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しき‐さんば【式三番】🔗🔉

しき‐さんば式三番】 (シキサンバンとも) ①猿楽の能に古くから伝わる祭儀的な演目。もと、父尉ちちのじょう・翁・三番叟さんばそう(はじめ三番猿楽)の三老人の祝福舞の総称。室町時代には父尉が露払い役の千歳せんざいにかわる。曲は、翁役の「どうどうたらり」という呪文的な歌に始まる。翁の舞のあとに三番叟役のモミの段、鈴の段の舞があり、後に、三番叟の部分を中心にした舞踊曲多数を生む母胎となる。能では翁の謡を「神歌かみうた・しんか」とも称する。現在でも「翁」と題し、祝賀・追悼等の能の催しの初めに演じる。特殊演式「父尉延命冠者」として父尉の面影を残している流派もある。 式三番 白式尉 撮影:神田佳明(所蔵:堀安右衞門) 黒式尉 撮影:神田佳明(所蔵:山本東次郎家) ②能の「翁」に取材した三番叟物のうち、常磐津「祝言式三番叟」、義太夫「寿式三番叟」などの略称。式三番叟。→三番叟。 『翁』(演目) 撮影:神田佳明(シテ:出雲康雅) 『三番叟』(大倉流『三番三』)(演目) 撮影:神田佳明(シテ:山本東次郎) ⇒しきさんば‐そう【式三番叟】

広辞苑 ページ 8484 での式三番単語。