いか・し【
厳し】
〔形ク〕
(古くはシク活用か。中・近世、口語形「いかい」も用いた)
①いかめしい。おごそかである。源氏物語
手習「頼もしう―・きさまを人に見せむ」
②あらあらしい。たけだけしい。宇津保物語
俊蔭「おそろしげに―・き者ども」
③(多く、連用形「いかく」、その音便「いかう」の形で)はなはだしい。大層である。ひどい。いっかい。狂言、武悪「―・い御苦労をなさるる」。狂言、麻生「烏帽子髪といふものは―・う窮屈なものぢやなあ」
④大きい。多い。鷹筑波「―・い音してとふもうるさし」
⇒いかいこと
⇒いかい世話