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○起しも立てずおこしもたてず🔗⭐🔉
○起しも立てずおこしもたてず
倒れた人に起き上がる暇も与えない。
⇒おこし【起し・熾し】
おこじょ
イタチ科の哺乳類。イタチに似るが小さく、頭胴長約20センチメートル、尾長10センチメートル、雌はさらに小さい。夏毛は背面チョコレート色、腹面白色で、冬毛は尾端の黒を残し全身純白。ヨーロッパ・北米・アジア北部、日本の本州中部以北に分布。ネズミ類などを食べる。毛皮はアーミンとよばれ、高級。ヤマイタチ。エゾイタチ。白鼬。クダギツネ。アーミン。
おこ・す【起こす・興す】
〔他五〕
静止あるいは停滞しているものを他から刺激して活動させる意。
➊(潜在している活力を)活動させる。
①《起》眠りからさめさせる。万葉集6「朝狩に鹿猪ししふみ―・し」。源氏物語夕顔「渡殿わたどのなる宿直人―・して」。「朝7時に―・す」
②《興》衰えたものをさかんにする。古今和歌集序「いにしへのことをも忘れじ、旧りにし事をも―・したまふとて」。「芭蕉の遺風を―・す」
③心を奮いたたせる。また、信心・仏心・欲心・悪心などの心を発動させる。万葉集3「ますらをの心振り―・し」。源氏物語御法「思ひのままの道心―・す人々」。「かんしゃくを―・す」
④(「熾す」とも書く)炭に火をうつす。炭火の勢いを盛んにする。枕草子1「いと寒きに、火などいそぎ―・して」
⑤物事を始める。新たに設ける。古事記上「隠処くみどに―・して生める子は」。「会社を―・す」「稿を―・す」
⑥(平穏な状態を騒がせるような物事や状態を)発生させる。生ぜしめる。神功紀「兵甲いくさを振おこして」。日葡辞書「ランヲヲコス」「ヤマイヲヲコス」。「事を―・す」「腹痛を―・す」
⑦大勢の人を出動させる。立ちあがらせる。武烈紀「信濃国の男丁よほろを発おこして」。平家物語4「十八日辰の一点に大衆を―・し」
⑧版に彫る。出版する。江戸生艶気樺焼えどうまれうわきのかばやき「この訳を板行に―・して」。「版を―・す」
➋《起》横たわっているものを立てる。立たせる。万葉集19「梓弓末振り―・し投矢もち千尋射わたし」。源氏物語若紫「臥し給へるをせめて―・して」。「転んだ子を―・す」
➌《起》中のものを外にあらわれるようにする。
①土を掘り返す。たがやす。平家物語2「はかなくなれる二親がしかばねを掘り―・いて打たせらる」。「田を―・す」
②固着したものをはぎとる。はがす。「にかわを―・す」
③花札で、ふせてある札をめくり、表をあらわす。
④文字化する。「テープを―・す」
◇広く一般には「起」。物事を盛んにする意、組織体などを新しく設ける意の場合に「興」を使う。
おこ・す【遣す・致す】
〔他下二〕
(室町時代以降、四段にも活用)先方からこちらへ送って来る。よこす。拾遺和歌集雑春「こち吹かば匂―・せよ梅の花」。狂言、二人袴「その袴をぬいでこれへ―・さしめ」
おこぜ【鰧・虎魚】ヲコゼ
①オニオコゼ科および近縁の数種の硬骨魚の総称。
②オニオコゼの別称。夏が旬で美味。〈[季]夏〉
おごそか【厳か】
威儀正しく、近寄りにくいさま。いかめしいさま。厳粛。弥勒上生経賛平安初期点「身容、敦粛とオコソカにして」。「―に儀式を執り行う」
おこそ‐ずきん【御高祖頭巾】‥ヅ‥
(ふつうには、形状が日蓮の像の頭巾に似るからとするが、おくそ頭巾に似ているところからなまったとする説、明の高祖に関係づける説もある)頭巾の一種。四角い切地に紐をつけたもの。頭部や面部を包む。主に女性が防寒用に着ける。袖頭巾。〈[季]冬〉
御高祖頭巾
お‐こた
「こたつ(炬燵)」の丁寧な言い方。
オゴタイ【Ögödäi・窩闊台】
モンゴル帝国第2代皇帝。太宗。ジンギス汗の第3子。金国を滅ぼし、首都をオルホン河畔カラコルムに営み、バトゥを総司令官として西征軍を派遣、南ロシア・ハンガリーを経略。エゲディ。(在位1229〜1241)(1186〜1241)
⇒オゴタイ‐ハンこく【オゴタイ汗国】
オゴタイ‐ハンこく【オゴタイ汗国】
モンゴル四ハン国の一つ。オゴタイの子孫が封ぜられた国。都はイリ川の北西、エミール(也迷里)。領土は北西モンゴル地方。のち、チャガタイ‐ハン国と戦い滅ぼされた。(1224〜1310)→モンゴル帝国
⇒オゴタイ【Ögödäi・窩闊台】
おこたり【怠り】
①なまけること。懈怠けたい。源氏物語葵「心よりほかなる―など」。「用意おさおさ―なく」
②怠慢から起こる過失。源氏物語明石「ひがひがしき人に従ひにたる心の―ぞ」
③過失をあやまること。謝罪。堤中納言物語「泣く泣く―を言へど」
④病気が快方に向かうこと。
⑤宿命のつたないこと。運の悪さ。蜻蛉日記上「わが宿世の―にこそあめれなど」
⇒おこたり‐ざま【怠り方】
⇒おこたり‐ぶみ【怠文】
おこたり‐ざま【怠り方】
病気が少しく快方に向かっている状態。源氏物語夕顔「いと重くわづらひ給へれど…―に見え給ふ」
⇒おこたり【怠り】
おこたり‐ぶみ【怠文】
自分の過失をわびる文書。謝罪文。宇治拾遺物語11「名簿みょうぶに―をそへて出す」
⇒おこたり【怠り】
おこた・る【怠る・惰る】
[一]〔他五〕
すべきことをしないでおく。おろそかにする。なまける。宇津保物語国譲上「いとあやしう御宮仕を―・り給ふべかめるやうなるをだに」。「仕事を―・る」「注意を―・る」
[二]〔自四〕
①うっかりして過失をおかす。源氏物語若菜上「―・らむことは、おどろかしなども物し給はむなむ嬉しかるべき」
②病勢がゆるむ。病気がなおる。宇津保物語藤原君「業にやあらざりけむ、御病―・りぬ」
③ききめなどが中途で弱まる。平家物語2「夕には深山に向って宝号を唱ふるに感応―・る事なし」
④途中で休止する。とぎれる。徒然草「大きなる器に水を入れて、細き穴を明けたらんに、滴ること少しといふとも―・る間なく洩りゆかば、やがて尽きぬべし」
おこたれ
(オコタリの転)過怠。転じて、奉仕。浄瑠璃、用明天皇職人鑑「み湯をささげて七座の物忌七日の―とござある」
おこ‐づ・く
〔自四〕
①小刻みに動く。源氏物語帚木「鼻のわたり―・きて語りなす」
②りきむ。歌舞伎、韓人漢文手管始「さは言へとちよつと―・く」
③傷がずきずき痛む。病気がひどくなる。浄瑠璃、義経千本桜「合戦の疵口―・き」
おこ‐づく【痴づく】ヲコ‥
〔自四〕
①ばかばかしがる。今昔物語集10「―・きあざけりて」
②風采が上がらない。今昔物語集28「腰屈まりて―・きてなむありし」
おこつ・る【誘る】ヲコツル
〔他四〕
(ワカツルの転)
①だまして人を誘う。誘惑する。神武紀「虜あたを―・りて取れ」
②御機嫌をとる。とり入る。浜松中納言物語2「こなたに入り給ひて姫君遊ばし、―・り聞え給ひて」
お‐こと【御事】
⇒おこと‐おさめ【御事納】
⇒おこと‐じる【御事汁】
⇒おこと‐に【御事煮】
⇒おこと‐はじめ【御事始】
お‐こと【御事】
〔代〕
(二人称)やや目下の相手を親しんでいう語。あなた。おんみ。そなた。保元物語「ただ―の苦しさをこそ存じ候へ」
お‐ごと【小琴】ヲ‥
小さな琴。また、琴。万葉集7「膝に伏す玉の―の事なくは」
おこと‐おさめ【御事納】‥ヲサメ
①古く東国で農事終了の日。陰暦12月8日。
②2月8日に神棚を取り外すなど正月の行事を終えること。ことおさめ。おことじまい。
⇒お‐こと【御事】
おこと‐じる【御事汁】
江戸時代、御事始・御事納の日にこしらえた、里芋・こんにゃく・ごぼう・大根・くわい・小豆・人参をまじえたみそ汁。おこと。おことに。〈[季]春〉
⇒お‐こと【御事】
お‐こと‐てん【乎古止点】ヲ‥
⇒をことてん
おこと‐に【御事煮】
(→)御事汁に同じ。
⇒お‐こと【御事】
おこと‐はじめ【御事始】
①東国で農事始めの日。陰暦2月8日。
②12月8日(上方では12月13日)に正月の準備を始めること。江戸時代、この日に目籠めかごを軒にかかげる習俗があった。ことはじめ。
⇒お‐こと【御事】
おこない【行い】オコナヒ
①しわざ。ふるまい。動作。
②品行。行状。身持ち。「―がよくない」
③僧侶が仏道を修めること。また、仏事を行うこと。
④近畿とその周辺で、年頭の農祈願の祭。滋賀県では、寺行事として頭屋とうや制で行なっている。
⇒おこない‐がち【行い勝ち】
⇒おこない‐ごえ【行い声】
⇒おこない‐びと【行い人】
おこない‐いだ・す【行ひ出す】オコナヒ‥
〔自四〕
仏道修行の功徳によって、ある結果を生み出す。源氏物語賢木「山寺にはいみじき光―・し奉れり」
おこない‐がち【行い勝ち】オコナヒ‥
仏事の勤めばかりして日を送ること。紫式部日記「―に口ひひらかし」
⇒おこない【行い】
おこない‐ごえ【行い声】オコナヒゴヱ
読経する声。夫木和歌抄34「苔深きとよらの寺は山伏の―もさびしかりけり」
⇒おこない【行い】
おこない‐さま【おこない様】
岩手・山形県で家に祀られる神。形は「おしらさま」に似るが起源は別らしい。おごないさま。おくないさま。
おこない‐さらぼ・う【行ひさらぼふ】オコナヒサラボフ
〔自四〕
仏道修行のためにやせ衰える。源氏物語明石「いと清げにあらまほしう―・ひて」
おこない‐すま・す【行い澄ます】オコナヒ‥
〔自五〕
①仏道修行にいそしむ。平家物語10「信濃の国善光寺に―・して」
②神妙らしくふるまう。殊勝げにふるまう。
おこない‐びと【行い人】オコナヒ‥
仏道修行者。源氏物語若紫「なにがし寺といふところにかしこき―侍る」
⇒おこない【行い】
おこない‐やつ・る【行ひ窶る】オコナヒ‥
〔自下二〕
仏道修行のため衰えやつれる。源氏物語手習「―・れんもいとほしげになむ侍りし」
おこな・う【行う】オコナフ
[一]〔他五〕
物事を一定の方式に従って処理する。
①物事をなす。とり扱う。執行する。宇津保物語蔵開中「御座所しつらはせ給ひ、事―・はせ給ふ」。源氏物語紅葉賀「宰相二人、左衛門督、右衛門督、左右の楽のこと―・ふ」。大鏡時平「左右の大臣に世の政を―・ふべきよし宣旨くださしめ給へりしに」。「試験を―・う」「広く世に―・われる」
②(規則を守って)修行する。勤行をする。また、仏事をいとなむ。宇津保物語忠乞「山にこもりて―・はむ。世の中は心うきもの」。源氏物語明石「仁王会など―・はるべし」
③施し与える。配分する。宇津保物語初秋「凉・仲忠が紀伊国の九日の禄をまだ―・はぬかな」
④(上の命令文をうけ)手はずを示す。指図する。今昔物語集19「行きてかれ搦めよと―・へば」
⑤刑罰に処する。処分する。保元物語「参ぜざらん者どもをば死罪に―・ふべし」
⑥食事をする。食べる。狂言、宗論「たけ一寸ばかりに料理して―・へば、あらうまやと思ひて涙がほろりとこぼるる」
⑦手ごめにする。滑稽本、続膝栗毛「きやつめを―・つてゐるにちがひはねえ」
[二]〔自四〕
ものごとが一定の方式に従って進行する。徒然草「しばしも滞らず、ただちに―・ひゆくものなり」
おこのみ‐やき【御好み焼】
水で溶いた小麦粉に魚介類・肉・野菜など好みの材料を混ぜて、熱した鉄板の上で思いのままに焼きながら食べる料理。
おご‐のり【海髪】
紅藻類オゴノリ科の海藻の総称、またはその一種。暗紅色で細い紐状。数多の枝があり乱れた髪の形をなす。表面滑らかで全長30〜100センチメートル。淡水が混入し、砂泥に覆われやすい内湾の磯や木杭などに付着。熱湯で鮮緑色となったものを刺身さしみのつまや海藻サラダに用い、また寒天製造の材料。オゴ。ウゴ。ナゴヤ。江籬。〈毛吹草2〉
おこ・ぶ【痴ぶ】ヲコブ
〔自上二〕
おろかなさまである。十訓抄「―・びたる者なりけり」
お‐こぼれ【御零れ】
人の得た利益のうちから恩恵的に与えられるごくわずかなもの。「―にあずかる」「―をいただく」
おこま‐さいざ【お駒才三】
浄瑠璃「恋娘昔八丈こいむすめむかしはちじょう」の通称およびその両主人公、城木屋お駒と髪結才三郎。
おご‐まつり【海髪祭】
4月吉日に行う海髪おごのりとりの口開け行事。
おこ‐め・く【痴めく】ヲコ‥
〔自四〕
ばかなように見える。ばかげた様子をする。源氏物語総角「昔物語などに―・きて作り出でたる」
おごめ・く【蠢く】
〔自四〕
(→)「うごめく」に同じ。徒然草「鼻のほど―・きて言ふは」
お‐こも【御薦】
(「こもかぶり」から)こじき。
おこ‐ものがたり【尾籠物語】ヲコ‥
説話類型の一つ。笑いの対象になるおろかしい人物の行為を述べた話。
お‐こもり【御籠り】
神仏に祈願するため、神社や寺にこもること。
おこよ‐げんのじょう【おこよ源之丞】
歌舞伎脚本。本名題「夢結蝶鳥追ゆめむすぶちょうにとりおい」。5幕。河竹黙阿弥作の世話物。1856年(安政3)初演。旗本阿古木源之丞と鳥追いおこよの恋愛を脚色。雪駄直し長五郎。
おこら‐ご【御子良子】
伊勢神宮に奉仕する少女。神宮の神饌を調える子良館こらのたちに詰めた。
おこり【怒り】
「怒り上戸」の略。
⇒おこり‐じょうご【怒り上戸】
おこり【起】
事のはじまり。もと。起源。起因。原因。源氏物語桐壺「唐土もろこしにもかかる事の―にこそ世も乱れ悪しかりけれ」。「言葉の―」「けんかの―」
おこり【瘧】
間欠熱の一つ。隔日または毎日一定時間に発熱する病で、多くはマラリアを指す。わらわやみ。〈[季]夏〉。竹斎「―をこそはふるひけれ」
⇒おこり‐び【瘧日】
⇒おこり‐ぶるい【瘧慄い】
⇒瘧が落ちる
⇒瘧を落とす
おごり【驕り・傲り・奢り】
①得意になってたかぶること。思い上り。「―が油断を生む」
②《奢》ぜいたくをすること。奢侈しゃし。「―を極める」
③《奢》人にごちそうすること。ふるまい。大唐西域記長寛点「競ひて奢オコリ侈オコリを為す」。「ぼくの―だから、遠慮なくどうぞ」

広辞苑 ページ 2733 での【○起しも立てず】単語。