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○押しも押されもせぬおしもおされもせぬ🔗⭐🔉
○押しも押されもせぬおしもおされもせぬ
実力があって堂々としている。
⇒お・す【押す・圧す・推す・捺す】
おし‐もじり【押し捩り】‥モヂリ
身体をねじまげること。犬追物いぬおうもの・遠笠懸などで、馬上で矢をつがえ、体をねじり的に向かうこと。太平記8「―にはたと射る」
お‐しもつき【御霜月】
(親鸞の忌日が11月(霜月)28日であるから)真宗で、陰暦11月22日から28日まで行われた親鸞聖人の報恩講。おこう。
おしもどし【押戻】
歌舞伎十八番の一つ。鳴神・道成寺など怨霊の現れる狂言で、あれ狂う怨霊を、花道の中程から舞台へ押して戻す荒事。籠手こて・脛当すねあて、腹巻に大広袖、三本太刀・蓑笠をつけ、高足駄をはき、太い竹の杖をつく。
おし‐もど・す【押し戻す】
〔他五〕
押してもとの位置に戻す。押し返す。「土俵中央へ―・す」「差し出した金を―・す」
おし‐もの【押物】
①⇒おしもん。〈易林本節用集〉
②固くおしかためて作った菓子。落雁の類。
おし‐もの【食物】ヲシ‥
めしあがりもの。推古紀「皇太子ひつぎのみこ視みそなわして―与へたまふ」
おし‐もん【押物】
(オシモノの転)
①得意のわざ。おはこ。浮世風呂3「伊勢音頭が上方者の―だよ」
②よくみられるもの。典型的なもの。浮世風呂4「唐茄子のあべ川を食ふ上戸は、たひら一面の―だ」
おし‐もん【鴛鴦紋】ヲシ‥
鴛鴦おしどりの形または2羽の鴛鴦を円くかたどった紋所。近衛家・伊達家の替紋。
おし‐もんどう【押問答】‥ダフ
互いに言い張って譲らないこと。「―を繰り返す」
おし‐や【押し屋】
混雑する列車に乗車しようとする旅客を戸口で押すなどの整理に当たる鉄道係員の俗称。
お‐じゃ‥ヂヤ
(「おじゃれ」の略)来なさい。お出で。狂言、伯母が酒「重ねて―」
お‐じや
(「じや」は煮える音)雑炊ぞうすい。〈[季]冬〉
お‐しゃか【御釈迦】
(一説に、地蔵や阿弥陀の像を鋳るのに誤って釈迦像を鋳てしまったことからという)つくりそこなうこと。つくりそこなったもの。不良品。「―にする」「―になる」
⇒おしゃか‐さま【御釈迦様】
おしゃか‐さま【御釈迦様】
釈迦牟尼しゃかむにの親称。歌舞伎、与話情浮名横櫛「死んだと思つたお富とは―でも気がつくめえ」
⇒お‐しゃか【御釈迦】
お‐しゃく【御酌】
①「酌」の丁寧な言い方。
②酌をする女。酌婦。
③舞妓まいこ。半玉はんぎょく。
お‐しゃこ【御蝦蛄】
女の髪の結い方。髻もとどりの先を二つに分け、根の前部にさした笄こうがいの左右にかけ、余った髪先を髻の周囲にまきつけて根のところでおさめる。シャコの胴に似るところからの名。下層階級の主婦、花柳界などに行われた。
おしゃこ
お‐しゃち
(徳島・愛媛県などで)おせっかいを焼く人。
おじ‐や‐ひと【伯父や人・叔父や人】ヲヂ‥
ヲヂヂャヒトの転。狂言、悪太郎「此間―より何やら用の事が有ると云ておこされた」
お‐しゃぶり
赤ん坊に持たせて口にしゃぶらせるおもちゃ。ねぶりこ。
おし‐やぶ・る【押し破る】
〔他五〕
閉ざされたものを力ずくで破る。「戸を―・って中に入る」
お‐しゃべり【御喋り】
①口かずの多いこと。また、そういう人。「―な奴だ」
②雑談。「街角で―する」
お‐しゃま
女の子が、幼いのにませていること。「―な子」「―を言う」
お‐じゃま【御邪魔】
⇒じゃま。
⇒おじゃま‐むし【御邪魔虫】
おしゃ‐ます
(オッシャイマスの約)お言いなさる。浄瑠璃、関取千両幟「これはまあもつたいないことおしやまして下さります」
おじゃま‐むし【御邪魔虫】
そこにいると差障りのある人をからかっていう語。
⇒お‐じゃま【御邪魔】
おしゃまんべ【長万部】
北海道南西部、渡島おしま半島北東部の内浦湾に臨む町。
お‐しゃらく【御洒落】
①(もと、関東の女の言葉)おしゃれ。浮世風呂2「黒油でもなすつてもう一ぺん―をする気だものを」
②「おじゃれ」の異称。(物類称呼)
お‐しゃり【御舎利】
(形が舎利に似るのでいう)白殭病はっきょうびょうで死んだ蚕。白殭蚕。
お‐しゃ・る
〔他四〕
(オホセアルの約)おっしゃる。仰せられる。狂言、三本の柱「―・る通り一段とめでたいことで」
おし‐や・る【押し遣る】
〔他五〕
①押して向うの方へやる。「隅へ―・られる」
②押しのける。「望郷の念を―・って勉学に精を出す」
③おしはかる。恨之介「心の中―・られて」
お‐じゃ・るオヂヤル
〔自四〕
(オイデアルの転)
①「在る」「居る」「来る」「行く」の尊敬語。狂言、鞍馬聟「内のも―・りました」
②「…である」の丁寧な言い方。浄瑠璃、五十年忌歌念仏「身どもは和泉のどん百姓土ほぜりで―・れども」
お‐しゃれ【御洒落】
みなりや化粧を気のきいたものにしようとつとめること。また、そうする人。「―な紳士」
お‐じゃれオヂヤレ
(「おじゃる」の命令形。呼込みの語)江戸時代、旅人宿の下女で、客引きをし売色などもした者。飯盛めしもり。おじゃれ女。
おじゃんオヂヤン
(火事の鎮火の時に打つ半鐘の音からか)事が不成功に終わること。だめになること。失敗。「計画が―になる」
お‐しゃん・す
〔他サ変〕
(オシャリマスの転。近世上方で)おっしゃいます。松の葉3「あの―・す事わいの」
おし‐ゆ【押し湯】
冷却や凝固に伴って生じる鋳物の収縮や空隙の発生を防ぐため、湯(溶融金属)の補給を行う方法。鋳型内の湯に静圧を与え、ガスを除去する目的もある。また、そのための溶融した金属。
⇒おしゆ‐ぐち【押し湯口】
おし・ゆ【教ゆ】ヲシユ
〔他下二〕
(ヲシフの転。室町時代以後に用いられた)「おしえる」に同じ。天草本伊曾保物語「ただ道理のおすところを人に―・ゆるばかりでござる」
お‐しゅう【御主】
御主君。お仕えする、御主人。謡曲、海人「―の名をばくたすまじ」
お‐しゅう【汚臭】ヲシウ
きたなくてくさいにおい。
お‐じゅう【御重】‥ヂユウ
「重箱」の丁寧な言い方。
お‐じゅうや【御十夜】‥ジフ‥
〔仏〕
⇒じゅうや(十夜)
おしゆ‐ぐち【押し湯口】
押し湯のために設けた通路。鋳物より遅く凝固するような適当な位置に、断面積と高さを考慮して設ける。
⇒おし‐ゆ【押し湯】
お‐しゅくろう【御宿老】‥ラウ
①武家の老職(老中・家老)の敬称。
②町内の年寄役。
→宿老
おしゅん‐でんべえ【お俊伝兵衛】‥ヱ
呉服商井筒屋伝兵衛と先斗ぽんと町近江屋の遊女お俊との心中巷説、並びにこれを主題とする浄瑠璃「近頃河原達引ちかごろかわらのたてひき」の俗称。
おしょう【和尚】ヲシヤウ
(梵語upādhyāyaの俗語形の音写。師の意)
①〔仏〕(特に禅宗でいう。天台宗ではカショウ、律宗・真言宗・真宗等ではワジョウともよむ)
㋐師僧。高僧。和上。「一休―」
㋑法眼ほうげん。
㋒寺の住職。また一般に、僧侶。坊主。「お寺の―さん」
②(興福寺宝蔵院の僧侶が槍術を教えたことに始まる)武術・芸道などの師範。宗匠。
③上席の遊女の称。そぞろ物語「此の女郎衆の外に、―様と名付け、容色無双の美人達おはしますが」
⇒おしょう‐きちさ【和尚吉三】
お‐じょう【御嬢】‥ヂヤウ
他人の娘の尊敬語。
⇒おじょう‐きちさ【お嬢吉三】
⇒おじょう‐さま【御嬢様】
⇒おじょう‐さん【御嬢さん】
⇒おじょうさん‐そだち【御嬢さん育ち】
おしょう‐きちさ【和尚吉三】ヲシヤウ‥
歌舞伎「三人吉三廓初買さんにんきちさくるわのはつがい」中の三人吉三の一人で、坊主上がりの盗賊。
⇒おしょう【和尚】
おじょう‐きちさ【お嬢吉三】‥ヂヤウ‥
歌舞伎「三人吉三廓初買さんにんきちさくるわのはつがい」中の三人吉三の一人で、女装の盗賊。
⇒お‐じょう【御嬢】
おじょう‐ぐち【御錠口】‥ヂヤウ‥
江戸時代、幕府や大名の邸内の表と奥との境界の出入口。杉戸を立て、時を定めて錠をおろした。
おじょう‐さま【御嬢様】‥ヂヤウ‥
①相手や主家の娘の尊敬語。
②未婚の女性に呼びかける語。
③苦労を知らずに育った女。「―育ち」「まるで―だ」
⇒お‐じょう【御嬢】
おじょう‐さん【御嬢さん】‥ヂヤウ‥
「おじょうさま」の、やや敬意の軽い言い方。浮世風呂4「おいらア是でも八百屋の―だよ」
⇒お‐じょう【御嬢】
おじょうさん‐そだち【御嬢さん育ち】‥ヂヤウ‥
大切な娘として育てられたため、苦労を知らず世事にうといこと。
⇒お‐じょう【御嬢】
お‐じょうず【御上手】‥ジヤウ‥
おせじ。おべっか。「―を言う」
お‐しょく【御職】
①江戸時代、同職の中でかしら立った人。
②その遊女屋で一番上位の遊女。初めは吉原に限られたが、後には岡場所でも言った。御職女郎。樋口一葉、たけくらべ「―を徹とおす姉が身の、憂いの愁つらいの数も知らねば」
お‐しょく【汚職】ヲ‥
(「涜職とくしょく」の代用語)職権や地位を濫用して、賄賂わいろを取るなどの不正な行為をすること。職をけがすこと。「―事件」
お‐じょく【汚辱】ヲ‥
①けがしはずかしめること。
②はじ。はずかしめ。「―にまみれる」「―をこうむる」
お‐じょく【汚濁】ヲヂヨク
〔仏〕
⇒おだく
お‐しょし・い
〔形〕
⇒しょうしい2
おし‐よ・す【押し寄す】
[一]〔他下二〕
引きよせる。源氏物語末摘花「脇息を―・せて」
[二]〔自下二〕
⇒おしよせる(下一)
おし‐よ・せる【押し寄せる】
〔自下一〕[文]おしよ・す(下二)
多くのものが勢いよく近づいて来る。おしかける。「津波が―・せる」「群衆が―・せる」
おしょぼ‐からげ
(→)「じんじんばしょり」に同じ。
お‐しら
蚕のこと。
⇒おしら‐こう【おしら講】
⇒おしら‐さま【おしら様】
おしら‐こう【おしら講】‥カウ
関東の養蚕地で蚕の神を祭る行事。女ばかりの会合で多く正月に行われる。蚕日待かいこびまち。
⇒お‐しら
おしら‐さま【おしら様】
東北地方の民間で信仰する養蚕の神。男女一対の桑の木の偶像で、馬頭のもの、烏帽子を被ったものなどがある。いたこ(巫女)が祭る。おしらかみ。おしらぼとけ。
おしら様(1)
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
おしら様(2)
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
おしら様(3)
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
⇒お‐しら
おしら・る
〔他下二〕
(オホセラルの約オセラルの転)おっしゃる。狂言、骨皮新発意ほねかわしんぼち「こなたのいへと―・るるごとく申した」
オシリス【Osiris ラテン】
古代エジプトの神。天神と地神の子。弟セットに殺されたが後に復活、冥界の支配者となる。
お・じる【怖じる】オヂル
〔自上一〕[文]お・づ(上二)
びくびくおそれる。こわがる。ひるむ。地蔵十輪経元慶点「聞くひとは悚オヂ懼おそるる心を生ず」
お‐しろい【白粉】
(「お白い」の意)
①化粧に用いる白い粉。粉白粉・水白粉・煉白粉・紙白粉・固形白粉などがある。原料は炭酸鉛(鉛白)であったが、鉛毒のため1935年販売禁止。今はタルク・カオリンなどを用いる。「―をつける」
②(→)オシロイバナに同じ。〈[季]秋〉
⇒おしろい‐くさ・い【白粉臭い】
⇒おしろい‐した【白粉下】
⇒おしろい‐ちゅうどく【白粉中毒】
⇒おしろい‐ばな【白粉花】
⇒おしろい‐やけ【白粉焼け】
おしろい‐くさ・い【白粉臭い】
〔形〕
①おしろいの香りがする。
②転じて、水商売らしい。あだっぽい。
⇒お‐しろい【白粉】
おしろい‐した【白粉下】
おしろいのつきやのびをよくするために、下地に塗るクリーム・化粧水など。
⇒お‐しろい【白粉】
おしろい‐ちゅうどく【白粉中毒】
おしろいに含まれた鉛による中毒。→鉛えん中毒。
⇒お‐しろい【白粉】
おしろい‐ばな【白粉花】
オシロイバナ科の多年草。熱帯アメリカ原産で、江戸初期に渡来。高さ60〜70センチメートル。茎の分岐点には膨れた節がある。夏から秋に数花ずつ集まり咲き、花(本来は萼)の形は漏斗状で微香があり、色は黄・紅・白など、しぼりのものもある。果実は球形で堅く黒熟、中の白粉状の胚乳をおしろいの代用にした。オシロイグサ。夕化粧。〈[季]秋〉
おしろいばな
オシロイバナ
提供:OPO
⇒お‐しろい【白粉】
おしろい‐やけ【白粉焼け】
おしろいを長く続けて使った副作用として、皮膚がつやを失い茶色になること。
⇒お‐しろい【白粉】
オシログラフ【oscillograph】
種々の振動の波形を記録するための器械。観測すべき振動を電流の形に変え、これを磁極間の針金に流し、針金の運動を鏡などを利用して拡大して記録する電磁オシログラフなどの他、陰極線を利用する陰極線オシログラフがある。
おしろ‐ご【御城碁】
江戸幕府の恒例行事で、江戸城内で将軍の観覧に供した囲碁。
オシロスコープ【oscilloscope】
陰極線管を利用して、急速に変化する電気量の波形を観察する装置。
おじろ‐わし【尾白鷲】ヲ‥
ワシの一種。大形で、体は褐色、尾羽は成長と共に白羽を増し、老鳥では純白になる。海岸にすみ、主として魚類を捕食。日本では少ない。天然記念物。
おし‐わ・ける【押し分ける】
〔他下一〕[文]おしわ・く(下二)
前後・左右へかきわける。万葉集17「白雲の千重ちえを―・け天あまそそり高き立山たちやま」。「群衆を―・けて進む」
おし‐わり【押割り】
押割麦の略。大麦をおしつけて割ったもの。↔ひきわり
おしん
NHKの番組「連続テレビ小説」の一作。橋田寿賀子原作・脚本。1983〜84年放送。明治・大正・昭和を生きた女性の一代記。四十数カ国で放送された。
お‐しん【汚疹】ヲ‥
かさぶた。
お‐しん【悪心】ヲ‥
心持がわるく、はきけを催す感じ。むかつき。
おじんヲヂ‥
(「小父おじさん」の約)若い世代が自分より年上の男性を年寄りくさい者として呼ぶ語。↔おばん
お‐じん【汚塵】ヲヂン
よごれたちり。
お‐しんこ【御新香】
⇒しんこ
おす【雄・牡】ヲス
動物で精巣を有するもの。「―犬」↔雌めす。→お(雄・牡)
お‐す【小簾】ヲ‥
すだれ。万葉集7「玉垂れの―の間ま通し」
お・す
〔自四〕
江戸吉原松葉屋から始まった遊女詞。あります。ございます。
お・す【仰す】
〔自下二〕
(オホスの約)「言う」の尊敬語。狂言、伯母が酒「それは皆たちの―・せあるまでもない」
お・す【押す・圧す・推す・捺す】
〔他五〕
密着して圧力を加える意。
➊事物を上・先へ進めるように他から力をいれる。
①力を加えて前へ進ませる。崇神紀「うま酒三輪の殿の朝戸にも―・し開かね」。栄華物語きるはわびしとなげく女房「肥りたる近江守などは人に―・されなどして歩みゆくもをかしくなん」。「荷車を―・す」
②(櫓ろは押して使うところから)櫓を操って舟を進める。源氏物語玉鬘「例の舟子ども、唐泊からとまりより河尻―・すほどはと謡ふ声」
③《推》(人をその地位へ)すすめる。推挙する。推薦する。大唐西域記長寛点「神武を懼おそれ大位みかどに推オシ尊ぶ」。「クラス委員に―・される」
④《推》それにもとづいて考察を進める。推論する。おしはかる。天草本伊曾保物語「道理の―・すところを人に教ゆる」。「この点から―・して、成功は確実である」
⑤(自動詞的に)相場がしだいに下落する。
➋物に触れて上や横から力を加える。
①上や横から重みをかける。圧する。押さえつける。東大寺諷誦文稿「或いは剣の輪に轢オサレて号おらび叫び」。新撰字鏡8「圧、於須」。「扉を―・す」
②(多く「―・して」の形で)照らす作用などを、上から一面におし及ぼす。万葉集7「春日山―・して照りたるこの月は妹が庭にもさやけかりけり」
③ものの側面に何かを強く当てる。押し当てる。源氏物語常夏「勾欄こうらんに背中―・しつつ侍らひ給ふ」
④(布などに模様・しるしなどを)強く圧してつける。栄華物語歌合「金かねの常夏の花―・したる船二つに乗りて」
⑤捺印する。印に肉をつけてその形を紙・布などにつける。日葡辞書「インバンヲヲス」。浄瑠璃、曾根崎「二十五日に落した判を八日に―・されうか」。「スタンプを―・す」
⑥(ものをしっかりと)はりつける。大鏡伊尹「壁の少し黒かりければ…みちのくに紙をつぶと―・させ給へりけるが」。平家物語1「上は鞘巻の黒う塗つたりけるが、中は木刀に銀箔をぞ―・したりける」
⑦たしかめる。「念を―・す」「駄目を―・す」
⑧語り物などで、低音に下げて終りを押さえる語り方をする。浄瑠璃、伽羅先代萩「人人はヲスただうつとりとフシながめいる」
⑨漢詩の毎句または隔句の末に同じ韻の字を用いる。「韻を―・す」
➌威力をもって圧迫する。
①圧倒する。やっつける。源氏物語澪標「かの明石の船此のひびきに―・されて」。大鏡道長「かかる運に―・されて、御兄達はとりもあへずほろび給ひにしにこそおはすめれ」。「気迫に―・される」「―・しぎみの試合経過であった」
②軍勢をおし進める。また、多人数で繰り込む。太平記13「東海・東山両道を―・して攻めのぼる」。好色一代男4「夢山様の御望み、島原へ―・せ」
③強いてする。障害をおしきってそのまま事を進める。無理をしのんでする。浄瑠璃、大経師昔暦「暦のことは―・されぬと、減らず口して帰りけり」。浮世風呂前「しかしおまへの浄瑠璃は、やつぱり住さんの性根で―・して行きなされ」。「病を―・して出勤する」
④(連用形が他の動詞の上に付いて接頭語となる)
㋐「むりに」「しいて」の意。徒然草「はては許さぬものども―・し取りて」
㋑語調を強める。「―・しいただく」
◇広く一般には「押」。➋・➌で圧迫・圧倒などの意では「圧」も使う。➊1で推進の意の場合や3・4では「推」を使う。➋5は「捺」もよく使う。
⇒推して知るべし
⇒押しも押されもせぬ
⇒押すな押すな
⇒押すに押されぬ
お・す【食す】ヲス
〔他四〕
①貴人の「食う」「飲む」「着る」などの尊敬語。めす。古事記中「大御酒うまらにきこしもち―・せ」
②天皇などの「治める」意の尊敬語。統治なされる。しろしめす。万葉集1「わご大君の聞し―・す天の下に」
おす
〔感〕
男が目下または同等の相手に使う、出会ったときに用いる挨拶語。また、運動部などで先輩への挨拶語。
お・ず【怖づ】オヅ
〔自上二〕
⇒おじる(上一)
おすい【襲】オスヒ
衣服の名。頭からかぶって衣裳の上をおおうもの。後世の被衣かずきはその遺風と考えられている。古事記上「―をもいまだ解かねば」
お‐すい【汚水】ヲ‥
よごれた水。汚物・廃棄物などを含む水。「―処理場」
おすい‐もじ【御推文字】
(女房詞)御推察。御推量。
オスウィーゴー‐うんどう【オスウィーゴー運動】
(Oswego movement)19世紀後半のペスタロッチ主義の教育運動。アメリカのニューヨーク州オスウィーゴーの州立師範学校を中心に発展。主唱者はシェルドン(E. A. Sheldon1823〜1897)。明治初期に高嶺秀夫がここに学び、日本にペスタロッチ主義教授法をもたらした。
お‐すえ【御末】‥スヱ
①公家または将軍家・大名家などの奥向で、水仕みずしや雑役に従う女の詰所。また、その女。おはした。
②(女房詞)末広のこと。
⇒おすえ‐しゅう【御末衆】
おすえ‐しゅう【御末衆】‥スヱ‥
室町幕府の職名。将軍に近侍し、雑役を勤める者。また恪勤かくごんの中で宿直を勤める者。御半下おはした衆。
⇒お‐すえ【御末】
おず‐おず【怖ず怖ず】オヅオヅ
おびえたり自信がなかったりしてためらうさま。こわごわ。おそるおそる。「―と尋ねる」
オスカー【Oscar】
アカデミー賞の受賞者に授与される小形黄金像の称。転じて、アカデミー賞。
おすぎ‐おたま【お杉お玉】
伊勢神宮の内宮と外宮との中間、間あいの山に小屋がけの舞台をつくり、一人は三味線や胡弓をひき、一人は踊って、参詣人に銭を乞うた二人の若い女の通称。→間の山節
お‐すきや‐ぼうず【御数寄屋坊主】‥バウ‥
⇒すきやぼうず
お‐すくい‐ごや【御救い小屋】‥スクヒ‥
(→)「救い小屋」に同じ。御救い金・御救い米も(→)「救い金」(→)「救い米」に同じ。
オスグッド‐シュラッター‐びょう【オスグッドシュラッター病】‥ビヤウ
(アメリカの整形外科医R. B. Osgood1873〜1956とスイスの外科医C. Schlatter1864〜1934が記載)発育期(12〜15歳)の少年に好発する両側または片側の脛骨粗面骨端の腫脹および正座時・運動時の疼痛を来す疾患。骨端の一部が剥離骨折を起こし、不整な修復骨化を呈したもの。安静により数カ月から数年の間に軽癒。いわゆる骨端炎の一つ。オスグッド‐シュラッテル病。オスグッド。
おす‐くに【食国】ヲス‥
天皇のお治めになる国。万葉集17「すめろきの―なれば」→食おす
おずけ
(漁村語)初漁祝い。漁期の初めに漁獲した時の祝い。おうずけ。
おず・し【悍し】
〔形ク〕
恐ろしい。強情で勝気である。おぞし。古事記下「大后の―・きに因りて」。源氏物語浮舟「少し―・かるべきことを思ひ寄るなりけむかし」
お‐すす【御煤】
(女房詞)煤払い。
お‐すず【小鈴】ヲ‥
鈴。小さな鈴。「こすず」とも。万葉集13「まき持てる―もゆらに」
お‐すすり【御啜り】
(女房詞)汁粉しるこ。
お‐すそわけ【御裾分け】
⇒すそわけ
オスチヤ【hostia ポルトガル】
(キリシタン用語)聖体拝領に用いるパン。ホスチア。コリャード懺悔録「小麦の粉で作られた餅、―と申すの上に」
オスティナート【ostinato イタリア】
〔音〕何度も反復される音形。特に低声部で反復するバッソ‐オスティナート(固執低音)をいう。
オストラシズム【ostracism】
古代ギリシア(アテナイ)の秘密投票による追放制度。僭主せんしゅなど追放しようとする者の名を陶片(オストラコン)に記して投票し、それが一定数に達すると追放された。陶片追放。オストラキスモス。
オストリッチ【ostrich】
⇒オーストリッチ
オストロフスキー【Aleksandr N. Ostrovskii】
ロシアの劇作家。商人の財産観・結婚観、またその旧弊に潰される者の運命を表現。ロシア‐リアリズム演劇の祖とされる。戯曲「貧乏は罪ならず」「雷雨」など。(1823〜1886)
オストロフスキー【Nikolai A. Ostrovskii】
ロシア(ソ連)の小説家。革命後の内戦で重傷を負う。進行性の病に冒され、失明後、作家活動を始めた。自伝的長編「鋼鉄はいかに鍛えられたか」は社会主義リアリズム文学の代表的作品。(1904〜1936)
オストワルト【Friedrich Wilhelm Ostwald】
ドイツの化学者。あらゆる現象をエネルギー論的に説明し尽くそうとした。物理化学の建設者の一人。反応速度論・触媒などを研究。ノーベル賞。(1853〜1932)
⇒オストワルト‐ほう【オストワルト法】
オストワルト‐ほう【オストワルト法】‥ハフ
白金を触媒としてアンモニアを酸化し、生成物を水に吸収させて硝酸を合成する工業的方法。
⇒オストワルト【Friedrich Wilhelm Ostwald】






広辞苑 ページ 2787 での【○押しも押されもせぬ】単語。