○世に無しよになし
①世の中にない。この世にない。
②世の中にくらべるものがない。この上なくすばらしい。源氏物語
桐壺「世になく清らなる玉のをのこ御子」
③世に用いられない。世間から無視されている。源氏物語
蓬生「よになきふるめき人にて」
⇒よ【世・代】
よになし‐げんじ【
世に無し源氏】
平氏のさかんな時、世人に顧みられなかった源氏の人々。義経記
2「今出河の辺より―参るや」
よになし‐もの【
世に無し者】
日陰者。没落者。御伽草子、横笛草子「―にあひなれ、身をいたづらになす事こそ口惜しけれ」