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○世に無しよになし🔗⭐🔉
○世に無しよになし
①世の中にない。この世にない。
②世の中にくらべるものがない。この上なくすばらしい。源氏物語桐壺「世になく清らなる玉のをのこ御子」
③世に用いられない。世間から無視されている。源氏物語蓬生「よになきふるめき人にて」
⇒よ【世・代】
よになし‐げんじ【世に無し源氏】
平氏のさかんな時、世人に顧みられなかった源氏の人々。義経記2「今出河の辺より―参るや」
よになし‐もの【世に無し者】
日陰者。没落者。御伽草子、横笛草子「―にあひなれ、身をいたづらになす事こそ口惜しけれ」
○世に旧るよにふる🔗⭐🔉
○世に旧るよにふる
①世間に珍しくなくなる。源氏物語槿「中宮の御前に雪の山作られたりし、世にふりたる事なれど、なほめづらしくもはかなき事をしなし給へりしかな」
②結婚歴がある。源氏物語蜻蛉「ただ人、はた、怪しき女、世にふりたるなどを持ち居るたぐひ多かり」
⇒よ【世・代】
よに‐も【世にも】
〔副〕
(「世に」を強めていう語)
①とりわけ。いかにも。源氏物語竹河「―故あり心にくき覚えにて」。「―不思議な話」
②(打消の語を伴って)決して。後撰和歌集恋「―そこには思ひこがれじ」
よに‐よに【世に世に】
〔副〕
きわめて。この上なく。宇治拾遺物語9「―ねんごろにもてなして」
よ‐にん【余人】
ほかの人。他人。よじん。
よにん‐がかり【四人懸り】
①(→)四枚肩よまいがたに同じ。好色一代男7「しのび駕籠―に乗りさまに」
②四人の力を合わせてする必要のあること。
よにん‐ぐみ【四人組】
中国で、1966〜76年の文化大革命の時期に権力を振るった江青・王洪文・張春橋・姚文元の称。76年毛沢東の死後逮捕され、裁判で死刑・無期懲役などの判決を受ける。
よにん‐ばり【四人張】
四人がかりで弦つるを張るほどの強弓。義経記4「養由を欺く程の上手なり。―に十四束をぞ射ける」
よ‐ぬけ【夜脱け】
夜に乗じてこっそり脱け出ること。夜逃げ。好色一代男6「唐の咸陽宮に四万貫目持たせても終には雁門を―に近し」
よね【米】
(ヨナの転)
①こめ。土佐日記「銭なければ―をとりかけて」
②(「米」の字の形から)八十八歳の称。米寿べいじゅ。「―の祝い」
よ‐ね【娼】
遊女。女郎。うかれめ。好色一代男2「おそらく―の風俗都にはぢぬ撥音ばちおと」
よねいち【米市】
狂言。もらった女小袖を米俵にかけて背負い、「米市御寮人のお里帰り」だとしゃれるのを、若者たちが本気にして杯を強要する。
よねかわ‐りゅう【米川流】‥カハリウ
香道の流派。寛文(1661〜1673)の頃、京都の米川三右衛門常伯にはじまる。大名家を中心に盛行し、幕末には大量の伝書を残したが、明治以後衰亡。
よね‐ぐら【米蔵】
⇒こめぐら
よね‐ぐるい【娼狂い】‥グルヒ
(→)「遊女狂い」に同じ。
よねざわ【米沢】‥ザハ
山形県南部の市。米沢盆地の南端に位置し、もと上杉氏15万石の城下町。古来、機業で知られる。人口9万3千。
⇒よねざわ‐おり【米沢織】
⇒よねざわ‐つむぎ【米沢紬】
⇒よねざわ‐りゅうきゅうつむぎ【米沢琉球紬】
よねざわ【米沢】‥ザハ
姓氏の一つ。
⇒よねざわ‐ひこはち【米沢彦八】
よねざわ‐おり【米沢織】‥ザハ‥
米沢市付近から産出する絹織物の総称。1776年(安永5)藩主上杉鷹山ようざんが越後の小千谷おぢやから織工を招いたのに始まる。糸織・綾織・節糸織・紋織・袴はかま地・帯地などがある。
⇒よねざわ【米沢】
よねざわ‐つむぎ【米沢紬】‥ザハ‥
米沢市付近から産出する米沢織の紬。長井紬。置賜おきたま紬。米沢琉球紬。
⇒よねざわ【米沢】
よねざわ‐ひこはち【米沢彦八】‥ザハ‥
落語家。初代は江戸前期に活動した、大坂落語の祖。身振りを交えた軽口かるくちで名を高めた。作「軽口御前男」「軽口大矢数」など。( 〜1714)
⇒よねざわ【米沢】
よねざわ‐りゅうきゅうつむぎ【米沢琉球紬】‥ザハリウキウ‥
(琉球紬に似ているからいう)米沢紬の異称。米琉よねりゅう。
⇒よねざわ【米沢】
よねしろ‐がわ【米代川】‥ガハ
秋田県北部の川。奥羽山脈の四角岳に発源、能代市で日本海に注ぐ。流域は秋田杉の宝庫。長さ136キロメートル。
米代川
撮影:新海良夫
よね‐ず【米酢】
こめを主原料とした醸造酢。日本特有の食酢で、鮨や日本料理に広く用いる。こめず。
よねだ【米田】
姓氏の一つ。
⇒よねだ‐しょうたろう【米田庄太郎】
よねだ‐しょうたろう【米田庄太郎】‥シヤウ‥ラウ
社会学者・社会心理学者。奈良県生れ。京大社会学講座の初代主宰者。社会心理・社会思想の研究領域を開拓。著「現代人心理と現代文明」「輓近社会思想の研究」など。(1873〜1945)
⇒よねだ【米田】
よ‐ねつ【予熱】
エンジンなどを速やかに、またなめらかに始動させるためにあらかじめ温めておくこと。
よ‐ねつ【余熱】
①熱気がさめきらないこと。また、その残りの熱気。ほとぼり。〈日葡辞書〉。「―を利用する」
②残暑。東関紀行「―いまだ尽きざる程なれば往還の旅人多く立ち寄りて涼みあへり」
よね‐の‐いわい【米の祝】‥イハヒ
八十八歳の賀の祝い。べいじゅのいわい。→よね(米)2
よね‐の‐まもり【米の守り】
米寿の祝いの時に、「米」という字を書いて人に贈る丸い餅。浮世風呂2「中の隠居が八十八の―を出しますネ」
よ‐ねぶつ【夜念仏】
夜、仏を念ずること。夜、唱える念仏。よねんぶつ。謡曲、春栄しゅんねい「来迎の―声清光に弥陀の国の涼しき道ならば」
よね‐へん【米偏】
⇒こめへん
よね‐まんじゅう【米饅頭】‥ヂユウ
江戸浅草金竜山の麓で売っていた饅頭。鶴屋・麓屋が有名。およねという女が始めたからとも、米の粉で作るからとも、野郎餅に対して女郎よね饅頭の意ともいう。好色五人女4「―五つと、世に是より欲しき物はなひ」
よね‐やま【米山】
新潟県中部、柏崎市と上越市柿崎区との境にある山。標高993メートル。民謡「三階節」に歌われる。
⇒よねやま‐じんく【米山甚句】
よねやま‐じんく【米山甚句】
米山地方の民謡。明治中期から広く流行し、御座敷唄の代表曲の一つ。
⇒よね‐やま【米山】
よ‐ねらい【夜狙い】‥ネラヒ
鉄砲の引金に糸を結びつけ、その糸先を獣の通る路に張って射殺する方法。はこ鉄砲。置鉄砲。留守鉄砲。仕掛鉄砲。獣路鉄砲。
よね‐りゅう【米琉】‥リウ
米沢琉球紬の略。
よ‐ねん【余年】
これから先、死ぬまでに残っている年月。余生。余命。
よ‐ねん【余念】
ほかの考え。他念。
⇒余念が無い

広辞苑 ページ 20333。