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うか・ぶ【浮かぶ・泛ぶ】🔗🔉

うか・ぶ浮かぶ・泛ぶ】 [一]〔自五〕 ➊浮力などによって、基底から離れて位置し、漂っている。 ①水面・水中・空中などにおいて沈まず均衡を保っている。古今和歌集「わたつみの沖つしほあひに―・ぶあわの消えぬものから」。「空に雲が―・ぶ」 ②浮動して定まらない。気持などがうわついている。源氏物語帚木「女の宿世はいと―・びたるなむあはれに侍る」。源氏物語夕顔「―・びたる心のすさびに人をいたづらになしつるかごと負ひぬべきが」 ③根拠がない。確かでない。源氏物語東屋「ようも案内せで、―・びたる事を伝へける」 ④心がうきうきする。気が晴れ晴れする。「心配気な、―・ばない顔色」 ➋奥底にあるものごとが表面に姿を現す。 ①水中から水面の方へ出てくる。今昔物語集19「母は一町ばかり下りて―・び沈みして流れ下りけるに」 ②表面に出てくる。外面に現れる。蜻蛉日記「あやしうも心細う、涙―・ぶ日なり」。「おのずとほほえみが―・んだ」 ③意識の表面に出てくる。思い起こされる。更級日記「これを見るよりほかの事なければ、おのづからなどは、そらにおぼえ―・ぶを」。「故郷の山河が目に―・ぶ」「アイディアが―・ぶ」 ④はっきりしなかった物事がくっきりと鮮明になる。「容疑者が―・ぶ」 ⑤苦境を脱する。世に出る。立身出世する。源氏物語澪標「御子どもなど、沈むやうにものし給へるを、皆―・び給ふ」 ⑥亡者の霊が成仏する。山家集「―・ばん末をなほ思はなん」→うかばれる。 [二]〔他下二〕 ⇒うかべる(下一) ⇒浮かぶ瀬 ○浮かぶ瀬うかぶせ 成仏する機縁。また、苦しい境遇や気持から脱け出す機会。「身を捨ててこそ―もあれ」 ⇒うか・ぶ【浮かぶ・泛ぶ】

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