のぞきからくりの絵などに用いた。歌舞伎、助六所縁江戸桜「安房・上総が―のやうに見へるは」
うき‐およぎ【浮游ぎ】
小堀流泳法の技。踏足ふみあしを用い、上半身を浮かせて泳ぐ法。
うき‐おり【浮折】‥ヲリ
(→)「うけおり」に同じ。
うき‐おり【浮織】
糸を浮かせて文様を織り出すこと。また、その織物。↔固織かたおり。
⇒うきおり‐もの【浮織物】
うきおり‐もの【浮織物】
地緯じぬきまたは絵緯えぬきを浮織にした先染め織物。
⇒うき‐おり【浮織】
うき‐がし【浮貸し】
不正貸出行為の一種。金融機関などの役職員が、自己または第三者の利益を図るために、その地位を利用して金銭の貸付や金銭貸借の媒介、債務の保証を行うこと。また、職務上保管している資金を、権限の行使としてではなく貸し出すこと。
うきがね‐いし【浮金石】
福島県田村市黒石山産の斑糲はんれい岩。黒色で美しい艶が得られる。墓石・彫刻・建築用。
うき‐かわたけ【浮河竹・憂き河竹】‥カハ‥
(「浮き」と「憂き」とかける)河辺の竹が水に浮き沈みするように、遊女の身の上のつらいこと。
うき‐き【浮木】
①水に浮かんでいる木片。
②いかだ。ふね。新古今和歌集雑「天の川かよふ―にこととはむ」
⇒うきき‐の‐かめ【浮木の亀】
うきき‐の‐かめ【浮木の亀】
(→)「盲亀もうきの浮木ふぼく」に同じ。夫木和歌抄27「うかぶてふ―のあひぬれば」
⇒うき‐き【浮木】
うき‐ぎょしょう【浮魚礁】‥セウ
人工魚礁の一種。表層または中層の魚を集めるため海面または海中に浮遊物を係留する。
うき‐ぐ【浮具】
泳ぐとき、人体の浮力をたすける器具。浮袋・浮板など。
うき‐くさ【浮草・浮萍】
①水面に浮かんでいる草の総称。水萍すいひょう。たよりなく不安定な状態、一つの所に落ちつかない生活のたとえに用いる。古今和歌集恋「たぎつ瀬に根ざしとどめぬ―の」
②ウキクサ科の多年草。池沼の水面に浮生。3個の葉状体から成り、表は緑、裏は紫。下面に多数の鬚根をもつ。夏に繁茂し、稀に裏面に白色の微小花をつける。〈[季]夏〉
ウキクサ
撮影:関戸 勇
⇒うきくさ‐かぎょう【浮草稼業】
うきくさ‐かぎょう【浮草稼業】‥ゲフ
浮草のように転々として、一つの場所に落ちつかない職業。
⇒うき‐くさ【浮草・浮萍】
うき‐ぐつ【浮沓】
①馬の足にはめる水上歩行用の器具。
②近世、浮具うきぐの一種。大小3本の木製の筒をおのおの布袋に入れて締めつなぎ、大筒を背に、小筒を左右の乳にあてて結べば、泳ぎのできない者も、立身たちみで自由に泳げる。
うき‐ぐも【浮雲】
(古くはウキクモ)
①空にうかび、風に従って動く雲。
②物事の落ちつき定まらないもののたとえ。「―の生活」
うきぐも【浮雲】
二葉亭四迷の小説。1887〜89年(明治20〜22)発表。言文一致体を用いた近代写実小説の先駆。失業した青年官吏に対する周囲の変化や彼の心理描写によって日本近代小説の出発点となった。
→文献資料[浮雲]
うき‐ぐり【浮繰り】
煮繭後、繰糸鍋に繭を浮かせたまま繰糸する方法。↔沈み繰り
うきくんでん‐いせき【宇木汲田遺跡】‥ヰ‥
佐賀県唐津市大字宇木字汲田にある弥生時代の遺跡。多数の青銅器を副葬した甕棺かめかん墓などを発見。
うき‐こ【浮粉】
小麦粉中の澱粉質を精製したもの。菓子を製したり、かまぼこの増量材として用いるほか、紅べにを凝結させるのに用いる。また、米をこまかく粉状にしたもの。
うき‐ごけ【浮苔】
苔類ウキゴケ科の一種。葉状体は長さ1〜5センチメートル、Y字型になる。背面は平滑で、腹面には腹鱗片も仮根もほとんどない。雌雄同株。水面または湿地に生える。カヅノゴケ。
うき‐ごし【浮腰】
①腰が浮いて不安定になること。精神的に動揺することにもいう。
②柔道の腰技の一つ。相手の腰を浮かすようにして崩し、その腹部を自分の腰に乗せ、腰を捻ひねって投げ倒す。
うき‐ごり【浮吾里・浮鮴】
ハゼ科の淡水産の硬骨魚。四国を除く各地の河川に分布。全長約14センチメートル。
うき‐さしあみ【浮刺網】
(→)流網ながしあみに同じ。↔底刺網
うき‐さんばし【浮桟橋】
河・海の岸に箱船を浮かして水の増減に従って自在に上下するようにした桟橋。
うき‐しお【浮潮】‥シホ
潮の流れ。潮流。夫木和歌抄17「―のなみにただよふはま千鳥」
うき‐しお【憂き潮】‥シホ
つらいこと。苦しい立場。浄瑠璃、博多小女郎波枕「―踏んで正道の商にとりつく心」
うき‐しきあみ【浮敷網】
敷網の一種。棒受網ぼけあみ・八田網はちだあみなどはこれに属する。浮うきで網を支えて水中に沈め、この上に集まる魚群を網をあげてとる。↔底敷網
うき‐しずみ【浮き沈み】‥シヅミ
浮くことと沈むこと。繁栄と衰微。ふちん。「―の激しい業界」
うき‐しま【浮島】
①湖沼の中に浮かんで動く島状のもの。通常、植物体や泥炭から成る塊。
②水面に浮かんだように見える島。源氏物語玉鬘「―を漕ぎ離れても行く方や」
③餡に小麦粉や上新粉などを加え、卵白の起泡性を利用して作る軽い口当りの蒸し物。応用範囲の広い和菓子生地。
⇒うきしま‐にんぎょう【浮島人形】
うきしま【浮島】
宮城県松島湾塩竈しおがま浦の島。(歌枕)
うきしま‐が‐はら【浮島ヶ原】
静岡県沼津市原と富士市鈴川との間にある帯状の海岸湿地帯。愛鷹あしたか山の南麓で田子の浦に沿って東西に延びる。かつては潟湖せきこ。富士川の戦の舞台。(歌枕)
うきしま‐にんぎょう【浮島人形】‥ギヤウ
蝋を引いた厚紙を練糸で彩り、人物・水鳥などの形を造り、針金を芯にして水に浮かべる人形。
⇒うき‐しま【浮島】
うき‐しろ【浮城】
軍艦の雅称。
うき‐す【浮洲】
水面に浮いているように見える洲。
うき‐す【浮巣】
鳰鳥におどりすなわちカイツブリの巣。葦の枯葉などでできて水に浮いて見える。〈[季]夏〉
⇒うきす‐どり【浮巣鳥】
うきすけ【浮助】
(元禄ごろの江戸語)うかれ男。遊蕩児。
うきす‐どり【浮巣鳥】
①鳰鳥におどり。
②住所の一定しない人。
⇒うき‐す【浮巣】
うき‐ずまい【憂き住まい】‥ズマヒ
わびしいすみか。また、つらい日々の暮し。謡曲、烏帽子折「都の外の―」
うき‐せ【憂き瀬】
つらい境遇。苦しい立場。源氏物語手習「はかなくて世にふる川の―には」
うき‐ぜい【浮勢】
本隊とは別に待機している軍勢。遊軍。うきぞなえ。太平記36「―になつて控へたり」
うき‐せいこう【雨奇晴好】‥カウ
晴雨ともに景色のよいこと。
うき‐ぞうす【浮蔵主】‥ザウ‥
浮かれ歩く僧。浮かれ坊主。浮世草子、俗つれづれ「例の―が声明声しょうみょうごえの浄瑠璃も」→蔵主
うき‐ぞなえ【浮備え】‥ゾナヘ
(→)浮勢うきぜいに同じ。
うき‐た【浮田】
(埿うき田の意)泥の深い田。夫木和歌抄22「底深き沼の―にさなへとるなり」
うきた【浮田・宇喜多】
姓氏の一つ。
⇒うきた‐いっけい【浮田一蕙】
⇒うきた‐ひでいえ【宇喜多秀家】
うき‐だい【浮き鯛】‥ダヒ
水面に浮き上がった鯛。潮流などの影響で急に海面に押し上げられ、浮袋の調節がうまく出来なくなったもの。
うきた‐いっけい【浮田一蕙】
江戸末期の画家・志士。姓は豊臣。名は可為よしため。絵を田中訥言とつげんに学び、大和絵の復古に努めた。歌・書にも通じた。安政の大獄に連座。(1795〜1859)
⇒うきた【浮田・宇喜多】
うき‐たから【浮宝】
⇒うくたから
うき‐だし【浮出し】
紙や織物の面に文字や模様などを浮き出して一段高くあらわすこと。
⇒うきだし‐おり【浮出し織】
うきだし‐おり【浮出し織】
(→)ピケに同じ。
⇒うき‐だし【浮出し】
うき‐だ・す【浮き出す】
〔自五〕
①表面に浮いて出てくる。「油が水面に―・す」
②模様・姿などが地・背景からきわ立って見える。「エプロンの刺繍が―・す」
うき‐だすき【浮襷】
近世の軍学者の考案した浮具うきぐの一種。甲冑かっちゅうを着て泳ぐとき、浮力をつけるためにかけて用いた。
うき‐た・つ【浮き立つ】
〔自五〕
①わきあがる。たちのぼる。続後拾遺和歌集秋「秋霧の―・つ空に」
②おちつかないでさわぎ立つ。方丈記「世の中―・ちて」。「敵の反撃に―・つ」
③心がたいそう陽気になる。うきうきする。徒然草「心も―・つものは春の気色にこそあめれ」。「心の―・つリズム」
うきた‐ひでいえ【宇喜多秀家】‥イヘ
(「浮田」とも書く)安土桃山時代の武将。直家の子。岡山の領主。豊臣秀吉の五大老の一人。関ヶ原の戦に敗れて八丈島に流された。(1572〜1655)
⇒うきた【浮田・宇喜多】
うき‐つ【浮津】
(「浮」は天上にある意)天の川にあるという船つき場。万葉集8「天の川―の波音騒くなり」
うき‐つち【浮き土・埿土】
ぬかるみの土。どろ。うきひじ。山家集「畔の―洗ひ漉こされて」
うき‐つば【浮鐔】
透彫すかしぼりの鐔。
うき・でる【浮き出る】
〔自下一〕
「うきだす」に同じ。「血管が―・でる」
うき‐とうだい【浮灯台】
灯船とうせんの別称。
うき‐ドック【浮ドック】
ドックの一種で、横断面が凹形またはL形の鋼鉄製の箱。注水して沈めた状態で船を引き入れたのち、排水して船ごと浮上させ、船舶の修理などを行う。浮船渠うきせんきょ。
うき‐どま・る【浮き泊る】
〔自四〕
船が港に入っても、上陸せず船に乗ったままでいる。三体詩鈔「京口に―・りて」
うき‐とり【浮鳥】
①水に浮かんでいる鳥。水鳥。狂言、八幡の前「―か翔鳥を仰せられいとおつしやれ」
②鳥の形に作り、水に浮かばす玩具。(嬉遊笑覧)
うき‐な【憂き名・浮名】
①いやな評判。悪い評判。平家物語2「―を西海の波に流し」
②(男女間の)つらい評判。また、浮いたうわさ。狂言、金岡「恋は―の立つのみか」
⇒浮名を流す
うき‐なえ【浮き苗】‥ナヘ
稲の苗が活着せずに浮き上がってしまうこと。また、その苗。稚苗の移植時や淡水直播栽培で発生しやすい。
うき‐なみ【浮浪】
海面に浮いているように見える波。多く「憂き」にかける。玉葉集恋「―のかかるとならば有度浜のうとくて人にあらましものを」
⇒うきくさ‐かぎょう【浮草稼業】
うきくさ‐かぎょう【浮草稼業】‥ゲフ
浮草のように転々として、一つの場所に落ちつかない職業。
⇒うき‐くさ【浮草・浮萍】
うき‐ぐつ【浮沓】
①馬の足にはめる水上歩行用の器具。
②近世、浮具うきぐの一種。大小3本の木製の筒をおのおの布袋に入れて締めつなぎ、大筒を背に、小筒を左右の乳にあてて結べば、泳ぎのできない者も、立身たちみで自由に泳げる。
うき‐ぐも【浮雲】
(古くはウキクモ)
①空にうかび、風に従って動く雲。
②物事の落ちつき定まらないもののたとえ。「―の生活」
うきぐも【浮雲】
二葉亭四迷の小説。1887〜89年(明治20〜22)発表。言文一致体を用いた近代写実小説の先駆。失業した青年官吏に対する周囲の変化や彼の心理描写によって日本近代小説の出発点となった。
→文献資料[浮雲]
うき‐ぐり【浮繰り】
煮繭後、繰糸鍋に繭を浮かせたまま繰糸する方法。↔沈み繰り
うきくんでん‐いせき【宇木汲田遺跡】‥ヰ‥
佐賀県唐津市大字宇木字汲田にある弥生時代の遺跡。多数の青銅器を副葬した甕棺かめかん墓などを発見。
うき‐こ【浮粉】
小麦粉中の澱粉質を精製したもの。菓子を製したり、かまぼこの増量材として用いるほか、紅べにを凝結させるのに用いる。また、米をこまかく粉状にしたもの。
うき‐ごけ【浮苔】
苔類ウキゴケ科の一種。葉状体は長さ1〜5センチメートル、Y字型になる。背面は平滑で、腹面には腹鱗片も仮根もほとんどない。雌雄同株。水面または湿地に生える。カヅノゴケ。
うき‐ごし【浮腰】
①腰が浮いて不安定になること。精神的に動揺することにもいう。
②柔道の腰技の一つ。相手の腰を浮かすようにして崩し、その腹部を自分の腰に乗せ、腰を捻ひねって投げ倒す。
うき‐ごり【浮吾里・浮鮴】
ハゼ科の淡水産の硬骨魚。四国を除く各地の河川に分布。全長約14センチメートル。
うき‐さしあみ【浮刺網】
(→)流網ながしあみに同じ。↔底刺網
うき‐さんばし【浮桟橋】
河・海の岸に箱船を浮かして水の増減に従って自在に上下するようにした桟橋。
うき‐しお【浮潮】‥シホ
潮の流れ。潮流。夫木和歌抄17「―のなみにただよふはま千鳥」
うき‐しお【憂き潮】‥シホ
つらいこと。苦しい立場。浄瑠璃、博多小女郎波枕「―踏んで正道の商にとりつく心」
うき‐しきあみ【浮敷網】
敷網の一種。棒受網ぼけあみ・八田網はちだあみなどはこれに属する。浮うきで網を支えて水中に沈め、この上に集まる魚群を網をあげてとる。↔底敷網
うき‐しずみ【浮き沈み】‥シヅミ
浮くことと沈むこと。繁栄と衰微。ふちん。「―の激しい業界」
うき‐しま【浮島】
①湖沼の中に浮かんで動く島状のもの。通常、植物体や泥炭から成る塊。
②水面に浮かんだように見える島。源氏物語玉鬘「―を漕ぎ離れても行く方や」
③餡に小麦粉や上新粉などを加え、卵白の起泡性を利用して作る軽い口当りの蒸し物。応用範囲の広い和菓子生地。
⇒うきしま‐にんぎょう【浮島人形】
うきしま【浮島】
宮城県松島湾塩竈しおがま浦の島。(歌枕)
うきしま‐が‐はら【浮島ヶ原】
静岡県沼津市原と富士市鈴川との間にある帯状の海岸湿地帯。愛鷹あしたか山の南麓で田子の浦に沿って東西に延びる。かつては潟湖せきこ。富士川の戦の舞台。(歌枕)
うきしま‐にんぎょう【浮島人形】‥ギヤウ
蝋を引いた厚紙を練糸で彩り、人物・水鳥などの形を造り、針金を芯にして水に浮かべる人形。
⇒うき‐しま【浮島】
うき‐しろ【浮城】
軍艦の雅称。
うき‐す【浮洲】
水面に浮いているように見える洲。
うき‐す【浮巣】
鳰鳥におどりすなわちカイツブリの巣。葦の枯葉などでできて水に浮いて見える。〈[季]夏〉
⇒うきす‐どり【浮巣鳥】
うきすけ【浮助】
(元禄ごろの江戸語)うかれ男。遊蕩児。
うきす‐どり【浮巣鳥】
①鳰鳥におどり。
②住所の一定しない人。
⇒うき‐す【浮巣】
うき‐ずまい【憂き住まい】‥ズマヒ
わびしいすみか。また、つらい日々の暮し。謡曲、烏帽子折「都の外の―」
うき‐せ【憂き瀬】
つらい境遇。苦しい立場。源氏物語手習「はかなくて世にふる川の―には」
うき‐ぜい【浮勢】
本隊とは別に待機している軍勢。遊軍。うきぞなえ。太平記36「―になつて控へたり」
うき‐せいこう【雨奇晴好】‥カウ
晴雨ともに景色のよいこと。
うき‐ぞうす【浮蔵主】‥ザウ‥
浮かれ歩く僧。浮かれ坊主。浮世草子、俗つれづれ「例の―が声明声しょうみょうごえの浄瑠璃も」→蔵主
うき‐ぞなえ【浮備え】‥ゾナヘ
(→)浮勢うきぜいに同じ。
うき‐た【浮田】
(埿うき田の意)泥の深い田。夫木和歌抄22「底深き沼の―にさなへとるなり」
うきた【浮田・宇喜多】
姓氏の一つ。
⇒うきた‐いっけい【浮田一蕙】
⇒うきた‐ひでいえ【宇喜多秀家】
うき‐だい【浮き鯛】‥ダヒ
水面に浮き上がった鯛。潮流などの影響で急に海面に押し上げられ、浮袋の調節がうまく出来なくなったもの。
うきた‐いっけい【浮田一蕙】
江戸末期の画家・志士。姓は豊臣。名は可為よしため。絵を田中訥言とつげんに学び、大和絵の復古に努めた。歌・書にも通じた。安政の大獄に連座。(1795〜1859)
⇒うきた【浮田・宇喜多】
うき‐たから【浮宝】
⇒うくたから
うき‐だし【浮出し】
紙や織物の面に文字や模様などを浮き出して一段高くあらわすこと。
⇒うきだし‐おり【浮出し織】
うきだし‐おり【浮出し織】
(→)ピケに同じ。
⇒うき‐だし【浮出し】
うき‐だ・す【浮き出す】
〔自五〕
①表面に浮いて出てくる。「油が水面に―・す」
②模様・姿などが地・背景からきわ立って見える。「エプロンの刺繍が―・す」
うき‐だすき【浮襷】
近世の軍学者の考案した浮具うきぐの一種。甲冑かっちゅうを着て泳ぐとき、浮力をつけるためにかけて用いた。
うき‐た・つ【浮き立つ】
〔自五〕
①わきあがる。たちのぼる。続後拾遺和歌集秋「秋霧の―・つ空に」
②おちつかないでさわぎ立つ。方丈記「世の中―・ちて」。「敵の反撃に―・つ」
③心がたいそう陽気になる。うきうきする。徒然草「心も―・つものは春の気色にこそあめれ」。「心の―・つリズム」
うきた‐ひでいえ【宇喜多秀家】‥イヘ
(「浮田」とも書く)安土桃山時代の武将。直家の子。岡山の領主。豊臣秀吉の五大老の一人。関ヶ原の戦に敗れて八丈島に流された。(1572〜1655)
⇒うきた【浮田・宇喜多】
うき‐つ【浮津】
(「浮」は天上にある意)天の川にあるという船つき場。万葉集8「天の川―の波音騒くなり」
うき‐つち【浮き土・埿土】
ぬかるみの土。どろ。うきひじ。山家集「畔の―洗ひ漉こされて」
うき‐つば【浮鐔】
透彫すかしぼりの鐔。
うき・でる【浮き出る】
〔自下一〕
「うきだす」に同じ。「血管が―・でる」
うき‐とうだい【浮灯台】
灯船とうせんの別称。
うき‐ドック【浮ドック】
ドックの一種で、横断面が凹形またはL形の鋼鉄製の箱。注水して沈めた状態で船を引き入れたのち、排水して船ごと浮上させ、船舶の修理などを行う。浮船渠うきせんきょ。
うき‐どま・る【浮き泊る】
〔自四〕
船が港に入っても、上陸せず船に乗ったままでいる。三体詩鈔「京口に―・りて」
うき‐とり【浮鳥】
①水に浮かんでいる鳥。水鳥。狂言、八幡の前「―か翔鳥を仰せられいとおつしやれ」
②鳥の形に作り、水に浮かばす玩具。(嬉遊笑覧)
うき‐な【憂き名・浮名】
①いやな評判。悪い評判。平家物語2「―を西海の波に流し」
②(男女間の)つらい評判。また、浮いたうわさ。狂言、金岡「恋は―の立つのみか」
⇒浮名を流す
うき‐なえ【浮き苗】‥ナヘ
稲の苗が活着せずに浮き上がってしまうこと。また、その苗。稚苗の移植時や淡水直播栽培で発生しやすい。
うき‐なみ【浮浪】
海面に浮いているように見える波。多く「憂き」にかける。玉葉集恋「―のかかるとならば有度浜のうとくて人にあらましものを」
広辞苑 ページ 1693 での【○鵜川の小鮎】単語。