複数辞典一括検索+
から【故】🔗⭐🔉
から【故】
①理由を示す。ゆえ。ため。万葉集20「我が母の袖持ち撫でて我が―に泣きし心を忘らえぬかも」
②あいだ。うち。万葉集6「故郷は遠くもあらず一重山越ゆるが―に思ひそ吾がせし」
かれ【故】🔗⭐🔉
かれ【故】
〔接続〕
(カ(此)アレ(有リの已然形)の約、「かあれば」の意)
①(前段を承けて)こういうわけで。ゆえに。因明論疏四相違略註釈天永点「二他に通して用せらるとい、故カレ今臥具を以て」
②(段落の初めにおいて)さて。そこで。古事記上「―此の大国主神の兄弟あにおと、八十やそ神坐ましき」
け【故】🔗⭐🔉
け【故】
ゆえ。ため。竹取物語「千たびばかり申し給ふ―にやあらむ、やうやう雷かみ鳴りやみぬ」
こ【故】🔗⭐🔉
こ【故】
①[易経雑卦「革は故ふるきを去る也」]古いものごと。
②死ぬこと。また、すでに死んだ人をよぶ場合に冠する語。源氏物語桐壺「―大納言今はとなるまで」
こ‐い【故意】🔗⭐🔉
こ‐い【故意】
①ことさらにたくらむこと。心あってすること。「―に行う」
②〔法〕自己の行為が一定の結果を生ずることを認識して或る行為をした場合の心理状態。犯意。↔過失
こい‐はん【故意犯】🔗⭐🔉
こい‐はん【故意犯】
故意に基づく犯罪。犯罪は故意犯を原則とする。
こ‐いん【故院】‥ヰン🔗⭐🔉
こ‐いん【故院】‥ヰン
崩御した上皇・法皇。
こ‐うえ【故上】‥ウヘ🔗⭐🔉
こ‐うえ【故上】‥ウヘ
貴族の婦人で、亡くなった人。源氏物語夕霧「―おはせましかば」
こ‐えき【故駅・古駅】🔗⭐🔉
こ‐えき【故駅・古駅】
昔のしゅくば。ふるい宿駅。
こ‐えん【故園】‥ヱン🔗⭐🔉
こ‐えん【故園】‥ヱン
ふるさと。故郷。
こ‐えん【故縁】🔗⭐🔉
こ‐えん【故縁】
むかしの縁故。旧縁。
こ‐か【故家】🔗⭐🔉
こ‐か【故家】
古くから伝わってきた家。旧家。
こ‐ぎみ【故君】🔗⭐🔉
こ‐ぎみ【故君】
故人となった人の敬称。宇津保物語俊蔭「―には天人もえまさらざりけるを」
こ‐きゅう【故旧】‥キウ🔗⭐🔉
こ‐きゅう【故旧】‥キウ
ふるいなじみ。以前からの知人。
こ‐きゅう【故宮】🔗⭐🔉
こ‐きゅう【故宮】
昔の宮殿。ふるい御殿。
⇒こきゅう‐はくぶついん【故宮博物院】
こきゅう‐はくぶついん【故宮博物院】‥ヰン🔗⭐🔉
こきゅう‐はくぶついん【故宮博物院】‥ヰン
中国の北京にある大博物館。明・清朝の紫禁城(故宮)内廷の遺構を利用して1925年開設。古書・美術工芸品を多数収蔵。内戦に伴い、精品は台北に運ばれ、65年同名の博物館を開設。
故宮博物院(北京)
撮影:小松義夫
⇒こ‐きゅう【故宮】

こ‐きょ【故居】🔗⭐🔉
こ‐きょ【故居】
ふるい住居。もとのすまい。
こ‐きょ【故墟】🔗⭐🔉
こ‐きょ【故墟】
ふるい城あと。廃墟。
こ‐きょう【故京・古京】‥キヤウ🔗⭐🔉
こ‐きょう【故京・古京】‥キヤウ
古い都。かつての都。旧都。日本霊異記上「―の小治田おはりだの宮の北に在り」
○故郷へ錦を飾るこきょうへにしきをかざる🔗⭐🔉
○故郷へ錦を飾るこきょうへにしきをかざる
立身出世をして故郷に帰る。
⇒こ‐きょう【故郷】
○故郷忘じ難しこきょうぼうじがたし🔗⭐🔉
○故郷忘じ難しこきょうぼうじがたし
故郷はなつかしく忘れられない。
⇒こ‐きょう【故郷】
こ‐きょうぼく【胡喬木】‥ケウ‥
(Hu Qiaomu)中国共産党の理論指導者。江蘇省塩城出身。1941年毛沢東の秘書となり、人民共和国建国後「毛沢東選集」の編纂などに従事。改革・開放期には保守派のイデオローグと目される。主著「中国共産党の三十年」。(1912〜1992)
ごぎょう‐ろくしん【五行六信】‥ギヤウ‥
イスラムにおける五つの信仰行為すなわち信仰告白・礼拝・喜捨・断食・巡礼と六つの信仰箇条すなわち唯一神・天使・啓典・預言者・終末と来世・定命(運命)。
⇒ご‐ぎょう【五行】
ごきょう‐ろん【護教論】‥ケウ‥
〔宗〕(apologetics)キリスト教神学の一部門。非難攻撃に対してキリスト教の真理を弁護する目的をもち、紀元2世紀の護教家以来、多くの神学者が試みて今日に至る。弁証論。
こ‐きょく【古曲】
①古い曲。新曲に対して、すでに古典とされている曲。
②一中節・河東節・薗八節・荻江節の4種の三味線音楽の便宜的総称。
ご‐ぎょくしょう【呉玉章】‥シヤウ
(Wu Yuzhang)中国の政治家・教育家。名は永珊えいさん。四川の人。辛亥革命に参加、人民共和国成立後は人民大学校長などを歴任。ラテン化新文字による中国語の文字改革に努める。(1878〜1966)
こき‐よ・す【扱き寄す】
〔他下二〕
掻かきよせる。
こぎ‐よ・せる【漕ぎ寄せる】
〔他下一〕[文]こぎよ・す(下二)
舟を漕いで近くに寄せる。「岸に―・せる」
こきり
小さくかわいらしいさま。こっきり。
こきり
〔接尾〕
(数を表す語に付けて)それかぎり。きり。こっきり。
こ‐ぎり【小切り】
①小さく切ること。また、小さく切りわけたもの。
②(「値切り―」の形で)値切ること。
③技わざなどが細かく、大ざっぱでないこと。
⇒こぎり‐め【小切り目】
こ‐きりこ【小切子・筑子】
日本の民俗楽器。古くは放下僧ほうかそうが曲技に用いた。長さ20〜30センチメートルの2本の竹棒で、これを両手に持ち、打ち鳴らす。綾竹あやだけ。謡曲、放下僧「―は放下に揉まるる」
⇒こきりこ‐おどり【小切子踊】
こきりこ‐おどり【小切子踊】‥ヲドリ
こきりこを打ち鳴らしながら踊る芸能。中世に流行。現在、富山県五箇山地方などに残る。
⇒こ‐きりこ【小切子・筑子】
こ‐きりど【小切戸】
小さい切戸。
こ‐きりふ【小切斑】
矢羽の切斑の間隔が細かいもの。
こぎり‐め【小切り目】
物事がこぢんまりしていること。また、技が細かいさま。元禄大平記「あの長い刀を―に扱ふ事、また真似のならぬ事」
⇒こ‐ぎり【小切り】
こき・る【扱入る】
〔他下二〕
(コキイルの約)しごき取って入れる。万葉集8「梅の花袖に―・れつ」
こぎ・る【漕入る】
〔自四〕
(コギイルの約)漕いで中に入る。万葉集13「沖つ波きほひ―・り来こあまの釣船」
こ‐ぎ・る【小切る】
〔他五〕
①小さく切る。
②値切る。狂言、仏師「あたひは―・りますまい」
こ‐ぎれ【小切れ】
①布などの小さいきれはし。
②歌舞伎で、役者の衣裳に付属する小物。東京では手拭・足袋・褌ふんどしなど、京阪では他に大小刀・扇など。また、舞台で使用する煙草・飲食物などの消耗品をも含む。
こ‐ぎれい【小綺麗】
きちんと整っていて気持のいい感じのする様子。こざっぱり。「―な店」
ごき‐れき【五紀暦】
(歳・月・日・星辰・暦数の5項を紀するからいう)唐で762年郭献之らが勅によって作った暦。日本では858年(天安2)から861年(貞観3)まで大衍たいえん暦と共に行われた。→暦法(表)
こ‐きろく【古記録】
歴史研究の根本史料となる古い時代の記録。備忘のための公私の日記を主とし、別記・部類記などを含む。→古文書
こぎ‐わ・く【漕ぎ分く】
〔他下二〕
舟を漕いで、間を分けて行く。夫木和歌抄4「花のさざなみ―・けて」
こぎ‐わた・る【漕ぎ渡る】
〔自五〕
漕いであちらへ渡る。万葉集7「淡島に―・らむと思へども」
こ‐きん【古今】
①いにしえと今。昔と今。ここん。
②古今和歌集の略。
⇒こきん‐びな【古今雛】
⇒こきん‐ぶし【古今節】
⇒こきん‐ぼうし【古今帽子】
⇒こきん‐わた【古今綿】
こ‐きん【古金】
①むかし通用した金貨または金銀貨。
②正徳金しょうとくきんの異称。
③古甲金ここうきん。→甲州金。
⇒こきん‐おおばん【古金大判】
こ‐きん【孤衾】
ひとりねのふとん。ひとり寝ること。
こ‐きん【胡琴】
①(もと胡国から渡ったからいう)中国のリュート属の擦弦楽器の総称。二胡・四胡・京胡・椰胡など。広義の胡弓とほぼ同じ。
②日本の清楽に用いる弓奏擦弦楽器。棹も胴も竹製。小さい丸胴の上面に蛇皮を張り、棹の上部に紫檀などの糸巻がある。2弦を張り、馬尾毛の弓の弦で、2弦の間を通して擦って奏する。二胡よりは小型。
胡琴
③琵琶の古称。
こ‐きん【鼓琴】
琴を弾奏すること。
こ‐ぎん【古銀】
むかし通用した銀貨。
こ‐ぎん【庫銀】
中国、清代に通用した銀貨。庫平という秤はかりで重さをはかったからいう。紋銀。
ご‐きん【五金】
5種の代表的な金属。金(黄)・銀(白)・銅(赤)・鉄(黒)・錫(青)の称。
こきん‐おおばん【古金大判】‥オホ‥
①享保(1716〜1736)以前発行の大判。
②甲斐で天正(1573〜1592)以前に鋳造したという大判金。古甲金ここうきんの一種。
⇒こ‐きん【古金】
こ‐きんぎん【古金銀】
①むかし通用した金銀貨。古金。
②正徳しょうとく金銀の異称。
こきん‐ぐみ【古今組】
2世吉沢検校作曲の箏曲5曲(千鳥の曲、春の曲、夏の曲、秋の曲、冬の曲)の総称。歌詞に古今和歌集の歌を用いているのでいう。
こぎん‐ざし【小巾刺し】
津軽地方に伝わる刺繍。紺の麻地に白の木綿糸で刺縫いを施しながら文様を表す。多く作業着に用いる。
こきんしゅう【古今集】‥シフ
古今和歌集の略称。
⇒こきんしゅう‐とおかがみ【古今集遠鏡】
こきんしゅう‐とおかがみ【古今集遠鏡】‥シフトホ‥
古今和歌集の口語文による注釈書。本居宣長著。6巻。1793年(寛政5)までに成立、97年刊。
⇒こきんしゅう【古今集】
こきん‐ちょう【胡錦鳥】‥テウ
スズメ目カエデチョウ科の鳥。小形で、色彩がきわめて鮮やかで美しい。背面緑色、腹面は黄色、胸は紫色。オーストラリア原産で、古くから飼鳥とされている。
コキンチョウ
撮影:小宮輝之
こきん‐でんじゅ【古今伝授】
古今和歌集の中の語句の解釈に関する秘説などを特定の人に伝授すること。三木・三鳥が中心で、切紙伝授を生じた。東常縁とうのつねよりに起こり、宗祇に伝わる。宗祇から三条西実隆を経て細川幽斎に伝えたものを当流(二条派)、宗祇から肖柏に伝えたものを堺伝授、肖柏から林宗二に伝えたものを奈良伝授という。
こ‐きんとう【胡錦濤】‥タウ
(Hu Jintao)中国の政治家。安徽省績渓出身。清華大学卒。貴州省・チベット自治区の中国共産党委員会書記などを経て、2002年党総書記、03年国家主席、04年党中央軍事委員会主席に就任し、党・政・軍三権のトップとなる。(1942〜)
ご‐きんとう【御金当】‥タウ
⇒きんとう(金当)
こきん‐びな【古今雛】
雛人形の一種。安永(1772〜1781)の頃、江戸の人形師原舟月が、古代のと今代のとを折衷してつくった内裏雛で、玉眼をはめた。
⇒こ‐きん【古今】
こきん‐ぶし【古今節】
元禄・宝永の頃、俳優古今新左衛門の唄い始めた小歌の節。
⇒こ‐きん【古今】
こきん‐ぼうし【古今帽子】
(→)船綿ふなわた帽子に同じ。古今綿。
⇒こ‐きん【古今】
こきんよざいしょう【古今余材抄】‥セウ
古今和歌集の注釈書。契沖著。10巻。1691年(元禄4)には稿本成立。「万葉代匠記」の余材で成ったとの意。引用該博、古注を採り旧注批判、かつ詳密。
こ‐きんらん【古金襴】
古く中国などから舶来した金襴。古渡こわたり金襴。
こきんろくじょう【古今六帖】‥デフ
古今和歌六帖の略称。
こきんわかしゅう【古今和歌集】‥シフ
八代集・二十一代集の第一。勅撰和歌集の始まり。20巻。醍醐天皇の下命により、紀貫之きのつらゆき・紀友則・凡河内躬恒おおしこうちのみつね・壬生忠岑みぶのただみね撰。905年(延喜5)または914年(延喜14)頃成る。六歌仙・撰者らの歌約1100首を収め、その歌風は調和的で優美・繊麗。真名序・仮名序がある。当初、「続しょく万葉集」といった。古今集。
→文献資料[古今和歌集]
⇒こきんわかしゅう‐うちぎき【古今和歌集打聴】
⇒こきんわかしゅう‐せいぎ【古今和歌集正義】
ごぎんわがしゅう【吾吟我集】‥シフ
狂歌集。10巻2冊。石田未得作。1649年(慶安2)成立、61〜72年(寛文1〜12)頃刊。「古今和歌集」をもじり、その分類にならって、628首を収める。
こきんわかしゅう‐うちぎき【古今和歌集打聴】‥シフ‥
古今和歌集の注釈書。20巻。賀茂真淵の講述を門人野村弁子ともいこが筆記し、上田秋成が修補したもの。1789年(寛政1)刊。
⇒こきんわかしゅう【古今和歌集】
こきんわかしゅう‐せいぎ【古今和歌集正義】‥シフ‥
古今和歌集の注釈書。香川景樹著。23巻。1832年(天保3)序文、35〜95年刊、96年(明治29)訂正再版。
⇒こきんわかしゅう【古今和歌集】
こきんわかろくじょう【古今和歌六帖】‥デフ
類題和歌集。6巻。編者に紀貫之・貫之の女むすめ・具平親王・兼明親王・源順したごうなどの諸説があるが、まだ定説はない。成立は後撰集と拾遺集の間とする説が有力。天象・地儀・人事・草虫木鳥の25項を細分、517の各題に相当する和歌を掲げる。六帖。古今六帖。紀氏六帖。
こきん‐わた【古今綿】
(→)船綿ふなわた帽子に同じ。また、綿帽子の堺での呼び名。(物類称呼)
⇒こ‐きん【古今】
こく【石】
(慣用音。漢音はセキ)
①体積の単位。主として米穀をはかるのに用い、1石は10斗、約180リットル。斛。
②和船の積量で、10立方尺。
③材木などで、10立方尺の実積の称。約0.28立方メートル。
④鮭さけ・鱒ますなどを数える語。鮭は40尾、鱒は60尾を1石とする。
⑤大名・武士などの知行高ちぎょうだかを表す単位。「加賀百万―」
→せき(石)
こく【告】
(慣用音。漢音はコウ)つげしらせること。
こく【刻】
①きざむこと。ほりつけること。
②漏刻みずどけいの漏壺内の漏箭ろうせんに施した刻み目。(古くは「剋」とも書く)時間の単位またはその基準。
㋐漏刻の刻み目が48あって、これを一昼夜とする。その1刻は1時ときの4分の1を表し、4刻で1時となる。
㋑一昼夜の100分の1の時間。1日を12時ときとし、昼夜の長短によって1時に伸縮の差があるが、平均1時は8刻3分の1に当たる。春分および秋分は昼夜各50刻、冬至は昼40刻、夜60刻、夏至は昼60刻、夜40刻。
㋒一昼夜12時ときに十二支を配し、子の刻・丑の刻などといい、その毎刻をさらに三分して上刻・中刻・下刻という。→時とき(図)。
③とき。時間。
こく【国】
くに。国家。また、それを数える語。
こく【哭】
中国で、人の死を悲しんで泣きさけぶ礼。
こく【斛】
①大型の四角い枡ます。
②⇒こく(石)
こく【穀】
田畑で作り、実を主食とする植物の類。米・麦・豆など。
こく【酷】
①(本来、中国で穀物の熟したことをあらわしたところから)酒などの深みのある濃い味わい。「―がある」
②むごいこと。ひどいこと。「―な練習」
こく【轂】
車のこしき。
こく【鵠】
①白鳥。くぐい。
②弓の的の中央の黒星。ほし。
⇒鵠を刻して鶩に類す
こく【嚳】
中国古伝説上の聖王。高辛氏。黄帝の曾孫。生まれながらにして霊性をそなえ、万民を慈しんだ。尭の父。
こ‐く【古句】
昔の句。古人の句。
こ・く【扱く】
〔他五〕
①細長い物などを片手で握って他の手で引く。しごく。また、しごいて掻きおとす。古今和歌集秋「もみぢばは袖に―・き入れてもていなむ秋は限りと見む人のため」。日葡辞書「イネヲコク、また、コキヲトス」
②しごいて引き抜く。
こ・く【放く】
〔他五〕
①体外に出す。はなつ。ひる。倭名類聚鈔3「霍乱、俗云之利(尻)与利久智(口)与利古久こく夜万比(病)」。「屁へを―・く」
②ものを言うことを卑しめていう語。ぬかす。「嘘を―・きやがれ」
こ・く【転く・倒く】
〔自下二〕
⇒こける(下一)
こ・く【痩く】
〔自下二〕
⇒こける(下一)
こ・ぐ【扱ぐ】
〔他四〕
(→)「扱こく」に同じ。
こ・ぐ【焦ぐ】
〔自下二〕
⇒こげる(下一)
こ・ぐ【漕ぐ】
〔他五〕
①櫓や櫂かいなどで船を進める。万葉集1「玉藻刈る沖へは―・がじ」。平家物語12「汀―・ぐ船は波に揺られ」。「櫓を―・ぐ」
②深い雪や泥の中などをかきわけるようにして進む。義経記5「雪をば深く―・ぎたり」
③自転車やぶらんこなどを足を屈伸させて動かす。「自転車を―・ぐ」
ごく【玉】
(呉音)たま。ぎょく。拾遺和歌集雑「大弐国章、―の帯を借り侍りけるを」→ぎょく(玉)
ごく【曲】
音楽・歌謡の曲節。特に、琴曲。源氏物語若菜下「調べわづらはしき―の多かるを」
ごく【極】
(呉音)
①極上ごくじょうの略。最良。特に、茶の最上品。狂言、鱸庖丁「―を三袋貰うた、うち一袋挽かせておいた」
②最も。きわめて。この上なく。「―親しくしている」「―わずか」
→きょく(極)
ごく【穀】
⇒こく(穀)。「―つぶし」
ごく【獄】
囚人を束縛してとめておく所。ろうや。ひとや。
ご‐く【五苦】
〔仏〕人生の五つの苦しみ。生・老・病・死の四苦に愛別離苦を加えたもの。その他の数え方もある。
ご‐く【後句】
後の句。
ご‐く【御供】
⇒ごくう
ご‐く【語句】
①語と句。
②ことば。ことばの一まとまり。
こくあ【国阿】
南北朝〜室町前期の時宗じしゅうの僧。国阿派(霊山派)の祖。名は随心。号は真空。播磨の人。初め天台教学を学んだが、のち託何たくがの化を受けて時宗となる。晩年京都双林寺・霊山寺を時宗道場として一派を開いた。(1314〜1405)
こく‐あく【酷悪】
むごくわるいこと。
ごく‐あく【極悪】
きわめてわるいこと。この上ない悪逆。栄華物語御裳着「下は―の衆生も」。「―な犯罪」
⇒ごくあく‐にん【極悪人】
⇒ごくあく‐ひどう【極悪非道】
ごくあく‐にん【極悪人】
この上ない悪逆の人。〈日葡辞書〉
⇒ごく‐あく【極悪】
ごくあく‐ひどう【極悪非道】‥ダウ
人倫や人情に背いた、この上なくひどく、むごいこと。「―の仕打ち」
⇒ごく‐あく【極悪】
こく‐あん【国安】
国が平安に治まること。
こく‐あん【黒闇】
①くらやみ。闇黒。
②(黒闇天の略)死。万葉集5「三千世界に誰か能く―の捜たずね来るを逃れむ」
⇒こくあん‐じごく【黒闇地獄】
⇒こくあん‐てん【黒闇天】
⇒こくあん‐にょ【黒闇女】
ごく‐あん【獄案】
裁判の調書。
こく‐あんあん【黒暗暗・黒闇闇】
一面まっくらなさま。
こくあん‐じごく【黒闇地獄】‥ヂ‥
〔仏〕阿鼻に属する地獄の一つ。灯明を盗んだり父母・師長の物を盗んだりする者などを黒山間の暗い所で呵責かしゃくする。
⇒こく‐あん【黒闇】
こくあん‐てん【黒闇天】
〔仏〕容貌醜悪で人に災禍を与える女神。吉祥天の妹で、密教では閻魔王の妃とする。黒闇女・黒闇天女・黒夜神ともいう。胎蔵界曼荼羅の外金剛部院に配され、肉色で人頭杖を持つ姿に表される。
⇒こく‐あん【黒闇】
こくあん‐にょ【黒闇女】
〔仏〕(→)黒闇天に同じ。
⇒こく‐あん【黒闇】
こく‐い【刻意】
心を苦しめること。心をくだくこと。
こく‐い【国位】‥ヰ
国を統治する地位。天子の位。
こく‐い【国威】‥ヰ
国の威光。「―発揚」
こく‐い【黒衣】
⇒こくえ
こ‐ぐい【小食い】‥グヒ
少しだけ食べること。また、少しずつ食べること。
ごく‐い【極位】‥ヰ
①人臣最高の位。従一位を指す。(正一位は原則として生存者には与えられなかった)きょくい。太平記13「位一品の―」
②その人の到達した最高の位。「―極官ごっかん」
③〔仏〕悟りをきわめた位。仏果。
ごく‐い【極意】
物事の核心。特に、学問や芸事の奥義。おくのて。「武芸の―を会得する」
ごく‐い【獄衣】
刑務所で服役中の囚人の着る服。囚人服。
こくいこう【国意考】‥カウ
国学書。賀茂真淵著。1冊。1806年(文化3)刊。日本固有の精神を宣揚するため、儒教の非を論じ、歌道の経世上の価値を説く。
こく‐いっこく【刻一刻】
時間のたつに従って。次第次第に。「―と容態が悪化する」
こく‐いん【刻印】
①印を彫ること。また、その印。「―を打つ」
②刻みつけること。また、刻みつけたもの。「心に―された戦争体験」
③(→)極印ごくいんに同じ。
⇒こくいん‐づけ【刻印付け】
こく‐いん【国印】
律令の規定に基づき、国司が公文書に用いた印。文面に「某々国印」と刻し、方2寸。
こく‐いん【黒印】
墨を用いて押した印。主に室町〜江戸時代、領主が公文書に用いたほか、百姓・町人も広く使用した。→朱印。
⇒こくいん‐じょう【黒印状】
⇒こくいん‐ち【黒印地】
ごく‐いん【極印】
①江戸時代、金銀貨や器物などに、偽造防止または品質証明のために押した文字または印影。盗難を防ぐために、家紋を打つこともある。世間胸算用2「数を読ませ―を打たせ」
②消すことのできないしるし。動かしがたい証拠。保証。証明。南総里見八犬伝35「後日の手形に―打たん」。「駄目な奴だと―を押された」
③「あばた」の隠語。
⇒ごくいん‐づき【極印付】
⇒ごくいん‐もと【極印元】
⇒ごくいん‐やく【極印役】
こくいん‐じょう【黒印状】‥ジヤウ
主に室町〜江戸時代、将軍や大名が黒印を押して発給した公文書。御黒印。→朱印状。
⇒こく‐いん【黒印】
こくいん‐ち【黒印地】
大名が社寺などに黒印状を下付して寄進または安堵した土地。
⇒こく‐いん【黒印】
ごくいん‐づき【極印付】
極印を押してあること。また、その物。確かなことにいう。保証付。
⇒ごく‐いん【極印】
こくいん‐づけ【刻印付け】
(→)「刷込み」に同じ。
⇒こく‐いん【刻印】
ごくいん‐もと【極印元】
江戸時代、江戸・大坂間の廻船の航海安全のために、船道具などを検査して焼印を打った問屋仲間の役員。
⇒ごく‐いん【極印】
ごくいん‐やく【極印役】
江戸時代、銀貨に極印を打つ銀座の職員。
⇒ごく‐いん【極印】
こ‐くう【虚空】
①〔仏〕何もない空間。そら。仏典では、一切の事物を包容してその存在を妨げないことが特性とされる。今昔物語集1「―に昇りて去にけりとなむ」
②事実に基づいていないこと。架空。〈日葡辞書〉
③思慮のないさま。向う見ず。むてっぽう。狂言、鴈盗人「いや、おのれは物を言はすれば、―なことをぬかす」。(曲名別項)
⇒こくう‐かい【虚空界】
⇒こくうぞう‐ぼさつ【虚空蔵菩薩】
⇒こくう‐もの【虚空者】
⇒虚空を掴む
こくう【虚空】
尺八の古典本曲の根元曲の一つ。中国から尺八を伝えた覚心の弟子寄竹きちくの作曲と伝える。琴古流には「虚空鈴慕こくうれいぼ」が伝わる。
こく‐う【黒雨】
空を暗くするような大雨。
こく‐う【穀雨】
(春雨が降って百穀を潤す意)二十四節気の一つ。太陽の黄経が30度の時。春の季節中の最後。太陽暦4月20日頃。〈[季]春〉
ご‐くう【御供】
神仏に供える物。ごくもつ。ごく。「人身ひとみ―」
⇒ごくう‐しょ【御供所】
⇒ごくう‐すい【御供水】
⇒ごくう‐でん【御供田】
⇒ごくう‐りょう【御供料】
こくう‐かい【虚空界】
〔仏〕無形・無相で、一切万有を包括する真如をたとえていう。
⇒こ‐くう【虚空】
ごくう‐しょ【御供所】
寺社に属して供物を調える所。御厨みくり。おぐしょ。
⇒ご‐くう【御供】
ごくう‐すい【御供水】
神仏に供える水。
⇒ご‐くう【御供】
こくうぞう‐ぼさつ【虚空蔵菩薩】‥ザウ‥
(梵語Ākāśagarbha)虚空のように広大無辺の福徳・智慧を蔵して、衆生しゅじょうの諸願を成就させるという菩薩。胎蔵界曼荼羅虚空蔵院の主尊で、そこでは蓮華座に坐し、五仏宝冠を頂き、福徳の如意宝珠、智慧の宝剣を持つ。求聞持法ぐもんじほうの本尊。虚空孕こくうよう菩薩。
虚空蔵菩薩
⇒こ‐くう【虚空】
こくうち‐だい【穀打台】
(→)「麦打ち台」に同じ。
ごくう‐でん【御供田】
御供料を収穫する田地。
⇒ご‐くう【御供】
こくう‐もの【虚空者】
思慮分別のない人。
⇒こ‐くう【虚空】
ごくう‐りょう【御供料】‥レウ
御供とする物や金銭。
⇒ご‐くう【御供】



こ‐くん【故君】🔗⭐🔉
こ‐くん【故君】
死亡した主君。先代の主君。
こ‐けん【故券】🔗⭐🔉
こ‐けん【故券】
ふるい手紙。ふるい証文。
こ‐こく【故国】🔗⭐🔉
こ‐こく【故国】
①古くからある国。昔あった国。
②自分の生まれた国。母国。ふるさと。故郷。「―を離れる」
ここんばかしゅう【故混馬鹿集】‥シフ🔗⭐🔉
ここんばかしゅう【故混馬鹿集】‥シフ
(「古今和歌集」をもじって名づける)天明調の狂歌集。20巻2冊。朱楽菅江あけらかんこう編。1785年(天明5)刊。内題は「狂言鶯蛙おうあ集」。
こ‐さい【故歳】🔗⭐🔉
こ‐さい【故歳】
ふるい年。旧年。
こ‐さつ【故殺】🔗⭐🔉
こ‐さつ【故殺】
過失ではなく、一時の激情によって生じた殺意で人を殺すこと。旧刑法では謀殺と区別した。
こ‐ざん【故山】🔗⭐🔉
こ‐ざん【故山】
ふるさとの山。転じて、故郷。
こ‐し【古址・故址】🔗⭐🔉
こ‐し【古址・故址】
①昔あった建築物の礎石。
②昔、建築物や都のあったあと。
こ‐し【故紙・古紙】🔗⭐🔉
こ‐し【故紙・古紙】
①ふるい紙。
②ほぐ。ほご。
③再生紙の原料となる、使用済みの紙、裁断屑、新聞紙、雑誌など。
こ‐じ【故事】🔗⭐🔉
こ‐じ【故事】
①昔あった事柄。太平記20「此の―を以て今の御夢を料簡りょうけんするに」
②昔から伝えられて興味やいわれのある事柄。「―来歴」
こじ‐せいご【故事成語】🔗⭐🔉
こじ‐せいご【故事成語】
故事に基づいてできた語。特に、中国の故事に由来する熟語。「杞憂」「四面楚歌」など。
こ‐じつ【故実】🔗⭐🔉
こ‐じつ【故実】
(コシツ・コシチとも)昔の儀式・法制・服飾などの規定・習慣など。徒然草「庭の儀を奉行する人、乾き砂子を設くるは―なりとぞ」→有職ゆうそく。
⇒こじつ‐か【故実家】
⇒こじつ‐よみ【故実読み】
こじつ‐か【故実家】🔗⭐🔉
こじつ‐か【故実家】
故実に通じた人。
⇒こ‐じつ【故実】
こじつそうしょ【故実叢書】🔗⭐🔉
こじつそうしょ【故実叢書】
有職故実に関する叢書。今泉定介編。1899〜1906年(明治32〜39)刊。和装128冊、図4帖8枚。1928〜33年増訂、洋装本41冊。52〜57年新訂増補、39冊。
こじつ‐よみ【故実読み】🔗⭐🔉
こじつ‐よみ【故実読み】
漢字で書いた語を、古来の慣例によって特別な読み方をするもの。「即位」をショクイ、「定考」をコウジョウと読む類。
⇒こ‐じつ【故実】
こ‐しゅ【故主】🔗⭐🔉
こ‐しゅ【故主】
(コシュウとも)もとの主人。旧主。
こ‐しゅう【故習】‥シフ🔗⭐🔉
こ‐しゅう【故習】‥シフ
ふるいならわし。昔からの習慣。旧習。
こ‐しょう【故障】‥シヤウ🔗⭐🔉
こ‐しょう【故障】‥シヤウ
①事物の正常な働きがそこなわれること。さしさわり。さしつかえ。「車が―する」「肩の―で欠場する」
②故障1があると申し立てること。異議。源平盛衰記42「面々の―に、日既に暮れなんとす」。「―を入れる」
こじ‐らいれき【故事来歴】🔗⭐🔉
こじ‐らいれき【故事来歴】
伝来した事物についての由緒と経過の次第。
こ‐しん【故親】🔗⭐🔉
こ‐しん【故親】
古くから親しくしている人。古くからの一族。平家物語12「いかに汝は…―にてあんなるに、死なざりけるぞ」
こ‐じん【故人】🔗⭐🔉
こ‐じん【故人】
①死んだ人。「―を偲ぶ」
②ふるくからの友。旧友。野ざらし紀行「廿年を経て―にあふ」。「西のかた陽関を出ずれば―なからん」(王維)
③古老。〈易林本節用集〉
こ‐せん【故戦】🔗⭐🔉
こ‐せん【故戦】
中世、個人的な怨みから戦いをしかけること。
こ‐ぞう【故造】‥ザウ🔗⭐🔉
こ‐ぞう【故造】‥ザウ
ことさらに、たくみつくり設けること。「有心―」
こ‐ぞく【古俗・故俗】🔗⭐🔉
こ‐ぞく【古俗・故俗】
古くからの風俗。昔の風俗。
こ‐たい【故態】🔗⭐🔉
こ‐たい【故態】
もとのままの姿。昔ながらのさま。
こ‐たく【故宅】🔗⭐🔉
こ‐たく【故宅】
もとの家。古い屋敷。旧宅。
こ‐ち【故地】🔗⭐🔉
こ‐ち【故地】
①もと所有した土地。
②ふるい縁故のある土地。ゆかりの地。
こ‐ち【故知・故智】🔗⭐🔉
こ‐ち【故知・故智】
古人の用いた知略。「―に倣う」
こ‐てき【故敵】🔗⭐🔉
こ‐てき【故敵】
昔からの敵。太平記32「これは山門の―」
こ‐てつ【故轍】🔗⭐🔉
こ‐てつ【故轍】
①以前に通過した車のわだち。
②前人の行なったやり方。昔ながらの仕方。前例。「―を踏む」
ことたえ‐に【故に】‥タヘ‥🔗⭐🔉
ことたえ‐に【故に】‥タヘ‥
〔副〕
わざと。ことさらに。允恭紀「―高き氏を認とむ」
こ‐との【故殿】🔗⭐🔉
こ‐との【故殿】
故人となった主君。前の殿。宇津保物語国譲中「―の置かせ給へる布・銭などあり」
こ‐ばい【故買】🔗⭐🔉
こ‐ばい【故買】
盗んだ品物であることを知っていて、それを買うこと。窩主買けいずかい。
こ‐ゆう【故友】‥イウ🔗⭐🔉
こ‐ゆう【故友】‥イウ
昔の友だち。ふるい朋友。
こ‐りゅう【古柳・故柳】‥リウ🔗⭐🔉
こ‐りゅう【古柳・故柳】‥リウ
ふるい柳。柳の古木。
こ‐ろう【故老・古老】‥ラウ🔗⭐🔉
こ‐ろう【故老・古老】‥ラウ
老人。としより。特に、昔からの事に通じている老人。また、老巧な人。老成の人。保元物語「―の山伏八十余人」。「土地の―に話をきく」
ふる【旧・古・故】🔗⭐🔉
ふる【旧・古・故】
①ふるいこと。年を経たこと。遠い昔のものであること。「―歌」「―道」「―狸」
②使いふるしたもの。「お―」「―道具」
ふる・い【古い・旧い・故い】🔗⭐🔉
ふる・い【古い・旧い・故い】
〔形〕[文]ふる・し(ク)
①昔のことである。源氏物語夕顔「長生殿の―・きためしはゆゆしくて」。平家物語3「この―・き詩歌を口ずさみ給へば」。「―・く栄えた町」
②存在してから長い年月をへている。以前から伝わっている。源氏物語蓬生「親の御影とまりたる心地する―・きすみか」。枕草子25「―・きものどもの、さもえ行き離るまじきは」。「―・い友人」
③長い間使いならしてふるびている。源氏物語葵「―・き枕、―・きふすま誰と共にか」。「―・い机」
④年老いている。年功をつんでいる。源氏物語蓬生「―・き女ばらなどは」。平家物語7「汝らは―・い者どもなり。軍の様をも掟おきてよ」
⑤陳腐だ。珍しくない。時代遅れである。また、現在のものより前のものである。浄瑠璃、仮名手本忠臣蔵「何の事とはお軽、―・いが惚れた、女房になつてたもらぬか」。「頭が―・い」「―・い考え方」「型の―・い自動車」
⑥新鮮でない。「―・い魚」
⇒故きを温ね新しきを知る
○故きを温ね新しきを知るふるきをたずねあたらしきをしる🔗⭐🔉
○故きを温ね新しきを知るふるきをたずねあたらしきをしる
⇒おんこちしん(温故知新)
⇒ふる・い【古い・旧い・故い】
ふるく【旧く・古く】
(フルシの連用形。副詞的にも用いる)昔。ずっと前。「―からの知合い」「その起源は―鎌倉時代にさかのぼる」
ふる・く【古く】
〔自下二〕
⇒ふるける(下一)
ブルク‐げきじょう【ブルク劇場】‥ヂヤウ
(Burgtheater ドイツ)ウィーンにあるドイツ語圏有数の劇場。1741年創設の宮廷劇場を76年ドイツ語演劇のための国民劇場としたもの。
ふる‐くさ【古草】
古くなった草。去年生えてまだ枯れずにある草。〈[季]春〉。万葉集14「―に新草にいくさまじり」
ふる‐くさ・い【古臭い】
〔形〕[文]ふるくさ・し(ク)
古びている。古めかしい。時代おくれである。「―・い建物」「―・い思想」
フルクサス【Fluxus】
1960〜70年代に活動した前衛芸術家の集団。芸術の既成概念を壊し、観衆との応答を重視しながら生きた芸術を目指す。マチューナス(G. Maciunas1931〜1978)・ボイス・オノ‐ヨーコ(1933〜)らが参加。
フルクトース【fructose】
単糖の一つ。→果糖かとう
ブルクハルト【Jakob Burckhardt】
スイスの文化史家。ルネサンス文化の研究によって文化史に新生面を拓き、また歴史哲学的考察に深遠な洞察力を示した。主著「イタリアにおけるルネサンスの文化」「ギリシア文化史」「世界史的考察」。(1818〜1897)
ぶる‐けい【ぶる罫】
(印刷用語)装飾罫の一つ。印刷罫線の波形連続の罫線。「〰〰」の類。波罫なみけい。
ふる・ける【古ける】
〔自下一〕[文]ふる・く(下二)
古くなる。ふるぼける。〈日葡辞書〉
ふる‐ごえ【古声】‥ゴヱ
昔のままの声。鳴き古した声。古今和歌集夏「さ月まつ山ほととぎす…今も鳴かなむこぞの―」
フル‐コース【full course】
①西洋料理の正餐で、一定の順序で組み立てられた献立。オードブル・スープに始まり、魚・肉・野菜などの料理の後、デザート・コーヒーで終わる。
②ゴルフ用語。コースがアウト9、イン9の計18ホールであること。
ブルゴーニュ【Bourgogne】
フランス東部のソーヌ川流域を中心とする地方。ワインの産地として有名。中心都市ディジョン。英語名バーガンディ。
プルコギ
(朝鮮語pulkogi)焼肉。たれにつけた牛肉を網または鉄板で焼き、野菜で包んで食べる。
ふる‐ごしょ【古御所】
古くなった御所。すたれた御所。
ブルゴス【Burgos】
スペイン北部、旧カスティリア地方の都市。世界遺産の大聖堂がある。人口16万2千(2001)。
ブルゴス
提供:Photoshot/APL
ふる‐ごたち【古御達】
年老いた女房たち。源氏物語帚木「使ふ人、―など」
ふる‐こと【古言】
①昔のことば。古語。
②昔の詩歌。古歌。枕草子143「おなじ―といひながら、知らぬ人やはある」
③昔の物語。ふるい言いつたえ。源氏物語蛍「かかる世の―ならでは、げに何をか紛るる事なきつれづれを慰めまし」
④過去の話。追憶談。源氏物語槿「―どものそこはかとなき、うち始め聞えつくし給へど」
ふる‐こと【古事・故事】
(フルゴトとも)
①古代にあった事柄。源氏物語初音「かの、あさましかりし、世の―を聞き置き給へるなめり」
②昔から伝来して由緒のある事柄。遺風。故事こじ。源氏物語少女「笛の音にも、―はつたはるものなり」
ふることぶみ【古事記】
⇒こじき
ふる‐ごめ【古米】
ふるくなった米。去年とった米。ひねまい。こまい。
ふる‐こもち【古子持ち】
年とった子持ち女。栄華物語つぼみ花「―などは髪の裾ほそう」
ふる‐ごよみ【古暦】
年が終わり、使い古したこよみ。〈[季]冬〉
ふる‐ごろも【古衣】
[一]〔名〕
着ふるした着物。古着。万葉集11「―打棄うちつる人は」
[二]〔枕〕
(古衣を砧きぬたでさらに打つ意から)「うつ」「まつち山」(「又打ち」と類音)にかかる。
プルサーマル
(plutoniumとthermalとを合わせた和製語)プルトニウムとウランを混合してつくる燃料(MOX)を軽水炉で使うこと。
フル‐サイズ【full‐size】
35ミリメートル判フィルムと同じ大きさの画面。36ミリメートル×24ミリメートル。
ふる‐ざけ【古酒】
古い酒。去年作った酒。こしゅ。
ふる‐さと【古里・故郷】
①古くなって荒れはてた土地。昔、都などのあった土地。古跡。旧都。万葉集4「―の明日香の川に潔身みそぎしに行く」
②自分が生まれた土地。郷里。こきょう。万葉集4「又更にわが―に帰り来むとは」
③かつて住んだことのある土地。また、なじみ深い土地。古今和歌集春「人はいさ心も知らず―は花ぞ昔の香ににほひける」
⇒ふるさと‐きって【ふるさと切手】
⇒ふるさと‐びと【古里人】
ふるさと‐きって【ふるさと切手】
日本郵政公社支社(旧、地方郵政局)ごとに企画され、各地域の風俗・風景・動植物・行事などを題材にした切手。
⇒ふる‐さと【古里・故郷】
ふるさと‐びと【古里人】
ふるさとの人。自分の郷里の人。古今和歌集春「―の来ても見なくに」
⇒ふる‐さと【古里・故郷】
ふる・し【古し・旧し・故し】
〔形ク〕
⇒ふるい
プルシアン‐ブルー【Prussian blue】
〔化〕(→)紺青こんじょう2に同じ。
ブルシェンシャフト【Burschenschaft ドイツ】
ドイツの大学生の同志的組合。1815年結成、17年の愛国的祭典を契機に全国に拡大。自由主義運動を展開したが弾圧を受けた。
ふる‐しき【風呂敷】
フロシキの転。
フルシチョフ【Nikita Sergeevich Khrushchev】
ソ連の政治家。炭鉱労働者の出身。1953年スターリン没後共産党中央委員会第一書記、スターリン批判を行い、58年首相を兼ね、平和共存政策を推進したが、中ソ対立を招き、農業改革に失敗、64年失脚。(1894〜1971)
フルシチョフ
提供:毎日新聞社
ふるしま【古島】
姓氏の一つ。
⇒ふるしま‐としお【古島敏雄】
ふるしま‐としお【古島敏雄】‥ヲ
日本史学者。長野県生れ。東大・一橋大教授。農業史・経済史を中心に業績を挙げる。著「日本農業技術史」「近世日本農業の展開」ほか。(1912〜1995)
⇒ふるしま【古島】
プルシャ【puruṣa 梵】
①インド哲学で、宇宙の起源としての原初の人間。原人。
②サーンキヤ哲学で、宇宙の根本をなす2原理の一つ。純粋精神。他の一つは根本物質(プラクリティprakṛti)。
ブルジョア【bourgeois フランス】
①語源的には、ゲルマン語ブルク(城郭)の住民の意。中世ヨーロッパの都市住民のうち、上層の僧侶・貴族と下層の平民との中間にある中産階層の呼称。市民。町人。
②近代社会における資本家階級に属する人。あるいは生産手段をもつ人。
③俗に、金持のこと。
⇒ブルジョア‐かくめい【ブルジョア革命】
⇒ブルジョア‐しゃかい【ブルジョア社会】
ブルジョア【Louise Bourgeois】
アメリカの彫刻家。フランス生れ。人体・静物を暗示する抽象的形態を用い喚起力の強い作品を制作。女性の視点からの性を主要な主題とする。(1911〜)
ブルジョア‐かくめい【ブルジョア革命】
ブルジョアジーの指導する社会革命。封建的諸関係を打破して資本主義的諸関係を確立する革命。フランス革命など。ブルジョア民主主義革命。
⇒ブルジョア【bourgeois フランス】
ブルジョアジー【bourgeoisie フランス】
階級としてのブルジョアを指す語。資本家階級と同義語。↔プロレタリア
ブルジョア‐しゃかい【ブルジョア社会】‥クワイ
①資本主義制度の社会。
②(→)市民社会に同じ。
③資産家の社会。
⇒ブルジョア【bourgeois フランス】
ふる‐しょうもん【古証文】
ふるい証文。また、効力のなくなった証文。
フル‐ショット【full shot】
①写真やビデオ撮影の構図の一つ。全身・全景を撮影すること。
②ゴルフなどで、全力で球を打つこと。
ふる‐す【古巣・旧巣】
①ふるい巣。年数を経た巣。雛を育て終わって打ち捨てられた巣。〈[季]春〉。古今和歌集雑体「鶯のこぞの宿りの―とや」
②住みふるした所。以前に住んでいたり勤めたりしていた所。「もとの―に戻る」
ふる・す【古す・旧す】
〔他五〕
①ふるくする。新しさをなくす。万葉集7「照左豆てりさつが手に纏まき―・す玉もがも」。「着―・す」「言い―・す」
②古いもの扱いにして忘れる。古今和歌集恋「我を―・せる名にこそありけれ」
プルス【Puls ドイツ】
脈拍。脈。
フル‐スイング
(和製語full swing)野球・ゴルフなどで、バットやクラブを思いきり振ること。
フル‐スコア【full score】
〔音〕(→)総譜。
フル‐ストップ【full stop】
欧文の終止符。ピリオド。
フル‐スピード【full speed】
全速力。最高速度。
ふる‐ずろう【古受領】‥ラウ
むかし受領ずりょうであった人。もとの国守。源氏物語松風「―の沈めるたぐひにて」
フル‐セット【full set】
①ひとそろいの全部。完全なひとそろい。
②テニス・バレーボールなどの試合で、規定の最後までのセット。「―の末、惜敗する」
プルゼニュ【Plzeň】
チェコ西部の都市。古くからビールの醸造で知られる。西ボヘミア地方の工業・文化の中心都市。人口16万3千(2004)。ドイツ語名ピルゼン。
プルゼニュ
撮影:小松義夫
ブルゾン【blouson フランス】
身頃がゆったりとし、裾をすぼませた形の、ウェスト丈かそれより少し長い丈のジャケット。英語でいうジャンパーにあたる。
ふる‐た【古田】
古い田。古びて荒れた田。↔新田あらた
ふるた【古田】
姓氏の一つ。
⇒ふるた‐おりべ【古田織部】
プルターク【Plutarch】
⇒プルタルコス
ブルターニュ【Bretagne】
(ブリタニアの転訛)フランス北西部、ブルターニュ半島を中心とする地方。住民はブルトン人(Bretons)と呼ばれ、古くからの習俗・言語など、特異なケルト文化を伝える。
ブルターニュ
撮影:小松義夫
フル‐タイム【full-time】
標準の労働時間のすべてを勤務すること。全時間労働。全日労働。「―労働者」↔パートタイム
ふるた‐おりべ【古田織部】
安土桃山時代の茶人。茶道織部流の祖。名は重然しげなり。美濃の人。千利休の高弟。初め豊臣秀吉に仕えて同朋どうぼう。秀吉の死後隠居し、茶道三昧の生活に入った。茶匠としての名声あがり、関ヶ原の戦には徳川方に功ありとして大名に復した。徳川家の茶道師範と称されたが、大坂夏の陣で陰謀を疑われ自刃。(1543〜1615)
⇒ふるた【古田】
ふる‐だぬき【古狸】
①年老いたたぬき。
②長いこと経験を積み、ずる賢い人。
プル‐タブ【pull-tab】
缶の蓋ふたについている、指を掛けて引き開けるつまみ。
プルタルコス【Plutarchos】
古代ギリシアの哲学者・著述家。プラトン哲学の流れを汲み、博覧・多識。ローマ・アレクサンドリア・ギリシアなどを巡歴、講説した。著は、古代偉人の列伝である「英雄伝」(対比列伝)のほか、「倫理論集」など。プルターク。(46頃〜120頃)→英雄伝
ふる‐ち【古血】
①質のわるい血。けがれた血。くろち。
②古くなって色のかわった血。
プルチ【Luigi Pulci】
イタリアの詩人。メディチ家の臣下であったが、のち追放。喜劇的物語詩「巨人モルガンテ」は騎士道物語の伝統を換骨奪胎したもの。(1432〜1484)
ふる‐づか【古塚】
時代を経た塚。古墳。
ブルックナー【Josef Anton Bruckner】
オーストリアの作曲家・オルガン奏者。ワグナーの影響のもとで、独特の重厚な様式を創出。後期ロマン派音楽を代表。11曲の交響曲、ミサ曲などを作曲。(1824〜1896)
ブルックナー
提供:Lebrecht Music & Arts/APL
→交響曲第9番 第3楽章
提供:コロムビアミュージックエンタテインメント(株)
ブルックリン【Brooklyn】
ニューヨークの5区のうちの一つ。マンハッタン島南東のロング‐アイランド島西端に位置する。同区北西部は工業地帯で、黒人・プエルト‐リコ人が多く住む。→ニューヨーク(図)
ふる‐づけ【古漬】
長い間つけておいた漬物。
ふるっ‐て【奮って】
(フルヒテの音便)勇気を出して。進んで。「―御応募下さい」
ブルッヘ【Brugge フラマン】
ベルギー北西部、西フランドル地方の都市。中世にはハンザ同盟の一員として国際貿易で繁栄。運河網の発達した観光都市で、ガラス・レースなどの伝統工業が盛ん。歴史地区は世界遺産。人口11万7千(2000)。フランス語名ブリュージュ。
ブルッヘ
提供:Photoshot/APL
ふる‐づま【古妻】
昔からつれそう妻。また、先妻。好色二代男「―いとし」
ふる‐つわもの【古兵・古強者】‥ツハモノ
①戦いの経験に富んだ老功の武者。平家物語4「飛騨の守景家は―にてありければ」
②その道にかけて経験の多いしたたか者。「業界の―」
ふる‐て【古手】
①使いふるしたもの。古くなった物、または人。洒落本、売花新駅「―なほしの小紋ちりめん」。「―の役人」
②古くからある手段。ありふれたやり方。浄瑠璃、長町女腹切「―な肴さかな取り置いて」
⇒ふるて‐かい【古手買】
⇒ふるて‐や【古手屋】
ふるて‐かい【古手買】‥カヒ
古物買い。古着買い。浄瑠璃、冥途飛脚「あるひは順礼―、節季候せきぞろに化けて」
⇒ふる‐て【古手】
ふるて‐や【古手屋】
古着・古物を売買する店。好色五人女1「高麗橋の―もねうちはなるまじ」
⇒ふる‐て【古手】
ブルデュー【Pierre Bourdieu】
フランスの社会学者。文化資本や文化的な優位性が子供に継承され、階級が再生産されるメカニズムを説明。著「構造と実践」「資本主義のハビトゥス」など。(1930〜2002)
ふる‐でら【古寺】
古びて荒れた寺。古刹こさつ。古寺こじ。
ブル‐テリア【bull-terrier】
イヌの一品種。ブルドッグとテリアの一種との交配によってできたとされる。かつて闘犬に使われ、現在は愛玩用・番犬用。
フルトヴェングラー【Wilhelm Furtwängler】
ドイツの指揮者。ベルリン‐フィルハーモニー管弦楽団、バイロイト音楽祭の首席指揮者などを歴任。(1886〜1954)
フルトヴェングラー
提供:毎日新聞社
ふる‐どうぐ【古道具】‥ダウ‥
使いふるした道具。ふるて。骨董こっとう。「―屋」
ブルドーザー【bulldozer】
土木機械の一種。キャタピラーを持つ牽引車の前面に上下方向に動く長方形の排土板を備える。排土板で土を前方に押し、削土・盛土・運搬・土ならし・転圧を行うほか、開墾・除雪などにも用いる。
ふる‐とし【旧年】
①過ぎ去った年。去年。拾遺和歌集春「まだ―の心地こそすれ」
②立春に対して、暮れて行く年。古今和歌集春「―に春立ちける日よめる」
ブル‐ドッグ【bulldog】
イヌの一品種。イギリスで雄牛(ブル)との格闘犬として作出。毛色はふつう茶、腹側は白い。肩高約40センチメートル。頭は大きく、口は幅広く独特のしゃくれた顔をしている。四肢は筋骨たくましく、耳は小さく尾も短い。現在は愛玩用。ブルドック。
プル‐トップ【pull-top】
プルタブを付した缶詰の蓋ふた。
プルトニウム【plutonium】
(冥王星Plutoに因む)超ウラン元素の一種。元素記号Pu 原子番号94。1940年、ウランの核反応により初めて人工的につくられた。数種の同位体がある。銀白色の金属。化学的性質はウランに似る。原子炉内でウラン238から大量に製造されるプルトニウム239は、中性子を吸収して核分裂を起こすので核燃料として使用されるが、発癌性があり極めて毒性が高い。
ブルトマン【Rudolf Bultmann】
ドイツのプロテスタント神学者。共観福音書の様式史の研究、新約聖書の非神話化・実存的解釈の提唱で有名。(1884〜1976)
ふる‐とり【隹】
(「隹」は尾の短い鳥の意)漢字の旁つくりや脚あしの一つ。「雄」「雅」などの旁や「雀」の「隹」の称。「鳥」と区別して、「ふる(舊)」の字の中の「とり」の意。
フルトン【Robert Fulton】
アメリカの造船技師。1807年、初めて実用蒸気船を建造。(1765〜1815)
ブルトン【André Breton】
フランスの作家・批評家。最初ダダイスムに加わり、のちシュールレアリスムの中心的存在となる。「シュールレアリスム宣言」、詩集「大地の光」、詩論集「通底器」、小説「ナジャ」など。(1896〜1966)
ブルトン‐ご【ブルトン語】
(Breton)フランスのブルターニュ半島西部で話される言語。インド‐ヨーロッパ語族ケルト語派中のブリタニック語群に属し、ウェールズ語に近い。
ふるな【富楼那】
(梵語Pūrṇa)釈尊十大弟子の一人。雄弁で説法第一と称せられた。インド西部の布教に尽力。
ふる‐なじみ【古馴染】
昔から懇意にしている人。
ふる‐なのり【古名告】
古いなのり。古く知れわたった名を告げ知らすこと。為忠百首「人づてはいなや何せむほととぎすその―こぞも聞きてき」
ふる‐にょうぼう【古女房】‥バウ
①長年連れそった女房。また、年とった妻。
②長年宮仕えしてきた女房。
ブルネイ【Brunei】
ボルネオ島北部にある君主国。イスラム教国。16世紀頃まで広大な領土を有し、1888年イギリスの保護領、1959年自治領、84年独立。セリア油田が有名。面積5765平方キロメートル。人口36万(2004)。正式名称、ブルネイ‐ダルサラーム国。首都バンダル‐スリ‐ブガワン。→東南アジア(図)
ブルネイ ブギワン市場
撮影:田沼武能
フル‐ネーム【full name】
姓と名とを備えた名前。略称ではない、正式の名前。
ブルネット【brunet(te)】
皮膚・目・毛髪の褐色であること。また、その女性。
ブルネレスキ【Filippo Brunelleschi】
イタリアの建築家。フィレンツェ大聖堂の大ドームなどを設計し、初期ルネサンスの建築様式を創造。(1377〜1446)
ブルノ【Brno】
チェコ南東部、モラヴィア地方の中心都市。古くはモラヴィア王国の首都。人口36万8千(2004)。
ブルバキ【Nicolas Bourbaki】
1939〜67年に「数学原論」(全33巻)を刊行した一流の数学者たちのペンネーム。すべての数学を「構造」を公理として確立することを目指した。
ふる‐ばくちうち【古博奕打】
老獪ろうかいな賭博師。かけひきのうまい者をののしっていう語。ふるばくち。狂言、茶壺「日本一の大風の、あの―が来て」
ふる‐はた【古畑】
古びた畑。荒れた畑。
ふるはた【古畑】
姓氏の一つ。
⇒ふるはた‐たねもと【古畑種基】
ふるはた‐たねもと【古畑種基】
法医学者。三重県生れ。東大教授。科学警察研究所長。血液型の研究を専門とし親子鑑定に応用、多くの法医学的鑑定を手がけた。文化勲章。(1891〜1975)
⇒ふるはた【古畑】
フル‐バック【full back】
フットボール・ホッケーで、最後衛。ラグビー・アメリカン‐フットボールでは1名、ホッケーでは2名。FB
フル‐バンド
(和製語full band)楽団の全員。また、ジャズやダンス音楽を演奏する大編成のバンド。ビッグ‐バンド。
ふるび【古び】
ふるびていること。また、そのさま。古色こしょく。
ふる‐ひと【古人・旧人】
(フルビトとも)
①昔の人。こじん。万葉集9「嬬つま待つの木は―見けむ」
②老人。源氏物語若紫「いとあやしき―ども」
③古参の人。ふるくからいた人。源氏物語玉鬘「―の数につかうまつりなれたり」
④昔なじみの人。古今和歌集恋「春雨の―(「降る日と」をかける)なれば袖ぞぬれぬる」
ふる・びる【古びる・旧びる】
〔自上一〕[文]ふる・ぶ(上二)
ふるくなる。ふるくさくなる。源氏物語蓬生「心ばせなどの―・びたる」。「―・びた柱時計」
フル‐ファッション【full-fashioned】
脚にぴったり合うように編み目を増減し、後ろに縫い目のある女性用ストッキング。↔シームレス
フル‐フェース【full face】
ヘルメットで、頭から顔全体を覆うもの。
ふるふだ‐おさめ【古札納め】‥ヲサメ
年末に、社寺に返納する守り札を家々から集めて、金銭をもらう乞食。好色五人女4「―・雑器売り」
フルフラール【furfural】
分子式C5H4O2 フラン環をもつアルデヒドで、特有の臭気がある。溶剤や合成樹脂の原料。2‐フルアルデヒド。
フルブライト【James William Fulbright】
アメリカの政治家。アーカンソー大学学長。1945年より上院議員。長く外交委員長として活躍。合衆国教育交流計画(フルブライト計画)の立案者。(1905〜1995)
ぶる‐ぶる
①モーターなどの機械類が小刻みに振動する音。また、そのさま。「エンジンが―と動き出す」
②体などが小刻みに震えるさま。「こわくて―震える」
ふる‐ぶる・し【古古し・旧旧し】
〔形シク〕
甚だふるい。いたって古めかしい。枕草子83「いとさだ過ぎ、―・しき人の」
ふる‐ふる‐と
〔副〕
するすると。幸若舞曲、文学もんがく「そばなる笈を引き寄せ、からげなは―ひつといて」
フル‐ベース
(和製語full base)野球で、満塁のこと。
フルベッキ【Guido Herman Fridolin Verbeck】
アメリカのオランダ改革派教会宣教師・教育家。オランダ生れ。1859年(安政6)長崎に渡来。維新後政府の顧問をつとめ、ドイツ医学の採用などを建議。明治学院神学教授。ヴァーベック。(1830〜1898)
ブルペン【bullpen】
(「牛の囲い場」の意)野球の試合中、投手が肩ならしをする、囲いのある投球練習所。
ふる‐ほぐ【古反故】
(→)「ふるほご」に同じ。
ふる‐ぼ・ける【古惚ける】
〔自下一〕
古くなって色あせる。古びてきたなくなる。「―・けた写真」
ふる‐ほご【古反故】
古いほご紙。ふるほぐ。
ふる‐ほん【古本】
①古くなった書物。読みふるした書物。↔新本しんぽん。
②時代を経た書物。古書。
⇒ふるほん‐や【古本屋】
ブルボン‐おうちょう【ブルボン王朝】‥ワウテウ
16世紀末から19世紀初めに、フランスに君臨した王朝。ブルボン家(Bourbons)は9世紀に起こり歴代王朝に関与、1589年初めて王位に即いたアンリ4世がユグノー戦争を収束させて王権を強化し、18世紀末に至る絶対主義時代を開いた。ルイ16世の時、大革命により転覆、王政復古を経て、1830年の七月革命で倒れた。他方、1700年以来スペインの王位を継承したブルボン王家は1931年の革命で王位を中断、75年復位。
ふるほん‐や【古本屋】
古本を売買する店。また、その人。
⇒ふる‐ほん【古本】
ブルマー【bloomers】
⇒ブルーマー
ふる‐まい【振舞】‥マヒ
①ふるまうこと。おこない。挙動。特に、人目につくような行動。源氏物語帚木「人目しげからんところに、びんなき―やあらはれん」。「不埒ふらちな―」「立居―」
②もてなし。馳走。饗応。
⇒ふるまい‐ざけ【振舞い酒】
⇒ふるまい‐みず【振舞水】
ふるまい‐ざけ【振舞い酒】‥マヒ‥
人にふるまう酒。
⇒ふる‐まい【振舞】
ふるまい‐みず【振舞水】‥マヒミヅ
暑中、通行人にふるまう水。水を入れた桶や樽に、柄杓ひしゃく・茶碗などを添えて路傍に置き、通行人が自由に飲めるようにした。接待水。施行せぎょう水。〈[季]夏〉
⇒ふる‐まい【振舞】
ふる‐ま・う【古まふ】‥マフ
〔自四〕
古色を帯びる。申楽談儀「―・うたる松の風になびきたるやうにすべし」
ふる‐ま・う【振る舞う】‥マフ
[一]〔自五〕
(一説に、語源は「振ひ舞ふ」で、鳥が羽を振るい自在に空を舞うことという)
①ある動作をする。特に、思うままにのびのびとした挙動をする。源氏物語帚木「遊び・たはぶれをも、人よりは心やすく、なれなれしく―・ひたり」。「重々しく―・う」
②ことさらにかまえる。威儀をつくろう。はでに行動する。徒然草「―・ひて興あるよりも、興なくてやすらかなるが、まさりたる事なり」
[二]〔他五〕
もてなす。馳走をする。日葡辞書「ヒトヲフルマウ」。「酒を―・う」
フルマ‐かもめ【フルマ鴎】
(fulmar)ミズナギドリ目ミズナギドリ科の鳥。外見は中形のカモメに似るが、カモメ類ではない。外洋性で大形プランクトンを食べる。北極海周辺に1種、南極海周辺に4種ずつ分布。また、そのうち特に北極海周辺の種をいう。日本では冬に北日本の海域に見られる。
フルマカモメ
撮影:小宮輝之
フル‐マラソン【full-length marathon】
42.195キロメートルを走る正規のマラソン。ハーフ‐マラソンなどと区別する場合の言い方。
ふる‐み【古身・古刃】
昔つくった刀。古刀。↔新身あらみ
ふる‐みち【古道】
ふるい道。昔の道。古路。旧道。拾遺和歌集物名「―にわれや惑はむ」
ふる‐みや【古宮】
①年代を経た宮殿。源氏物語総角「この―の梢は、いとことに面白く」
②年老いて世に捨てられた皇族。源氏物語橋姫「世にかずまへられ給はぬ―おはしけり」
ブルム【Léon Blum】
フランスの政治家・文明批評家。ドレフュス事件に無罪を主張して闘い、1919年より社会党から下院議員、36年人民戦線内閣首相、38・46年にも首相に就任。(1872〜1950)
フル‐ムーン
(full moonは満月の意)長年つれそった夫婦の旅行。ハネムーンをもじって、1981年の国鉄のキャンペーンで用いた語。商標名。
ふる‐むしゃ【古武者】
老功の武士。ふるつわもの。
ふる‐め【古妻】
①ふるくから連れそっている妻。醒睡笑「若め得て―を内に置くならばふため狂ひと人やいはまし」
②以前連れそった妻。人に嫁いだことのある女。源平盛衰記2「花の山高き梢と聞きしかど蜑あまの子かとよ―ひろふは」
ふる‐めかし・い【古めかしい】
〔形〕[文]ふるめか・し(シク)
ふるくなったように見える。ふるくさい。古風である。源氏物語東屋「―・しく書きたるを」。「―・い門構え」
ふる‐めき【古めき】
古めくこと。古風。時代おくれ。宇津保物語初秋「あやしく、―の族ぞうにて」
⇒ふるめき‐ごころ【古めき心】
⇒ふるめき‐びと【古めき人】
ふるめき‐ごころ【古めき心】
古めかしい心。源氏物語柏木「御子たちは…かやうに世づき給ふ事は心憎からぬことなりと、―には思ひわたり侍りしを」
⇒ふる‐めき【古めき】
ふるめき‐びと【古めき人】
古風な人。源氏物語蓬生「それも、世になき―にて」
⇒ふる‐めき【古めき】
ふる‐め・く【古めく】
〔自五〕
古風に見える。ふるびたさまである。また、年寄りじみている。源氏物語若紫「―・いたる親にのみ従ひたらむは」
プルメリア【Plumeria】
熱帯アメリカ原産のキョウチクトウ科の常緑高木。白・黄・赤などの回旋状に咲く5弁の美花を付け芳香がある。熱帯地域で庭木や公園に植え、ハワイではこの花でレイを作る。
フル‐メンバー【full member】
(正会員の意)すべての会員。全員。
ふる‐もの【古物】
ふるびた品物。古着や古道具。こぶつ。「―店」
ふる‐もの【古者】
①老人。おいぼれ。源氏物語橋姫「ただ、かかる―世に侍りけりとばかり、知ろしめされ侍らなむ」
②老練な者。ふるつわもの。平家物語4「日野の十郎は―にてありければ、弓の弭はずを岩のはざまにねぢ立ててかきあがり」
ふる‐ものがたり【古物語】
①古い昔の語りごと。源氏物語椎本「さるはおぼえなき御―聞きしより」
②古い物語。特に、源氏物語より古い物語をいう。
ふる‐や【古屋】
古い家。古今和歌集恋「ひとりのみながめ―のつまなれば」
ふるゆき‐の【降る雪の】
「け(消)」「白」、また同音で「行き」「日け」などを言い出す比喩または序詞、一説に、枕詞。万葉集4「―消なば消ぬがに恋ふとふ吾妹わぎも」
フル‐レングス【full-length】
コート・スカートなどで、床まで届くほどの長い丈、または後ろ襟ぐりから床までの総丈。フロア‐レングス。
ブルワー‐リットン【Edward Bulwer-Lytton】
イギリスの小説家・政治家。歴史小説「ポンペイ最後の日」で知られるが、ほかに多くの通俗小説を書き、明治初年日本に紹介された。(1803〜1873)
ふるわ・す【震わす】フルハス
〔他五〕
小きざみに動かす。こまかく揺り動かす。震わせる。「身を―・す」「あたりの空気を―・す」「声を―・す」
フルンケル【Furunkel ドイツ】
〔医〕(→)癤せつ。(→)疔ちょう。(→)ねぶと。
ブルンジ【Burundi】
アフリカ東部、タンガニーカ湖北東岸の共和国。旧ドイツ領。ベルギー信託統治を経て1962年独立、66年共和国。面積2万8000平方キロメートル。人口648万3千(1999)。首都ブジュンブラ。→アフリカ(図)
フルンゼ【Frunze】
キルギス共和国の首都、ビシュケクの旧称。赤軍の指導者フルンゼ(M. Frunze1885〜1925)の名に因む。
ブルントラント【Gro Harlem Brundtland】
ノルウェーの女性政治家。1981〜96年の間に3度首相に就任。87年国連の委員会の報告書で、持続可能な開発を提言した。(1939〜)
ブルンナー【Emil Brunner】
スイスの神学者。K.バルトと共に弁証法神学を創唱するが、神の啓示と人間との結合点を主張し、のち袂別べいべつ。(1889〜1966)
ふれ【村・村邑】
「むら」の古語。あれ。神武紀「―に長ひとごのかみ有りて」
ふれ【触れ】
①広く人々に知らせること。
②政府・官公署から告示すること。また、その文書。「布令」は当て字。「―を出す」→おふれ。
③芝居の町回り。
④相撲で、呼出し奴やっこの称。
ぶれ
ぶれること。定まった位置からそれること。「カメラの―」
プレ【pre】
(接頭語として)「それ以前」「その前」の意を表す。「―‐シーズン」「―五輪」↔ポスト
ブレア【Anthony Charles Lynton Blair】
イギリスの政治家。労働党出身。1997〜2007年首相。保守党・労働党の中間の「第三の道」を模索。外交・軍事面では米国に協調。(1953〜)
フレアー【flare】
①衣服の裾すそなどの朝顔型の広がり。「―‐スリーブ」
②光学器械の内部で、レンズ・プリズムなどの面で光が反射され、像のコントラストを下げる現象。また、これによって生じた写真のかぶり。光斑。
③太陽大気中に生ずる短時間の明るい閃光。太陽フレアー。
フレアー
撮影:Matthew Penn
⇒フレアー‐スカート【flared skirt】
フレアー‐スカート【flared skirt】
扇型に裁断した布を1枚または複数枚縫い合わせて構成した、朝顔状に裾が広がったスカート。→スカート(図)
⇒フレアー【flare】
ふれ‐あい【触れ合い】‥アヒ
①互いに触れること。
②ちょっとした交流。「心の―」
ふれ‐あ・う【触れ合う】‥アフ
〔自五〕
①互いに触れる。
②直接会ったり見たりして親しむ。「名画と―・う」
プレアデス【Pleiades】
①ギリシア神話で、猟夫オリオンに追われて昇天、星となったアトラスの7人の娘。プレイアデス。
②〔天〕牡牛座おうしざにある散開星団。和名で古くから昴すばるまた六連むつら星と呼ばれて有名。
プレアデス
撮影:Anglo-Australian Observatory/Royal Observatory,Edinburgh
③7人から成るすぐれた詩人一派の呼称。
㋐前3世紀アレクサンドリアの8人の悲劇詩人。
㋑フランス16世紀中葉のロンサールを盟主とし、その他デュ=ベレー(Joachim du Bellay1522〜1560)ら7人の詩人の総称。七星派。スバル派。プレイヤード。
ブレアル【Michel Bréal】
フランスの比較言語学者。「意義論試論」により意味論研究に先鞭をつけた。(1832〜1915)
ふれ‐ある・く【触れ歩く】
〔自五〕
あちこちへ告げ知らせて歩く。ふれまわる。「うわさを―・く」
ふ‐れい【不例】
(例でないの意から)貴人の病むこと。日葡辞書「ゴフレイデゴザル」
ふ‐れい【布令】
官署が命令を布告すること。また、その命令。
ふ‐れい【富麗】
豊かで美しいこと。
ぶ‐れい【無礼】
礼儀をわきまえないこと。失礼。ぶしつけ。「―な奴だ」「―を働く」「慇懃いんぎん―」
⇒ぶれい‐こう【無礼講】
プレイアデス【Pleiades】
⇒プレアデス
ぶれい‐こう【無礼講】‥カウ
貴賤・上下の差別なく礼儀を捨てて催す酒宴。破礼講。随意講。太平記1「その心をうかがひ見むために、―といふ事をぞ始められける」↔慇懃講いんぎんこう
⇒ぶ‐れい【無礼】
プレイヤード【La Pléiade フランス】
⇒プレアデス3㋑
プレヴェール【Jacques Prévert】
フランスの詩人。鋭い諷刺と生き生きとした生活感とを軽妙な言葉の動きに盛った。「パロール」などの詩集のほか、映画「天井桟敷の人々」の脚本、シャンソン「枯葉」など。(1900〜1977)
プレヴェザ【Preveza】
ギリシア西部、アドリア海の入口に位置する都市。1538年、その沖合でオスマン帝国軍がスペイン・ヴェネツィア・ローマ教皇などの大連合艦隊を撃破し、地中海の制海権を握った。
プレヴォ【Antoine François Prévost d'Exiles】
フランスの小説家。代表作「マノン=レスコー」のほか多くの風俗小説・冒険小説を書いた。アベ=プレヴォ。(1697〜1763)
フレー【hurray】
(歓喜・賛成の意を表す発声)スポーツの応援に叫ぶ語。頑張れ。→フラー
プレー【play】
①遊ぶこと。遊び。遊戯。
②演劇。戯曲。
③演技。演奏。
④競技。また、競技での動作。「ファイン‐―」
⑤プレーボールの略。
⇒プレー‐オフ【play-off】
⇒プレー‐ガイド
⇒プレー‐スポット
⇒プレー‐バック【playback】
⇒プレー‐ボーイ【playboy】
⇒プレー‐ボール【play ball】
プレーイング‐マネージャー【playing manager】
スポーツで、選手と監督を兼任する人。
プレー‐オフ【play-off】
引分け・同点のときの決勝戦。優勝決定戦。
⇒プレー【play】
ブレーカー【breaker】
回路遮断器のこと。
プレー‐ガイド
(和製語play guide)演劇・音楽会などの切符の前売や案内をする所。
⇒プレー【play】
ブレーキ【brake】
①車両その他機械装置の速度・回転速度などを抑えるための装置。手動ブレーキ・真空ブレーキ・空気ブレーキなどがある。制動機。
②転じて、物事の進展・進行をさまたげたり抑制したりするもの。「仕事の―になる」
⇒ブレーキ‐シュー【brake-shoe】
⇒ブレーキ‐ドラム【brake drum】
⇒ブレーキ‐ばりき【ブレーキ馬力】
⇒ブレーキ‐へん【ブレーキ片】
⇒ブレーキを掛ける
ブレーキ‐シュー【brake-shoe】
(→)ブレーキ片へんに同じ。
⇒ブレーキ【brake】
ブレーキストン【Blakiston】
⇒ブラキストン
ブレーキ‐ドラム【brake drum】
ドラム‐ブレーキに用いる円筒形の部品。
⇒ブレーキ【brake】
ブレーキ‐ばりき【ブレーキ馬力】
ブレーキ動力計で測定される機関の出す実馬力。制動馬力。正味馬力。軸馬力。→図示馬力。
⇒ブレーキ【brake】
ブレーキ‐へん【ブレーキ片】
回転軸の運動を制止する際、軸に取り付けられた車輪に押しつける、金属・木・織物・皮などでできた塊片。制動子。
⇒ブレーキ【brake】











ふる‐こと【古事・故事】🔗⭐🔉
ふる‐こと【古事・故事】
(フルゴトとも)
①古代にあった事柄。源氏物語初音「かの、あさましかりし、世の―を聞き置き給へるなめり」
②昔から伝来して由緒のある事柄。遺風。故事こじ。源氏物語少女「笛の音にも、―はつたはるものなり」
ふる‐さと【古里・故郷】🔗⭐🔉
ふる‐さと【古里・故郷】
①古くなって荒れはてた土地。昔、都などのあった土地。古跡。旧都。万葉集4「―の明日香の川に潔身みそぎしに行く」
②自分が生まれた土地。郷里。こきょう。万葉集4「又更にわが―に帰り来むとは」
③かつて住んだことのある土地。また、なじみ深い土地。古今和歌集春「人はいさ心も知らず―は花ぞ昔の香ににほひける」
⇒ふるさと‐きって【ふるさと切手】
⇒ふるさと‐びと【古里人】
ふる・し【古し・旧し・故し】🔗⭐🔉
ふる・し【古し・旧し・故し】
〔形ク〕
⇒ふるい
ゆえ【故】ユヱ🔗⭐🔉
ゆえ【故】ユヱ
①わけ。理由。原因。万葉集14「伊香保ねにかみな鳴りそねわがへには―はなけども子らによりてそ」。源氏物語夕顔「この扇の、たづねまほしき―ありて見ゆるを」。「―あって故郷を出る」
②(接続助詞的に。下に「に」を伴うことが多い)
㋐…ので。…だから。古事記中「底土しはには土黒にぐろき―三栗のその中つ土にを」。「未熟者―にお許しください」
㋑…だのに。…なのに。万葉集1「人妻―にわれ恋ひめやも」
③しっくりした情趣。おもむき。風情。源氏物語帚木「人も立ちまさり、心ばせまことに―あり」
④然るべき由緒ゆいしょ。来歴。宇治拾遺物語7「―ある人の忍びて参るよと見えて侍どもあまた具して」。「―ある遺品」
⑤縁故。ゆかり。今昔物語集26「其の―の者ども一人もなく掃はせて」
⑥故障。事故。発心集「九つになるまで―なくて侍るは、ひとへに彼の人の徳なり」
→ゆえに
ゆえ‐あり‐げ【故有りげ】ユヱ‥🔗⭐🔉
ゆえ‐あり‐げ【故有りげ】ユヱ‥
何か理由がありそうな様子。よしありげ。
ゆえ‐さわり【故障り】ユヱサハリ🔗⭐🔉
ゆえ‐さわり【故障り】ユヱサハリ
さしつかえ。さしさわり。宇津保物語貴宮「よろづの―をしのぎて」
ゆえ‐だ・つ【故立つ】ユヱ‥🔗⭐🔉
ゆえ‐だ・つ【故立つ】ユヱ‥
〔自四〕
子細しさいありげに振る舞う。わけがありそうにする。枕草子161「劣らず思ひて―・ち遊びありくに」
ゆえ‐づ・く【故付く】ユヱ‥🔗⭐🔉
ゆえ‐づ・く【故付く】ユヱ‥
[一]〔自四〕
わけがありそうである。子細しさいありげである。源氏物語末摘花「古体の―・きたる御装束」
[二]〔他下二〕
わけがありそうにする。趣をつける。源氏物語蛍「手を今少し―・けたらば」
ゆえ‐な・し【故無し】ユヱ‥🔗⭐🔉
ゆえ‐な・し【故無し】ユヱ‥
〔形ク〕
①何の理由もない。
②趣がない。風情ふぜいがない。源氏物語帚木「はかなくし出でたる事わざも―・からず見えたらん」
③縁故がない。雨月物語2「―・き人の恵みを受けて」
ゆえ‐に【故に】ユヱ‥🔗⭐🔉
ゆえ‐に【故に】ユヱ‥
〔接続〕
こういうわけで。このために。それ故に。
ゆえ・ぶ【故ぶ】ユヱブ🔗⭐🔉
ゆえ・ぶ【故ぶ】ユヱブ
〔自上二〕
わけがありそうである。ゆえづく。平家物語灌頂「落ち来る水の音さへ―・びよしある所なり」
ゆえ‐ゆえ・し【故故し】ユヱユヱシ🔗⭐🔉
ゆえ‐ゆえ・し【故故し】ユヱユヱシ
〔形シク〕
わけがありそうである。なみなみでない。源氏物語浮舟「書き様―・しく見ゆ」
ゆえ‐よし【故由】ユヱ‥🔗⭐🔉
ゆえ‐よし【故由】ユヱ‥
①いわれ。由来。万葉集9「壮士墓おとこつかこなたかなたに造り置ける―聞きて」
②由緒ありげなこと。情趣。源氏物語帚木「あまりの―、心ばせうち添へたらんをば喜びに思ひ」
[漢]故🔗⭐🔉
故 字形
筆順
〔攵(攴)部5画/9画/教育/2446・384E〕
〔音〕コ(漢) ク(呉)
〔訓〕ゆえ・ふるい・もと・ことさら
[意味]
①古い(昔の事)。もとからある事物。使いふるし。昔なじみ。「故事・故実・典故・反故ほご・ほぐ・温故知新・故郷・故山・故人・故旧・縁故」
②今は亡きものとなる。死亡する。「物故・故人」▶死者の姓名に冠する用法は日本のもの。「故ケネディ大統領」
③(古くからの)いわれがある事柄。(さしさわりとなる)出来事。「事故・故障・世故」
④わけがあって。わざと。ことさらに。「故意・故買・故殺」
⑤理由。ゆえ。ゆえに。「故ゆえをもって漢追いてこれに及ぶ」〔史記〕
[解字]
形声。音符「古」(=かたい)+「攵」(=動詞の記号)。固定した事実として残った事の意。一説に、人をむりになぐり殺す意から転じて、「ことさらに」の意を生じたとする。


広辞苑に「故」で始まるの検索結果 1-78。