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なびか・う【靡かふ】ナビカフ🔗🔉

なびか・う靡かふナビカフ 〔自四〕 (ナビクに接尾語フの付いた語)しきりになびく。なびき続ける。万葉集2「玉藻なすか寄りかく寄り―・ひし」

なびか・す【靡かす】🔗🔉

なびか・す靡かす】 〔他五〕 ①なびくようにする。万葉集15「玉藻―・し漕ぎ出なむ君がみ船を」 ②服従させる。討ち平らげる。源氏物語賢木「天の下を―・し給へるさま」。太平記5「逆徒の大軍をば―・しぬるぞ」

なびき【靡き】🔗🔉

なびき靡き】 ①なびくこと。なびいたこと。万葉集2「捧げたる旗の―は」 ②風になびいて反ったような形の旗指物はたさしもの⇒なびき‐がお【靡き顔】 ⇒なびき‐ざま【靡き様】 ⇒なびき‐ば【靡き葉】 ⇒なびき‐も【靡き藻】 ⇒なびき‐やす【靡き易】

なびき‐がお【靡き顔】‥ガホ🔗🔉

なびき‐がお靡き顔‥ガホ 他人の意に従うような様子。源氏物語行幸「人の御言に―にて許してむとおぼす」 ⇒なびき【靡き】

なびき‐ざま【靡き様】🔗🔉

なびき‐ざま靡き様】 なびく様子。源氏物語総角「木草の―も殊に見なされて」 ⇒なびき【靡き】

なびき・ぬ【靡き寝】🔗🔉

なびき・ぬ靡き寝】 〔自下二〕 寄り添って寝る。共寝する。万葉集2「玉藻なす―・ねし児を」

なびき‐ば【靡き葉】🔗🔉

なびき‐ば靡き葉】 風などになびいている葉。夫木和歌抄9「池の蓮の―に露ふきわたす風ぞ涼しき」 ⇒なびき【靡き】

なびき‐も【靡き藻】🔗🔉

なびき‐も靡き藻】 水のままに靡く藻。万葉集11「紫の名高の浦の―の」 ⇒なびき【靡き】

なびき‐やす【靡き易】🔗🔉

なびき‐やす靡き易】 従いやすい有様。源氏物語椎本「心軽うて―なるなど」 ⇒なびき【靡き】

なび・く【靡く】🔗🔉

なび・く靡く】 [一]〔自五〕 ①風・水などに押されて横に伏す。万葉集2「妹が門見む―・けこの山」。万葉集12「浪の共むた―・く珠藻の」。源氏物語明石「藻塩焼くけぶりは同じ方に―・かむ」。「旗が風に―・く」 ②他人の威力・意志などに従う。魅力にひかれて、心を移す。万葉集11「さ寝がには誰とも寝めど沖つ藻の―・きし君が言待つ我を」。源氏物語帚木「上は下に助けられ、下は上に―・きて」。「強い方に―・く」 [二]〔他下二〕 ①風・水などの勢いに従って横に伏すようにする。なびかせる。万葉集9「響矢なりやもち鹿取り―・けし坂の上にそある」 ②従わせる。服従させる。太平記6「和泉・河内の両国を―・けて」。好色一代女3「それよりしのびしのびに旦那を―・けて」

広辞苑 ページ 14708