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ば‐や🔗⭐🔉
ば‐や
(接続助詞バに係助詞ヤの付いたもの)
①(活用語の未然形に付いて、仮定条件をあげ、下に疑問の意を伴う)…としたら…だろうか。古今和歌集秋「心あてに折ら―折らむ初霜のおきまどはせる白菊の花」
②(活用語の已然形に付いて、既定条件をあげ、下に疑問の意を伴う)…から…のだろうか。古今和歌集秋「久方の月の桂も秋はなほもみぢすれ―てりまさるらむ」
ばや🔗⭐🔉
ばや
〔助詞〕
(終助詞。もと接続助詞バに係助詞ヤの付いたもの。動詞・助動詞の未然形に付く)
①自己の行動・状態についての願望を表す。…できたらなあ。…したいなあ。源氏物語帚木「すこし見―」
②自己の意志を控え目に表現する。…しよう。謡曲、高砂「道すがらの名所をも一見せ―と存じ候」
③室町時代の抄物には、「あらばや」として「あらばこそ」と同様に、強い否定の意を表す用法がある。中華若木詩抄「酒はのませたし銭はあら―」
はや‐あがり【早上がり】🔗⭐🔉
はや‐あがり【早上がり】
①仕事などを定刻より早く終えること。早仕舞い。
②同じ年の生れだが、4月1日以前に生まれて、小学校の入学が1年早くなること。↔遅上がり
はや‐あし【早足・速歩】🔗⭐🔉
はや‐あし【早足・速歩】
①すみやかな歩調であるくこと。いそいで行くこと。いそぎあし。疾歩。捷歩。「―で通り抜ける」
②馬の歩く速度で、1分間に約210メートルの速さ。
はや・い【早い・速い・疾い・捷い】🔗⭐🔉
はや・い【早い・速い・疾い・捷い】
〔形〕[文]はや・し(ク)
①すみやかである。速力が大である。万葉集17「婦負めい川の―・き瀬ごとに篝かがりさし八十伴の男は鵜川たちけり」。竹取物語「―・き風吹きて世界暗がりて」。「足が―・い」
②ある動作を完了するのに要する時間が短い。万葉集5「残りたる雪に交れる梅の花―・くな散りそ雪は消けぬとも」。「仕事の―・い人」
③夜があけて間もない。時間的に初めの方である。万葉集12「朝鴉―・くな鳴きそわが背子の朝明の姿見れば悲しも」。「朝―・く家を出る」
④年月が短い。平家物語(延慶本)「此の君の御位余りに―・し、いかがわたらせ給はんずらん」
⑤時間的に前である。先である。「僕は彼より1年―・く生まれた」
⑥まだその時期でない。「あきらめるには―・い」
⑦短い時間ですむ。手っとりばやい。「本人に会った方が話が―・い」
⑧香りが鋭い。きつい。源氏物語梅枝「梅花花やかに今めかしう、すこし―・き心しらひを添へて」
⑨(連用形を副詞的に用いて)
㋐まえから。かねて。以前。むかし。古事記中「然るに宇遅能和紀郎子は―・く崩りましき」。古今和歌集恋「―・くぞ人を思ひそめてし」。源氏物語浮舟「―・うほのかに見し人の行くへも知らずなりにしが」
㋑その時にはもう。すでに。とっくに。大和物語「男は―・う忘れにけり」。「5歳にして―・く父を失う」「―・くも1周遅れてしまった」
㋒(「はやう」の形で、驚きの意をこめて)なんと。たしかに。もともと。源氏物語蓬生「見し心地する木立かなとおぼすは―・う此の宮なりけり」
⑩(「…(する)が―・いか」の形で)…するやいなや。…すると即座に。「聞くが―・いかとび出した」
◇1・2は、ふつう「速」を使い、また「疾」「捷」も使う。他は「早」を使う。
⇒早い話が
広辞苑 ページ 16067。