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○嵩に回るかさにまわる🔗⭐🔉
○嵩に回るかさにまわる
相手を圧する形勢となる。平家物語8「されども名虎、大の男、―」
⇒かさ【嵩】
かさ・ぬ【重ぬ】
〔他下二〕
⇒かさねる(下一)
かさ‐ぬい【笠縫】‥ヌヒ
菅笠を糸で縫って作ること。また、その人。七十一番職人尽歌合「世に隠れなき―よ」
かさぬい‐の‐むら【笠縫邑】‥ヌヒ‥
日本書紀の伝承に、崇神天皇が天照大神を皇女豊鍬入姫とよすきいりひめに祭らせたと伝える所。遺称地が奈良県磯城郡にある。
かさぬう‐くさ【笠縫草】‥ヌフ‥
スゲの古名。
かざ‐ぬき【風抜き】
空気を通わせるために設ける穴。通風口。いきぬき。かざまど。かぜぬき。
かさぬぎ‐どころ【笠脱ぎ所】
(→)「ぬれわらじ(濡草鞋)」に同じ。
かさね【重ね・襲】
①かさねること。また、かさねたもの。
②袍ほうの下に重ねて着た衣服。下襲したがさね。
③衣の、上着と下着とのそなわったもの。
④「かさねぎ」の略。
⑤「襲の色目」のこと。源氏物語胡蝶「山吹―のあこめ着たり」
⑥重なったものを数える語。源氏物語常夏「青き色紙ひと―に」。「鏡餅一―」
⇒かさね‐いたばね【重ね板発条】
⇒かさね‐いづつ【重井筒】
⇒かさね‐うじ【重ね氏】
⇒かさね‐おち【重ね落ち】
⇒かさね‐おりもの【重ね織物】
⇒かさね‐がき【重ね垣】
⇒かさね‐がわらけ【重ね土器】
⇒かさね‐ぎ【重ね着・襲着】
⇒かさね‐ぎり【重ね切り・重ね斬り】
⇒かさね‐く【重ね句】
⇒かさね‐ぐるわ【重ね郭】
⇒かさね‐ことば【重ね詞】
⇒かさね‐さかずき【重ね盃】
⇒かさね‐じ【重ね字】
⇒かさね‐じゅう【重ね重】
⇒かさね‐しょうぞく【襲装束・重ね装束】
⇒かさね‐すずり【重ね硯】
⇒かさね‐ずり【重ね刷】
⇒かさね‐せった【重ね雪踏】
⇒かさね‐そうぞく【襲装束】
⇒かさね‐ぞうり【重ね草履】
⇒かさね‐だて【重ね楯】
⇒かさね‐たんじゃく【重ね短冊】
⇒かさね‐だんす【重ね箪笥】
⇒かさね‐ちがいだな【重ね違い棚】
⇒かさね‐つぎ【重ね継ぎ】
⇒かさね‐つぎて【重ね継手・重ね接手】
⇒かさね‐づま【重ね褄】
⇒かさね‐とき【重ね斎】
⇒かさね‐ぬい【重ね縫い】
⇒かさね‐の‐いろめ【襲の色目】
⇒かさね‐へんじ【重ね返事】
⇒かさね‐もち【重ね餅】
⇒かさね‐もよう【重ね模様】
⇒かさね‐もりば【重ね盛羽】
⇒かさね‐やき【重ね焼】
かさね【累】
怪談の女主人公。下総国羽生はにゅう村の百姓与右衛門の妻。嫉妬深い醜婦で、夫に鬼怒川で殺害され、その怨念が一族に祟ったが、後に祐天上人の祈念で解脱したという。歌舞伎「伊達競阿国戯場だてくらべおくにかぶき」「法懸松成田利剣けさかけまつなりたのりけん」、浄瑠璃「薫樹めいぼく累物語」、清元「色彩間苅豆いろもようちょっとかりまめ」、三遊亭円朝の「真景累ヶ淵」などで有名。
かさね‐いたばね【重ね板発条】
長さが少しずつ異なる板発条を数枚重ね合わせて弓形にしたもの。電車・自動車などの車体を支えるのに用いる。→発条ばね(図)。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐いづつ【重井筒】‥ヰ‥
紋所の名。井筒を重ねた形のもの。→井筒2(図)。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐うじ【重ね氏】‥ウヂ
氏・苗字などと他の称号とを重ね称するもの。藤原恵美・佐佐木六角の類。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐おち【重ね落ち】
庭園の滝の2重にも3重にも段をなして落ちるように作ったもの。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐おりもの【重ね織物】
経糸たていと・緯糸よこいといずれかを2種またはそれ以上、または双方とも2種以上用いた織物の総称。織物の表裏の組織をかえて、表裏ちがう色合いまたは柄を織り出し、あるいは、裏付けしたように厚みをつけたもの。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐がき【重ね垣】
柴などを上から何段かに結び下げたまがき。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐がさね【重ね重ね】
〔副〕
①たびたび繰り返すさま。「―の御厚情」
②いくえにも。じゅうじゅう。くれぐれも。「―おわび申し上げます」
かさね‐がわらけ【重ね土器】‥ガハラケ
①幾重にも重ねた土器。
②三献・五献など定まった数の盃が終わって、そのほかに重ねる盃。
③盃を重ねること。何杯も酒をのむこと。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐ぎ【重ね着・襲着】
防寒などのため、衣服を重ねて着ること。また、その衣服。襲かさね。〈[季]冬〉
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐ぎり【重ね切り・重ね斬り】
物を重ねたまま切ること。また、姦夫姦婦を重ねておいて斬ること。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐く【重ね句】
和歌で、1音以上の同じ音を重ねて語調を整えた句。また、その作歌法。「いかほのぬまのいかにして」の類。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐ぐるわ【重ね郭】
山城を、郭を幾重にも重ねて築くこと。また、その構造の郭。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐ことば【重ね詞】
①意味を強めるために、同じ言葉または同じ意味の語を重ね用いたもの。「濡れにぞ濡れし」の類。重点。
②言葉の遊戯の名。語頭に同音を有する言葉を誤りなく言うもの。「長持の上に生米・生卵」の類。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐さかずき【重ね盃】‥サカヅキ
①大・中・小の盃を重ねて一組としたもの。
②何杯も酒を飲むこと。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐じ【重ね字】
(→)「踊り字」に同じ。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐じゅう【重ね重】‥ヂユウ
二つ以上重ねた重箱。組重。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐しょうぞく【襲装束・重ね装束】‥シヤウ‥
舞楽に着用する装束。赤大口あかおおくち・差貫さしぬき・下襲したがさね・半臂はんぴ・忘緒わすれお・袍ほう・金帯きんたい(左方)・銀帯(右方)・甲かぶと・踏掛ふがけ・糸鞋しがいなどをつける。唐装束。常装束。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐すずり【重ね硯】
重ね硯箱の略。硯・水注・筆などを二つの箱に入れて重ねたもの。また、一式を一つの箱に入れ、これを何段か重ねるように作った硯箱。連俳や香道で使う。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐ずり【重ね刷】
2色印刷・多色印刷などで、印刷した上に、別のインクで刷り重ねること。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐せった【重ね雪踏】
真竹の皮の表と獣皮の裏との間に、淡竹はちくの皮で作ったものを挟んだ雪踏。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐そうぞく【襲装束】‥サウ‥
⇒かさねしょうぞく。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐ぞうり【重ね草履】‥ザウ‥
数枚の表を合わせ綴じてつくった草履。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐だて【重ね楯】
陣中で敵の矢を防ぐため、幾枚も楯を重ねて立てること。また、そのもの。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐たんじゃく【重ね短冊】
武具の指物さしものの一種。黒塗の棒の先に、数孔をうがち、これに短冊形の金銀または金散らしなどの短冊をつけたもの。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐だんす【重ね箪笥】
二つ以上重なるようにした箪笥。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐ちがいだな【重ね違い棚】‥チガヒ‥
2段以上重ねた違い棚。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐つぎ【重ね継ぎ】
①繕い方の一つ。布を重ね合わせて継ぐこと。または縫っている途中で糸が不足したとき、その少し手前から他の糸を重ねるようにして縫い継ぐこと。
②装飾料紙の一種。色の異なる幾枚かの紙を少しずつずらして重ね継ぎ、雲形などの文様を表すもの。襲かさねの色目を応用。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐つぎて【重ね継手・重ね接手】
リベットまたは溶接で、締結される二つの部材の端が重なり合うよう結合する継手。ラップ‐ジョイント。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐づま【重ね褄】
着物の褄を幾重にも重ねて着ること。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐て【重ねて】
〔副〕
①ふたたび。もう一度。法華文句平安後期点「重カサネテ一句をも問はず」
②この次。今度。狂言、末広がり「―のためぢやによつていうて聞かする」
かさね‐とき【重ね斎】
同時に2カ所の斎に招かれること。狂言、布施無経ふせないきょう「貧僧の―と申すがこれでござる」
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐ぬい【重ね縫い】‥ヌヒ
2枚の布の端をわずかに重ねて、その中央を縫う布のはぎ方。かさねはぎ。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐の‐いろめ【襲の色目】
①衣の襲の色合い。女房の表着うわぎ・五衣いつつぎぬ・単ひとえなどのかさなった色合い。
②直衣のうし・狩衣かりぎぬ・下襲したがさねなどの表裏の地色の配合。紅梅・桜・桔梗など、季節によって着用する色が一定していた。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐へんじ【重ね返事】
「はいはい」のように同じ言葉を重ねた返事。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐もち【重ね餅】
①(→)「かがみもち」に同じ。
②何人か人が折り重なって倒れるさま。特に相撲で、組んだまま重なって倒れること。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐もよう【重ね模様】‥ヤウ
地文じもんの上にさらに文様を重ねたもの。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐もりば【重ね盛羽】
槍印やりじるしの名。羽を盛り重ねたように作ったもので、普通の大鳥毛の上に更に一重鳥毛を重ねたもの。
⇒かさね【重ね・襲】
かさね‐やき【重ね焼】
製陶で、器物を何個も積み重ねて焼くこと。その際、器物の釉うわぐすりが互いに溶着しないよう、間に詰物を置いたり、接する部分の釉を剥がしたりする。
⇒かさね【重ね・襲】
かさ・ねる【重ねる】
〔他下一〕[文]かさ・ぬ(下二)
①物の上に更に別の同じような物をのせる。積みあげる。万葉集20「旅衣八重着―・ねて寝ぬれども」。「皿を―・ねる」「セーターを―・ねて着る」
②事の上に事を加える。くりかえす。「失敗を―・ねる」「交渉を―・ねる」
③月日・年齢を積む。万葉集10「月―・ねわが思ふ妹に逢へる夜は今し七夜を続つぎこせぬかも」
かさ‐の‐いらつめ【笠女郎】
万葉歌人。大伴家持やかもち若年の頃の愛人と見られ、作は序詞に富み優艶。
⇒かさ【笠】
カザノーヴァ【Giovanni Giacomo Casanova de Seingalt】
イタリアの冒険家。欧州各地の貴族の間で数奇で放埒な生涯を送った。フランス語で生涯を記した「回想録」は風俗史料としても貴重。(1725〜1798)
かさ‐の‐かなむら【笠金村】
万葉歌人。733年(天平5)以前約20年間の作品が見られる。従駕の作が多い宮廷歌人。生没年未詳。
⇒かさ【笠】
かさ‐の‐かりて【笠の仮手】
笠の内面の中央につけた円い輪で、笠紐をつけるもの。万葉集11「わぎもこが―」
かさのした【笠の下】
狂言。(→)「地蔵舞」に同じ。
かさ‐の‐だい【笠の台】
笠をかぶせる台。人の首をいう。
⇒笠の台が飛ぶ
⇒笠の台の生き別れ
広辞苑 ページ 3646 での【○嵩に回る】単語。