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こちた・し🔗⭐🔉
こちた・し
〔形ク〕
(コト(言・事)イタ(痛)シの約)
①人のことばや噂が多くて煩わしい。うるさい。万葉集11「おぼろかの心は思はじわがゆゑに人に―・く言はえしものを」
②事が多い。繁雑である。源氏物語御法「ましてその頃この御いそぎを仕うまつらぬ所なければ、いと―・きことどもあり」
③数量が非常に多い。たくさんあってうるさい。宇津保物語楼上下「裳の裾にたまりたる髪つやつやとして裾細からず又―・からぬ程にて」
④程度がはなはだしい。また、分に過ぎている。万葉集10「はなはだも降らぬ雪ゆゑ―・くも天つみ空は曇りあひつつ」。塵添壒嚢鈔「物の過分するも事の痛みなる故に、分に過ぎたるをば、―・きほどのと言ひならはせるにや」
⑤様子や状態がものものしい。仰々しい。源氏物語夕顔「弥勒の世をかね給ふ。行くさきの御頼めいと―・し」
広辞苑 ページ 7229 での【こちた・し】単語。