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○悉く書を信ずれば則ち書無きに如かずことごとくしょをしんずればすなわちしょなきにしかず🔗🔉

○悉く書を信ずれば則ち書無きに如かずことごとくしょをしんずればすなわちしょなきにしかず [孟子尽心下](「書」の原義は「書経」)いくら立派な書物でも、すべてが真理であるとは限らないから、その中にあることをすべて信ずるようならば、かえって書物を読まない方がよい。 ⇒ことごと‐く【悉く・尽く】 ことごと‐し・い事事しい】 〔形〕[文]ことごと・し(シク) おおげさである。仰山ぎょうさんである。たいそうである。源氏物語帚木「光源氏、名のみ―・しう」 こと‐こと‐は (上のコトは「如し」の語幹ゴトと同源)おなじことなら。万葉集5「―死ななと思へど」 こと‐ごのみ事好み】 風流な事を好むこと。ものずき。源氏物語東屋「もの清げに住みなし、―したる程よりは」 こと‐この・む事好む】 〔自四〕 風流なことを喜んでする。後撰和歌集「いたく―・む由を、時の人言ふと聞きて」 こと‐こまか事細か】 くわしいこと。つまびらかなさま。落窪物語1「―に知らぬ事をも」。「―に語る」「―な指摘」 こと‐こまやか事細やか(→)「ことこまか」に同じ。 こと‐こ・む言籠む】 〔自下二〕 口ごもる。言い出しかねる。源氏物語末摘花「こはいと聞えさせにくくなむと、いたう―・めたれば」 こと‐こも・る事籠る】 〔自四〕 中に捨てがたい趣がありそうである。栄華物語玉の村菊「なほふりがたう―・りて見え給へ」 こ‐どころ小所】 ①領地として狭い所。平治物語「―なれども、先づ馬飼へとて、多起の荘半分をぞ給ひける」 ②身代の小さい家。 ご‐どころ碁所】 ①江戸幕府の制で、碁打に扶持を給し、御城碁おしろごその他のことを行わせたもの。本因坊・安井・井上・林の四家があった。 ②碁所四家の上に立って碁界の総取締りに任じた者の称号。名人(9段)にだけ許され、空位時期もあった。 こと‐ざ琴座】 (Lyra ラテン)北天の星座。白鳥座の西にある。晩夏の夕刻天頂にくる。首星はベガすなわち織女星。 琴座 こと‐ざえ異才】 他の才。他の学問。また、他の芸能。宇津保物語俊蔭「琴をば更にもいはず、―もさるべき師ども召して、笙・横笛も習はせ給ふ」 こと‐さえく言さへく‥サヘク 〔枕〕 (サエクは囀る意、外国人のことばの聞き分けにくい意から)「から(韓)」「くだら(百済)」にかかる。「ことさやぐ」とも。万葉集2「―韓からの崎なる海石いくりにそ」「―百済の原ゆ」 こと‐さか事解・事離・言離】 ①絶縁。離縁。孝徳紀「妻の為に嫌はれ離たれし者…強あながちに―の婢めのこやつことす」 ②一言で解決すること。古事記「われは悪事まがことも一言、善事よごとも一言、―の神」 こと‐さかい異境‥サカヒ 他国。他郷。 こと‐さき琴軋】 和琴わごんを弾くための、牛の角でつくった義甲ぎこうこと‐さき‐く事幸く・言幸く】 〔副〕 仕合せよく。平安に。一説に、言葉の霊力によって無事に。万葉集13「―真福まさきくませと」 こと‐さけ‐ばこと放けば】 おなじ離すなら。おなじ遠ざけるなら。万葉集7「―沖ゆ放けなむ湊より辺つかふ時に放くべきものか」→こと(副詞) ことさけ‐を琴酒を】 〔枕〕 (琴は押し、酒は垂るからとも、琴は仮り字または誤字で、酒の醸造に関することからともいうが未詳)「押垂小野おしたりおの」にかかる。万葉集16「―押垂小野ゆ出づる水」 こと‐さと異里】 異なる里。別の里。他郷。 こと‐ざとり異悟り】 宗旨違いのさとり。黒谷上人語灯録4「―異学の人を見ては」 こと‐ざま事様】 ①事のありさま。様子。源氏物語賢木「大方の―もあはれに尊ければ」 ②心のほど。心ざま。徒然草「おほかたは、家居にこそ―は推しはからるれ」 こと‐ざま異様】 ①かわったさま。心変りした様子。ことよう。伊勢物語「言ひ契りける女の―になりにければ」 ②外の方向。他の人。源氏物語「―にわくる御心もなくて」 こと‐ざまし事醒まし】 興をさますこと。また、そのような物事。源氏物語紅葉賀「ことごとに目もうつらず、かへりては―にやありけむ」 こと‐さ・む事醒む】 〔自下二〕 興がさめる。徒然草「酒宴―・めて」 こと‐さやぐ言さやぐ】 〔枕〕 (コトサエクの転)「唐から」にかかる。謡曲、白楽天「むつかしや―唐人なれば」 こと‐さら殊更】 [一]〔名〕 ①わざわざすること。あらためてすること。源氏物語少女「許すとも、―なるやうにもてなしてこそあらめ」 ②特にいちじるしいこと。特別であること。今昔物語集27「木幡の殿は―の事ありて、昨日立たせ給ひにき」 [二]〔副〕 ①わざわざ。わざと。故意に。「―意地悪をする」 ②とりわけ。別して。「今日は―上機嫌で」「―問題にするほどの事ではない」 ⇒ことさら・ぶ【殊更ぶ】 ⇒ことさら‐め・く【殊更めく】 ことさら・ぶ殊更ぶ】 〔自上二〕 改まってする様子である。わざとらしい様子である。源氏物語帚木「さすがに忍びて笑ひなどするけはひ―・びたり」 ⇒こと‐さら【殊更】 ことさら‐め・く殊更めく】 〔自五〕 ことさららしく見える。わざとらしく思われる。源氏物語夕顔「このましう―・きたる」 ⇒こと‐さら【殊更】 こと‐さ・る事去る】 〔自四〕 物事が過ぎ去る。物事が過去のこととなる。徒然草「時うつり―・り」 こ‐とし今年】 現在を含むこのとし。こんねん。〈[季]新年〉。万葉集4「前年おととしの先つ年より―まで」。「―完成の予定」 ⇒ことし‐おい【今年生い】 ⇒ことし‐ごめ【今年米】 ⇒ことし‐ざけ【今年酒】 ⇒ことし‐だけ【今年竹】 ⇒ことし‐の‐きょう【今年の今日】 ⇒ことし‐の‐こぞ【今年の去年】 ⇒ことし‐わたり【今年渡り】 こと‐し琴師】 琴を製造する人。また、琴を弾くのを業とする人。 こ‐とじ小刀自】 昔、造酒司みきのつかさにあった酒壺の一つ。 こと‐じ琴柱・箏柱‥ヂ ①(和琴では「柱」と書く)箏や和琴の胴の上に各弦に1個ずつ立てて弦を支え、その張りを強くし、また、これを移動して音の高低を調節するのに用いる具。頭部の溝に弦を受ける。和琴とそれ以外の箏とでは材質・形状が異なる。柱。 琴柱 ②紋所の名。琴柱1にかたどったもの。 ⇒ことじ‐かとう【琴柱火灯】 ⇒ことじ‐ぼう【琴柱棒】 ⇒琴柱に膠す ごとし如し】 〔助動〕 ([活用]○/ごとく/ごとし/ごとき/○/○)同一の意味の体言「こと」の語頭の濁音化した「ごと」に、形容詞化する接尾辞「し」の付いた語。活用語の連体形、助詞「が」「の」に付く。稀に名詞に直接付く使い方もある。古くは「ごと」が単独に使われた。活用形の変則的用法として、副詞法には「ごとく」の他に時に「ごとくに」「ごとき」も用いられ、指定の助動詞「なり」には「ごとき」の他に「ごとく」「ごとし」からも続く。平安時代には「ごとし」は漢文訓読文に用いられ、かな文学系では「やうなり」が一般であった。現代の口語では、文章語的な文体で「ように」の意味で「ごとく」が、「ような」の意味で「ごとき」が用いられる。 ①他の事・物と同一であることを示す。…と同じだ。…の通りだ。万葉集20「うち日さす都の人に告げまくは見し日のごとくありと告げこそ」。源氏物語須磨「もとのごとくにかへりたまふべき様に」。平家物語7「かくのごとくならば則ち山上の精祈むなしからざることを悦び」。「意のごとくなる」「左記のごとく行動せよ」 ②他の事・物に類似していることを示す。…に似ている。…のようだ。万葉集3「青丹よし奈良の都は咲く花のにほふがごとく今さかりなり」。宇津保物語俊蔭「頭の髪を見れば剣を立てたるがごとし…眼を見れば金まりのごとくきらめきて」。今昔物語集6「娑婆世界の衆生は赤子のごとし也」。「地獄のごとき惨状」「蛇蝎だかつのごとく嫌われる」 ③物事の例を示して他を類推させる。平家物語(延慶本)「時政・宗遠・実平ごときのをとな共を召して」。恨之介「いはんや、我ら如きの者、知らぬこそ道理なりと思ひける」。「お前ごときには負けない」 ④(多く「…もののごとし」の形で)婉曲的な断定を表す。…らしい。奥の細道「松の緑こまやかに、枝葉汐風に吹きたわめて、屈曲おのづからためたるがごとし」。「大勢は既に決定せるもののごとし」 ことし‐おい今年生い‥オヒ (松や竹などの)ことし生え出たもの。新続古今和歌集「―の二葉の松をひきうゑて」 ⇒こ‐とし【今年】 ことじ‐かとう琴柱火灯‥ヂクワ‥ 〔建〕火灯窓の一種。琴柱の形をしている。 ⇒こと‐じ【琴柱・箏柱】 こと‐しげ事繁】 (事繁シの語幹)いそがしいこと。多忙なこと。続後撰和歌集「露むすぶまがきに深き夏草の何ともなしに―の身や」 こと‐しげ・し事繁し・言繁し】 〔形ク〕 ①いそがしい。多事多端である。蜻蛉日記「―・しといふは、なにか、この荒れたる宿の蓬よりもしげげなり」 ②人のうわさがやかましい。古今和歌集「―・くとも絶えむと思ふな」 ことし‐ごめ今年米】 この年にとれた米。新米。ことしまい。〈[季]秋〉。曠野「千代の秋にほひにしるし―」(亀洞) ⇒こ‐とし【今年】 ことし‐ざけ今年酒】 この年の秋とれた米で作った酒。新酒。〈[季]秋〉。「よく飲まば価はとらじ―」(太祇) ⇒こ‐とし【今年】 ことし‐だけ今年竹】 ことし生え出た竹。新竹。若竹。〈[季]夏〉 ⇒こ‐とし【今年】

広辞苑 ページ 7296 での○悉く書を信ずれば則ち書無きに如かず単語。