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○犯さぬ顔おかさぬかお🔗🔉

○犯さぬ顔おかさぬかお 迎合する顔つき。へつらい顔。天草本伊曾保物語「右の二人の者どもが―で申すは」 ⇒おか・す【犯す・侵す・冒す】 おか‐さま (「おかたさま」の略とも「おかかさま」の略ともいう)江戸時代、上方の町人の間で使われた、他人の妻の敬称。 お‐かざり御飾り】 ①神仏の前の飾り付け、また、供え物。特に鏡餅。 ②正月のしめかざり。〈[季]新年〉 ③比喩的に実質のない名目だけのもの。また、そのたとえ。「―で会長を置く」 おがさわら小笠原ヲ‥ハラ 小笠原諸島の略。 ⇒おがさわら‐きだん【小笠原気団】 ⇒おがさわら‐こうきあつ【小笠原高気圧】 ⇒おがさわら‐こくりつこうえん【小笠原国立公園】 ⇒おがさわら‐しょとう【小笠原諸島】 おがさわら小笠原ヲ‥ハラ 姓氏の一つ。清和源氏義光の流。甲斐におこり、中世、信濃の豪族、守護。近世、小倉・唐津・越前勝山などの藩主。 ⇒おがさわら‐さだむね【小笠原貞宗】 ⇒おがさわら‐そうどう【小笠原騒動】 ⇒おがさわら‐ながきよ【小笠原長清】 ⇒おがさわら‐ながとき【小笠原長時】 ⇒おがさわら‐ながひで【小笠原長秀】 ⇒おがさわら‐りゅう【小笠原流】 おがさわら‐きだん小笠原気団ヲ‥ハラ‥ 日本の南方海上に形成される海洋性の熱帯気団。下層は高温多湿だが上層は乾燥。梅雨前線の南側に存在し、季節の進行と共に北上して日本に盛夏をもたらす。→北太平洋高気圧⇒おがさわら【小笠原】 おがさわら‐こうきあつ小笠原高気圧ヲ‥ハラカウ‥ 北太平洋高気圧の西側の部分。かつての天気図では同高気圧のうち小笠原諸島を中心とした西側しか入らなかったところからの名。 ⇒おがさわら【小笠原】 おがさわら‐こくりつこうえん小笠原国立公園ヲ‥ハラ‥ヱン 小笠原諸島を中心とする国立公園。海食崖の景勝に富む。 ⇒おがさわら【小笠原】 おがさわら‐さだむね小笠原貞宗ヲ‥ハラ‥ 南北朝時代の武将。信濃守護。元弘の乱以来、足利尊氏の傘下にあって軍事に活動。禅宗に帰依。笠懸・犬追物の名手。また小笠原流の弓馬礼法のもとを定めたとも伝えるが、異説がある。(1292〜1347) ⇒おがさわら【小笠原】 おがさわら‐しょとう小笠原諸島ヲ‥ハラ‥タウ 八丈島南方約700キロメートルの太平洋上に南北に散在する諸島。父島・母島・聟島・硫黄の4列島から成り、東京都に属する。1593年(文禄2)小笠原貞頼の発見といわれ、1875年(明治8)日本の領有が確立。第二次大戦後アメリカに施政権が移ったのち、1968年返還。 父島 提供:東京都 ⇒おがさわら【小笠原】 おがさわら‐そうどう小笠原騒動ヲ‥ハラサウ‥ 豊前小倉藩の御家騒動。藩主忠固ただかたが財力で家格引上げ運動を始め、家老小笠原出雲が主にこれを担当したが、反対派との間に争いを生じ、1815年(文化12)藩主は逼塞ひっそく、両派の家老は処分された。 ⇒おがさわら【小笠原】 おがさわら‐ながきよ小笠原長清ヲ‥ハラ‥ 平安末・鎌倉初期の武士。小笠原氏の祖。源頼朝の挙兵に、駿河の黄瀬川に会し、平氏討伐、藤原泰衡の征討、承久の乱などに功があり、阿波守護。(1162〜1242) ⇒おがさわら【小笠原】 おがさわら‐ながとき小笠原長時ヲ‥ハラ‥ 戦国時代の武将。信濃守護。武田信玄に塩尻峠で敗れ、のち京都・越後・会津などに流亡。(1514〜1583) ⇒おがさわら【小笠原】 おがさわら‐ながひで小笠原長秀ヲ‥ハラ‥ 室町前期の武将。通称、兵庫助。礼式・騎射の法に通じ、足利義満の師範となり、武家の礼法を定めたと伝えるが異説がある。( 〜1425) ⇒おがさわら【小笠原】 おがさわら‐りゅう小笠原流ヲ‥ハラリウ ①弓術および馬術の一派。小笠原長清を祖とし、その7世の孫貞宗の大成したものという。室町時代以来の弓馬の術の故実は多くこれに拠った。 ②近世の武家礼式の一流。京都・信濃の小笠原家が故実・礼法を伝え、武家礼式の大宗として幕府・諸大名はこれに従った。後世、三つ指をついてお辞儀をするなど、堅苦しい礼儀作法のことを俗に小笠原流という。 ③兵法の流儀の一つ。室町時代、小笠原氏隆が上泉信綱に伝えたものという。 ⇒おがさわら【小笠原】 おかし犯しヲカシ 罪を犯すこと。罪科。源氏物語明石「さきの世の報いかこの世の―か」 おか・しヲカシ 〔形シク〕 ⇒おかしい おかしヲカシ (形容詞語幹) ⇒おかし‐が・る ⇒おかし‐げ【をかし気】 ⇒おかし‐な ⇒おかし‐なかま【可笑仲間】 ⇒おかし‐ば・む ⇒おかし‐み ⇒おかし‐やか お‐かじ小楫ヲカヂ (オは接頭語)小さい楫。また、楫。 おかし・いヲカシイ 〔形〕[文]をか・し(シク) (動詞ヲ(招)クの形容詞形で、心ひかれ招き寄せたい気がするの意か) ➊(「可笑しい」とも当てる)笑いを誘われるようなさま。 ①こっけいである。つい笑いたくなる感じである。(軽蔑の意をこめて使われ)おろかしい。新撰字鏡「可咲、阿奈乎加志」。源氏物語紅葉賀「中将―・しきを念じて」。源氏物語蜻蛉「我をいかに―・しと物笑ひし給ふ心地に、月ごろおぼしわたりつらむ」。「―・いしぐさで観客を笑わせる」 ②変だ。かわっている。いぶかしい。あやしい。宇津保物語嵯峨院「いと―・しくあやしかりける事どもかな」。「機械の調子が―・い」「このところ様子が―・い」 ③粗末である。みすぼらしい。玉塵抄9「褐は―・いいやしい着るものなり」 ➋物事を観照し評価する気持で、「あはれ」が感傷性を含むのに対して、より客観的に賞美する感情。 ①心ひかれる気がする。このましい感じである。宇津保物語俊蔭「ほのかにいふ声、―・しう聞ゆ。いとど思ひまさりて」。源氏物語紅葉賀「おぼえず、―・しき世を見るかな」 ②おもしろい。興味がある。源氏物語絵合「心々に争ふ口つきどもを―・しと聞し召して」 ③趣がある。風情がある。風流だ。源氏物語薄雲「いと木繁き中より篝火どもの影の遣水の蛍に見えまがふも―・し」 ④かわいらしく愛すべきである。美しくて魅力がある。宇津保物語国譲上「腹ばひなどして、人見てはただ笑ひに笑ひて、白く―・しければ」。源氏物語胡蝶「起きあがり給ひてはぢらひ給へり。顔の色あひ、いと―・し」 ⑤すぐれている。みごとだ。落窪物語1「箏の琴をよに―・しく弾き給ひければ」 おか‐しかのすけ岡鹿之助ヲカ‥ 洋画家。鬼太郎の長男。東京生れ。東京美術学校卒。渡仏し、点描風の典雅な画風を築く。技法研究でも知られる。文化勲章。(1898〜1978) 岡鹿之助 撮影:田沼武能 ⇒おか【岡】 おかし‐が・るヲカシ‥ 〔自五〕 面白いと思う。風情があると思う。源氏物語藤袴「うちつけなる御心かなと人々は―・るに」 ⇒おかし おかし‐げをかし気ヲカシ‥ 風情ありげ。源氏物語初音「正身そうじみもあな―とふと見えて、山吹にもてはやし給へる御かたちなど」 ⇒おかし おかし‐なヲカシ‥ 〔連体〕 ①笑い出したくなるような。滑稽な。「―顔」 ②常識では信じられないような。妙な。変な。「―事件」 ⇒おかし おかし‐なかま可笑仲間ヲカシ‥ たいこもち連中。好色二代男「京中の―の集り、をかしからぬのは口惜し」 ⇒おかし おか‐しね陸稲ヲカ‥ 畑に栽培する稲。おかぼ。 おかし‐ば・むヲカシ‥ 〔自四〕 趣深く見える。源氏物語夕霧「なよらかに―・めることを」 ⇒おかし おかじま岡島ヲカ‥ 姓氏の一つ。 ⇒おかじま‐かんざん【岡島冠山】 おかじま‐かんざん岡島冠山ヲカ‥クワン‥ 江戸中期の儒学者。名は明敬・璞。長崎の人。唐通事。のち唐話(中国語)学の大家として三都で活躍。「水滸伝」の翻訳のほか、著「唐話纂要」「唐訳便覧」「華音唐詩選」など。(1674〜1728) ⇒おかじま【岡島】 おかし‐みヲカシ‥ おかしく思われること。軽妙な滑稽さ。戯作外題鑑「十返舎一九出る、作の体―を専一とす」 ⇒おかし おかし‐やかヲカシ‥ おもしろみのあるさま。風情のあるさま。源氏物語少女「―にけしきばめる御文など」 ⇒おかし おか‐じょうき陸蒸気ヲカ‥ (明治初期の語。陸の蒸気船の意)汽車の俗称。泉鏡花、風流線「追つて此の辺へも鉄道が敷けて汽車が通る、それ、―といふ器械ぢや」 お‐かしら尾頭ヲ‥ ①尾と頭。 ②尾から頭までの長さ。 ⇒おかしら‐つき【尾頭付】 お‐かしら御頭】 首領の尊敬語。親方。 おかしら‐つき尾頭付ヲ‥ 尾も頭もついたままのさかな。神事・祝事などに用いる。「鯛たいの―」 ⇒お‐かしら【尾頭】 おか・す犯す・侵す・冒すヲカス 〔他五〕 定められた基準・範囲を越えて踏み込む意。 ①してはならないことをする。 ㋐法律・規則・道徳などにそむく。源氏物語明石「いかなる罪を―・して、かく悲しき目を見るらむ」。「過ちを―・す」 ㋑他人の権利をそこなう。侵害する。特に、他国・他人の地に不法に立ち入る。西大寺本最勝王経平安初期点「多く他方の怨賊有りて侵ヲカシかすまむ」。「所有権を―・す」「領空を―・す」 ㋒けがし傷つける。冒涜する。特に、女を強姦する。大和物語「異国の人の、いかでかこの国の土をば―・すべき」。今昔物語集4「国王の宮に入りてもろもろの后妃を―・す」。「神聖を―・す」 ㋓他人に逆らう。史記抄「伊尹百里奚は、あまりその上を干おかして諫むるによりて、庖となり虜となるぞ」 ②侵食する。とりついて駄目にする。平家物語5「甍いらかは雨露に―・されて、仏壇さらにあらはなり」。「結核菌が肺を―・す」「病に―・される」 ③じゃまな物をのりこえて敢行する。しのぐ。神代紀「ただに風波を―・して海へたにきたる」。「危険を―・して山を越える」 ④他人の姓を名のる。太平記7「御諱いみなの字を―・して敵を欺き」。「養家の姓を―・す」 ◇1㋐・㋒には「犯」、1㋑・2には「侵」を使うことが多い。3・4は「冒」を使う。 ⇒犯さぬ顔 お‐かず御数】 (もと、女房詞。数を取りあわせる意から)飯の菜さい。副食物。〈日葡辞書〉 ⇒おかず‐ごのみ【御数好み】 お‐かずき尾被ヲカヅキ ムササビの別称。 おかず‐ごのみ御数好み】 おかずの好ききらいをすること。また、飯よりおかずを多く食べること。 ⇒お‐かず【御数】 お‐がせ麻桛・苧桛ヲ‥ ①苧をまきつけるかせ。 ②ねじり繋いだ苧を糸として桛わくにかけ、輪にしたもの。狂言、吃り「―を酒手の質しちに取りやり」 ③心の乱れるたとえ。浄瑠璃、丹波与作待夜の小室節「恋に心をひねり麻の―乱いた胸の中」 お‐かた御方】 ①貴人の妻の部屋。また、貴人の妻子の尊敬語。松の葉1「明日は殿ごの砧打ち、―姫ごも出て打たい」 ②他人の妻の尊敬語。浄瑠璃、丹波与作待夜の小室節「―お聞きやれ」 ③他人の尊敬語。天草本伊曾保物語「この難儀を救ひお救けあらう―はその方よりほかはあるまじい」。「あの―」 ④(一般に)妻。主婦。好色一代男3「亭主のもてなし、―の軽薄」 ⑤女郎。遊女。 ⑥村の旧家・本家の称。 ⇒おかた‐ぐるい【御方狂い】 ⇒おかた‐ごしょ【御方御所】 ⇒おかた‐ざむらい【御方侍】 ⇒おかた‐ずまい【御方住い】 ⇒おかた‐でんじ【御方田地】 ⇒おかた‐なり【御方成り】 ⇒おかた‐ぶち【御方打】 ⇒おかた‐ぼうこう【御方奉公】 ⇒おかた‐ぼうちょう【御方庖丁】 ⇒おかた‐み【御方見】 ⇒おかた‐むかえ【御方迎え】 ⇒おかた‐め・く【御方めく】 おかだ岡田ヲカ‥ 姓氏の一つ。 ⇒おかだ‐かんせん【岡田寒泉】 ⇒おかだ‐けいすけ【岡田啓介】 ⇒おかだ‐けんぞう【岡田謙三】 ⇒おかだ‐さぶろうすけ【岡田三郎助】 ⇒おかだ‐たけまつ【岡田武松】 ⇒おかだ‐ためちか【岡田為恭】 ⇒おかだ‐ときひこ【岡田時彦】 ⇒おかだ‐はんこう【岡田半江】 ⇒おかだ‐べいさんじん【岡田米山人】 ⇒おかだ‐よしこ【岡田嘉子】 ⇒おかだ‐りょうへい【岡田良平】 おか‐だ陸田ヲカ‥ 畑。りくでん。↔水田 おがた尾形ヲ‥ 姓氏の一つ。 ⇒おがた‐けんざん【尾形乾山】 ⇒おがた‐こうりん【尾形光琳】 お‐がた雄型ヲ‥ (→)中子9に同じ。 おがた緒方ヲ‥ 姓氏の一つ。 ⇒おがた‐こうあん【緒方洪庵】 ⇒おがた‐じゅく【緒方塾】 ⇒おがた‐たけとら【緒方竹虎】 ⇒おがた‐ともさぶろう【緒方知三郎】 おかだ‐かんせん岡田寒泉ヲカ‥ 江戸後期の儒学者。寛政の三博士の一人。名は恕、通称は清助。幕府旗本の家に生まれ、昌平黌しょうへいこう儒官、ついで常陸国の代官となり、名代官といわれた。(1740〜1816) ⇒おかだ【岡田】 おかた‐ぐるい御方狂い‥グルヒ 遊女ぐるい。好色一代男6「すこし前かたなる―のやうに見えて」 ⇒お‐かた【御方】 おかだ‐けいすけ岡田啓介ヲカ‥ 軍人・政治家。海軍大将。福井藩士の子。連合艦隊司令長官、田中・斎藤両内閣の海相。1934年(昭和9)首相。二‐二六事件の際襲撃されたが難を免れ、以後重臣として国政に関与。(1868〜1952) ⇒おかだ【岡田】 おがた‐けんざん尾形乾山ヲ‥ 江戸中期の陶工・画家。京都の人。光琳の弟。陶法を仁清にんせいに学び、鳴滝に開窯。意匠に優れた華麗な懐石器などを焼く。のち江戸で作陶。画業は「花籠図」など。(1663〜1743)→乾山焼⇒おがた【尾形】 おかだ‐けんぞう岡田謙三ヲカ‥ザウ 画家。横浜市生れ。1937年二科会会員、58年退会。50年からニューヨークに住み、日本趣味をたたえる抽象画がユーゲニズム(幽玄主義)として高い評価を得る。(1902〜1982) ⇒おかだ【岡田】 おがた‐こうあん緒方洪庵ヲ‥ 江戸後期の蘭医。名は章。適々斎と号。備中の人。江戸に出て、坪井信道・宇田川榛斎に蘭学を学び、さらに長崎に遊学、大坂に医業を開き、緒方塾を設けた。種痘を施行。のち幕府に招かれ、奥医師兼西洋医学所頭取・法眼。門下に大村益次郎・橋本左内・大鳥圭介・福沢諭吉らを輩出。著訳書「病学通論」「扶氏経験遺訓」など。(1810〜1863) 緒方洪庵 提供:毎日新聞社 ⇒おがた【緒方】 おがた‐こうりん尾形光琳ヲ‥クワウ‥ 江戸中期の画家。乾山の兄。京都の呉服商雁金屋に生まれ、初め狩野風の絵を学んだが、やがて光悦・宗達の装飾画風に傾倒して、大胆で華麗な画風を展開。また、蒔絵や染織など工芸の分野にも卓抜な意匠(光琳風・光琳模様)を提供した。その画風は乾山や酒井抱一などに引き継がれ、光琳派、略して琳派の系譜を生む。作「紅白梅図屏風」など。(1658〜1716) ⇒おがた【尾形】 おかた‐ごしょ御方御所】 大臣家の部屋住みや将軍家の嫡子の敬称。 ⇒お‐かた【御方】 おかだ‐さぶろうすけ岡田三郎助ヲカ‥ラウ‥ 洋画家。佐賀市生れ。黒田清輝らと白馬会を結成。渡仏しコランに師事。東京美術学校教授。文化勲章。(1869〜1939) ⇒おかだ【岡田】 おかた‐ざむらい御方侍‥ザムラヒ 右筆・茶頭さどうなど、武事に携わらない侍。また公卿・医者に使われる侍。 ⇒お‐かた【御方】 おがた‐じゅく緒方塾ヲ‥ 緒方洪庵が1838年(天保9)から62年(文久2)まで、初め大坂瓦町に、のち過書町(現、中央区北浜)に開いた蘭学塾。福沢諭吉・大村益次郎らを輩出、洋学教育に巨大な足跡を印した。適々斎てきてきさい塾。適塾。 ⇒おがた【緒方】 おかた‐ずまい御方住い‥ズマヒ (→)御方御所に同じ。 ⇒お‐かた【御方】 おがた‐たけとら緒方竹虎ヲ‥ 新聞人・政治家。福岡県人。早大卒。朝日新聞主筆を経て副社長。第二次大戦後自由党に入り、吉田茂引退のあと総裁に就任し保守合同を果たす。(1888〜1956) 緒方竹虎 撮影:田村 茂 ⇒おがた【緒方】 おかだ‐たけまつ岡田武松ヲカ‥ 気象学者。千葉県生れ。中央気象台長。日本の気象事業の確立に貢献。文化勲章。(1874〜1956) 岡田武松 撮影:田村 茂 ⇒おかだ【岡田】 おかだ‐ためちか岡田為恭ヲカ‥ 江戸後期の画家。京狩野派の狩野永泰の子。冷泉三郎と称す。岡田家の養子。古典やまと絵の復興につとめたが、誤解を受けて浪士により斬殺。作「大樹寺障壁画」など。(1823〜1864) ⇒おかだ【岡田】 おかた‐でんじ御方田地‥ヂ 小作地。小作人側からの称。 ⇒お‐かた【御方】 おかだ‐ときひこ岡田時彦ヲカ‥ 映画俳優。本名、高橋英一。東京生れ。サイレント期の現代劇で二枚目スターとして活躍。(1903〜1934) ⇒おかだ【岡田】 おがた‐ともさぶろう緒方知三郎ヲ‥ラウ 病理学者。東大教授。唾液腺内分泌、老化機構などを研究。共著「病理学総論」など。文化勲章。(1883〜1973) ⇒おがた【緒方】 おかた‐なり御方成り】 人妻になること。多く、遊女が請け出されて人妻になる場合をいう。傾城禁短気「願はくは―の前に」 ⇒お‐かた【御方】 おかだ‐はんこう岡田半江ヲカ‥カウ 江戸後期の画家。名は粛。字は子羽。大坂の人。父米山人に学び、文人画家として聞こえた。(1782〜1846) ⇒おかだ【岡田】 おかた‐ぶち御方打】 正月などに新婚の嫁の尻を祝い棒でたたいて懐妊を願う習俗。嫁の尻叩き。→孕み節供⇒お‐かた【御方】 おかだ‐べいさんじん岡田米山人ヲカ‥ 江戸後期の文人画家。名は国。字は士彦。大坂の人。津藩に仕えた。奇抜な着想と飄逸な描法を特色として山水画や人物画に長じた。浦上玉堂と親交。(1744〜1820) ⇒おかだ【岡田】 おかた‐ぼうこう御方奉公】 労働婚の一種。一定の年限を定めて婿が嫁の家に住み込み、労力を提供すること。年期婿。その年限によって三年婿・五年婿とも。 ⇒お‐かた【御方】 おかた‐ぼうちょう御方庖丁‥バウチヤウ 和泉国の堺で作られた、タバコの葉を刻む庖丁。鍛工が妻に手伝わせて作ったことからの名という。 ⇒お‐かた【御方】 おがたま‐の‐き小賀玉木・黄心樹ヲガ‥ モクレン科の常緑高木。日本南西部の暖地に自生。高さ18メートルに達する。樹皮は暗緑色で平滑。葉は長楕円形で、光沢ある革質。春、葉腋にやや紫色を帯びた白色の小花を開き、芳香がある。果実は集まって球果状。材は床柱または器具とし、葉は香料。古今伝授三木の一つ。 オガタマノキ 提供:ネイチャー・プロダクション おかた‐み御方見】 見合いのこと。 ⇒お‐かた【御方】 おかた‐むかえ御方迎え‥ムカヘ 嫁迎え・嫁取りのこと。 ⇒お‐かた【御方】 おか‐だめ岡溜めヲカ‥ 田畑のそばに設けた大形の肥溜。 おかた‐め・く御方めく】 〔自四〕 人妻らしく見える。好色一代女5「物やはらかに人の―・きたる仕かけ」 ⇒お‐かた【御方】 おか‐だゆう岡太夫ヲカダイフ 蕨餅わらびもちの異称。狂言、岡太夫「延喜の帝…この蕨餅を供御に供へて御座れば…―と官位を下された。それより―とも申す」 おかだ‐よしこ岡田嘉子ヲカ‥ 女優。広島県生れ。新劇から映画界に転じ、1938年、演出家の杉本良吉とソ連に亡命。第二次大戦後ソ連に永住。(1902〜1992) ⇒おかだ【岡田】 おかだ‐りょうへい岡田良平ヲカ‥リヤウ‥ 教育行政官。遠江国出身。一木喜徳郎の実兄。文部大臣・枢密顧問官。臨時教育会議を起こし、学制改革を実施。義務教育国庫負担制度の端緒を開く。また、文相在任中、軍事教練を導入。(1864〜1934) ⇒おかだ【岡田】 お‐かち御徒】 徒侍かちざむらい。徒組かちぐみ⇒おかち‐しゅ【御徒衆】 ⇒おかち‐めつけ【御徒目付】 おかち‐しゅ御徒衆⇒かちしゅう(歩行衆)⇒お‐かち【御徒】 おがち‐の‐き雄勝柵ヲ‥ 古代、蝦夷に備えて、雄勝峠の北、今の秋田県羽後町の辺に置いた城柵。733年(天平5)に郡を設置、758年(天平宝字2)から築城、翌年完成。雄勝城おがちじょうおかち‐めつけ御徒目付⇒かちめつけ ⇒お‐かち【御徒】 おかちめんこ 目鼻立ちの整わない顔。女をののしっていう語。 お‐かちん (女房詞)餅もちおがつ‐いし雄勝石ヲ‥ 宮城県石巻市雄勝町から産出する黒色の粘板岩。石碑・瓦代用・敷石・硯石などに用いる。玄昌げんしょう石。おかちいし。 おか‐づけ陸着け・岡付けヲカ‥ 陸路を荷馬にうまで送り届けること。世間胸算用5「船路、―の馬方」 おかっ‐さま御方様】 (オカタサマの音便)他人の妻の尊敬語。狂言、釣女「つろよつろよ、―つろよ」 お‐かったる・い 〔形〕 十分でない。不足である。てぬるい。傾城買二筋道「むかでを後見にたのんでもまだ―・い」→かったるい お‐かって御勝手(→)勝手4を丁寧に言う語。 お‐かっぱ御河童】 前髪を切り下げ、後髪を襟元で切りそろえた少女向きの断髪。おかっぱあたま。→かっぱ おかっ‐ぱり陸っぱりヲカ‥ (→)「陸釣り」1に同じ。 おかっ‐ぴき岡っ引きヲカ‥ (オカヒキの促音化)江戸時代、捕吏の手引きとして罪人の探索・捕縛にあたった人。町同心の手先。目明かし。 お‐かつら男桂・楓ヲ‥ フウ(楓)の古名。〈倭名類聚鈔20〉↔女桂めかつら おか‐づり陸釣り・岡釣りヲカ‥ ①川岸や堤防など陸上から魚を釣ること。おかっぱり。 ②それとなく待ち伏せて人をつかまえること。特に、幇間たいこもちや芸人が待ち伏せて客引きをする、また、男が女を誘惑すること。人情本、春色辰巳園「幇間の客をつかまへるこころで、ほどよきとこに待ち合せゐるを―といふ」 おか‐でら岡寺ヲカ‥ 奈良県高市郡明日香村岡にある真言宗の寺。正称は竜蓋寺。西国三十三所第7番の札所。義淵が岡本宮を賜り、8世紀初頭頃までに開創。本尊の如意輪観音坐像は奈良時代末期の塑像の大作。 おかど‐ちがい御門違い‥チガヒ めざす家・人を間違えること。転じて、見当ちがい。「私を恨むのは―だ」 おか‐ととき桔梗ヲカ‥ キキョウの古名。〈新撰字鏡7おか‐とらのお岡虎尾ヲカ‥ヲ サクラソウ科の多年草。高さ40〜80センチメートル。葉は互生。夏に、茎頂に白色五弁花を湾曲した総状花序につける。山野に普通。花穂が直立したヌマトラノオは近縁種。 おかにし岡西ヲカ‥ 姓氏の一つ。 ⇒おかにし‐いちゅう【岡西惟中】 おかにし‐いちゅう岡西惟中ヲカ‥ヰ‥ 江戸中期の国学者・俳人。別号、一時軒など。鳥取の人。西山宗因について俳諧を学び、貞門に対して談林の正統を力説。著「誹諧破邪顕正返答」「近来俳諧風体抄」「清少納言旁註」など。(1639〜1711) ⇒おかにし【岡西】

広辞苑 ページ 2649 での○犯さぬ顔単語。