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ゆえ【故】ユヱ🔗🔉

ゆえユヱ ①わけ。理由。原因。万葉集14「伊香保ねにかみな鳴りそねわがへには―はなけども子らによりてそ」。源氏物語夕顔「この扇の、たづねまほしき―ありて見ゆるを」。「―あって故郷を出る」 ②(接続助詞的に。下に「に」を伴うことが多い) ㋐…ので。…だから。古事記「底土しはには土黒にぐろき―三栗のその中つ土を」。「未熟者―にお許しください」 ㋑…だのに。…なのに。万葉集1「人妻―にわれ恋ひめやも」 ③しっくりした情趣。おもむき。風情。源氏物語帚木「人も立ちまさり、心ばせまことに―あり」 ④然るべき由緒ゆいしょ。来歴。宇治拾遺物語7「―ある人の忍びて参るよと見えて侍どもあまた具して」。「―ある遺品」 ⑤縁故。ゆかり。今昔物語集26「其の―の者ども一人もなく掃はせて」 ⑥故障。事故。発心集「九つになるまで―なくて侍るは、ひとへに彼の人の徳なり」 →ゆえに

広辞苑 ページ 20032 での単語。