ふと・い【
太い】
〔形〕[文]ふと・し(ク)
①まわりの長さや横幅が大きい。宇津保物語
藤原君「ついたてさうじ立て、―・き縄ひきて布の御衣かけたり」。「―・い柱」「―・い線」
②肥えている。肉が豊かである。平家物語
9「聞ゆる木曾の鬼葦毛と云ふ馬の究めて―・う逞しきに」
③物に恐れ動じない。安定している。万葉集
2「真木柱―・き心はありしかど此の吾が心鎮めかねつも」。「肝が―・い」
④横着である。ずうずうしい。歌舞伎、助六所縁江戸桜「うなア女郎の二重売りをしやアがるか、―・い奴だ」
⑤声が低めで音量がゆたかである。「―・い声」
⇒太く短く