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べた‐つ・く【べた付く】🔗🔉

べた‐つ・くべた付く】 〔自五〕 ①べたべたとねばりつく。「納豆が―・く」 ②転じて、異性にまつわりつく。また、機嫌を取ってしきりにへつらう。風来六部集「見識あつて―・かず」。「人前で―・く」

へだて【隔て】🔗🔉

へだて隔て】 ①へだてること。さかいをすること。しきり。枕草子23「清涼殿の丑寅の隅の北の―なる御さうじは」 ②時間的な間隔があること。源氏物語真木柱「一夜ばかりの―だに」。「1カ月の―をおく」 ③相違すること。へだたり。源氏物語玉鬘「さいはひのなきとあるとは―あるべきわざかな」 ④打ち解けないこと。親しまないこと。源氏物語夕顔「心のうちの―残し給へるなむつらき」。「二人の間に―ができた」 ⑤別扱いをすること。区別。「師と弟子の―なく話す」 ⇒へだて‐がお【隔て顔】 ⇒へだて‐がみ【隔て紙】 ⇒へだて‐ごころ【隔て心】

へだて‐がお【隔て顔】‥ガホ🔗🔉

へだて‐がお隔て顔‥ガホ 打ち解けないような顔つき。源氏物語宿木「恥かしけれど、何かは―にもあらむ」 ⇒へだて【隔て】

へだて‐がま・し【隔てがまし】🔗🔉

へだて‐がま・し隔てがまし】 〔形シク〕 打ち解けない様子である。うとうとしいようである。源氏物語若菜上「かやうに―・しき事なさかしがり聞えさせ給ひそ」

へだて‐がみ【隔て紙】🔗🔉

へだて‐がみ隔て紙】 品物のすれあうのを防ぐために間に挟む紙。間紙あいがみ・あいし⇒へだて【隔て】

へだて‐ごころ【隔て心】🔗🔉

へだて‐ごころ隔て心】 打ち解けない心。親しまない心。源氏物語鈴虫「いと―ある虫になむありける」 ⇒へだて【隔て】

へだ・てる【隔てる】🔗🔉

へだ・てる隔てる】 〔他下一〕[文]へだ・つ(下二) 二つのものの間に何かを置いて、互いの疎通を欠かせる意。 ①間に物を置く。仕切る。距離を置く。万葉集18「安の河中に―・てて向かひ立ち袖振り交し息の緒に嘆かす子ら」。竹取物語「竹取るに節ふしを―・ててよごとに金ある竹を見つくること重なりぬ」。天草本平家物語「猛火が燃え来れば、川を―・てても障へがたかつた」。「テーブルを―・てて向かい合う」「本土から2キロ―・てた島」 ②時日の間をおく。万葉集11「若草のにひ手枕をまき初めて夜をや―・てむ憎くあらなくに」。「20年の歳月を―・てて再会した」 ③さえぎる。間で邪魔をする。万葉集18「月見れば同じ国なり山こそば君があたりを―・てたりけれ」。「雲に―・てられて見えない」 ④疎うとみ遠ざける。わけへだてをする。源氏物語澪標「かねてより―・てぬ中と慣はねど別れは惜しきものにぞありける」。日葡辞書「ヒトニココロヲヘダツル」 ⑤仲をひきはなす。「二人の仲を―・てる」

広辞苑 ページ 17707