複数辞典一括検索+

あえ‐ず【敢えず】アヘズ🔗🔉

あえ‐ず敢えずアヘズ (ア(敢)フの未然形に打消の助動詞ズの付いたもの) ①(動詞の連用形に付けて)…しきれない(で)。果たしえない。古今和歌集「このたびはぬさもとり―手向山」。「涙せき―」 ②(動詞連用形に助詞「も」を介して続く場合もある)…し終わらない(うちに)。…するや否や。平家物語4「この由申されたりければ、聞きも―、やがて都へはせのぼり」。「取る物も取り―」

あえ‐づくり【和え作り・韲え作り】アヘ‥🔗🔉

あえ‐づくり和え作り・韲え作りアヘ‥ 魚の小さい切り身のあえもの。まぐろのぬたあえの類。

あえ‐て【敢えて】アヘ‥🔗🔉

あえ‐て敢えてアヘ‥ 〔副〕 (ア(敢)フの連用形に助詞テが付いた語) ①しいて。おしきって。万葉集3「いざ児ども―漕ぎ出む海面にわも静けし」。「―苦言を呈する」 ②(打消の語を伴って) ㋐少しも。一向に。全然。宇治拾遺物語6「―われらがしわざにあらず」 ㋑わざわざ。特に。「―出向くには及ばない」

あえ‐て・る【合へ照る】アヘ‥🔗🔉

あえ‐て・る合へ照るアヘ‥ 〔自四〕 照りはえる。万葉集20「消残りの雪に―・る」

あえ‐な・い【敢え無い】アヘ‥🔗🔉

あえ‐な・い敢え無いアヘ‥ 〔形〕[文]あへな・し(ク) (アヘはア(敢)フの連用形。どうにも対処できない、こらえられないの意) ①今さらしかたがない。どうしようもない。源氏物語帚木「みづから額髪ひたいがみをかき探りて、―・く心細ければ、うちひそみぬかし」 ②折角の努力が実らず、物足りない。張合いがない。あっけない。源氏物語桐壺「絶えはて給ひぬるとて泣き騒げば、御使もいと―・くて帰り参りぬ」。謡曲、忠度「いたはしや、―・くも、六弥太太刀を抜き持ち、終におん首を打ち落とす」。「―・い最期」「―・く敗れた」 ③(「―・くなる」「―・くなす」の形で)死ぬ。死なす。浄瑠璃、卯月潤色「父長兵衛は一人子を―・くなせしその悔み」

あえ‐な‐む【敢へなむ】アヘ‥🔗🔉

あえ‐な‐む敢へなむアヘ‥ (ア(敢)フの連用形に完了の助動詞ヌと推量の助動詞ムの付いたもの)こらえておこう。よいとしよう。源氏物語柏木「我が御咎あることは―」

広辞苑 ページ 87