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後れる・遅れる】🔗🔉

後れる・遅れる】 〔自下一〕[文]おく・る(下二) 自然の結果として、後からついて行くようになる意。転じて、後に残される意。また、ある基準に及ばない意。 ①(共に行動し存在するものより)あとになる。遅くなる。万葉集17「春さめにもえし柳か梅の花友に―・れぬ常のものかも」。土佐日記「ふんとき、これもちが舟の―・れたりし」。「一つ―・れて咲く」 ②他の立ち去ったあとにとどまる。とりのこされる。万葉集8「難波辺に人の行ければ―・れ居てわかなつむ児を見るがかなしさ」 ③人に先立たれる。生き残る。死におくれる。源氏物語若菜上「故院に―・れ奉りし頃ほひより」。徒然草「人に―・れて四十九日の仏事に」。「妻に―・れる」 ④時機を逸する。きまった時間や標準などよりおそくなる。崇神紀「すみやかに図るにあらずは、必ず―・れなむ」。「学校に―・れる」「経済の立ち直りが―・れている」 ⑤時計が標準時間よりあとになる。「1日に1秒だけ―・れる」 ⑥時勢・流行に追い付けなくなる。浮世風呂4「流行といふものは瞬めばたきをする間に―・れるから」 ⑦(容貌・性情・才能などの面で)他とくらべて及ばない。劣る。大鏡伊尹「よろづにととのひ給へるに、和歌のかたや少し―・れ給へりけん」。「演技力で彼に―・れる」 ⑧気おくれする。自信をなくし、しりごみする。源氏物語梅枝「あやしう、心―・れても進み出でつる涙かな」。狂言、文山立「『ああ、まづ待て待て』『何と―・れたか』」 ◇広く一般には「遅」。3・8にはふつう「後」を使う。 お‐ぐろ

広辞苑 ページ 2725 での後れる・遅れる】単語。