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すす【煤】🔗🔉

すす】 ①煙に含まれて立ち上る炭素粒。また、それが屋内などに灰と共に残ったもの。たきぼこり。〈倭名類聚鈔12〉 ②「すすはき」の略。 ③「すすいろ」の略。

す・す【煤す】🔗🔉

す・す煤す】 〔自四〕 すすける。古びる。万葉集11「なには人葦火焚く屋の―・してあれど」

す‐す【為為】🔗🔉

す‐す為為】 (サ変動詞スの終止形を重ねた語)しつつ。しながら。万葉集14「梓弓末に玉纏きかく―そ寝なな成りにし将来おくを兼ぬ兼ぬ」

すす‐いろ【煤色】🔗🔉

すす‐いろ煤色】 煤の色。淡い黒色。

すす‐おさめ【煤納め】‥ヲサメ🔗🔉

すす‐おさめ煤納め‥ヲサメ 歳末のすすはき。

すす‐おとこ【煤男】‥ヲトコ🔗🔉

すす‐おとこ煤男‥ヲトコ 暮の煤払いの日に用いる、竹竿の先に藁を結わえたもの。使用後、戸外に立てておく習俗がある。地方により、煤梵天・煤さ竹・煤掃男・掃男などと呼ぶ。

すすき【薄・芒】🔗🔉

すすき薄・芒】 ①むらがって生える草の総称。万葉集7「妹等がりわが行く道のしの―」 ②イネ科の多年草。土手・荒地などにしばしば大群落を作る。毎年、宿根から新芽を生じ、高さ2メートルに達する。秋、花穂は十数枝を分かち、黄褐色を呈する。小穂の下部に絹糸様の白毛がある。「尾花」と称し、秋の七草の一つ。茎葉は屋根を葺くのに用いる。シマススキなど、観賞用の園芸品種もある。袖振草。〈[季]秋〉。万葉集10「さ男鹿の入野の―初尾花」 すすき ススキ 撮影:関戸 勇 ススキ(花) 撮影:関戸 勇 ⇒すすき‐の‐き【薄の木】 ⇒すすき‐の‐まる【薄の丸】 ⇒すすき‐みみずく【薄木 ⇒薄の穂にも怖じる

すすぎ【濯ぎ】🔗🔉

すすぎ濯ぎ】 ①すすぐこと。「―が足りない」 ②足を洗うこと。また、そのための水または湯。 ⇒すすぎ‐せんたく【濯ぎ洗濯】

すすぎ‐せんたく【濯ぎ洗濯】🔗🔉

すすぎ‐せんたく濯ぎ洗濯】 洗濯をすること。 ⇒すすぎ【濯ぎ】

すすぎ‐そろ・う【濯ぎ汰ふ】‥ソロフ🔗🔉

すすぎ‐そろ・う濯ぎ汰ふ‥ソロフ 〔他下二〕 えりぬく。えりすぐる。選抜する。源平盛衰記20「家の子も郎等も―・へたる者の」

すすきだ‐きゅうきん【薄田泣菫】‥キフ‥🔗🔉

すすきだ‐きゅうきん薄田泣菫‥キフ‥ 詩人。本名、淳介。岡山県生れ。象徴派詩人として、薄田泣菫・蒲原有明時代を作る。詩集「暮笛集」「ゆく春」「二十五絃」「白羊宮」のほか、随筆集「茶話ちゃばなし」など。(1877〜1945) 薄田泣菫 提供:毎日新聞社 →作品:『白羊宮』 ⇒すすきだ【薄田】

すすきだ‐けんじ【薄田研二】🔗🔉

すすきだ‐けんじ薄田研二】 新劇俳優。本名、高山徳右衛門。福岡県生れ。築地小劇場・新築地劇団・東京芸術座などに参加。映画でも活躍。(1898〜1972) ⇒すすきだ【薄田】

すすきの【薄野】🔗🔉

すすきの薄野】 札幌市中央区にある歓楽街の名。

すすき‐の‐き【薄の木】🔗🔉

すすき‐の‐き薄の木(→)グラスツリーの別称。 ⇒すすき【薄・芒】 ○薄の穂にも怖じるすすきのほにもおじる 心が落ち着かず、わずかな事にもおじけ恐れるさま。「落武者は―」 ⇒すすき【薄・芒】

○薄の穂にも怖じるすすきのほにもおじる🔗🔉

○薄の穂にも怖じるすすきのほにもおじる 心が落ち着かず、わずかな事にもおじけ恐れるさま。「落武者は―」 ⇒すすき【薄・芒】 すすき‐の‐まる薄の丸】 紋所の名。薄を輪として穂と葉を内側に描いたもの。 ⇒すすき【薄・芒】 すずき‐はるのぶ鈴木春信】 江戸中期の浮世絵師。江戸の人。絵暦えごよみの制作を契機に多色刷木版画の技術を開発、錦絵を完成。見立ての趣向をきかせた抒情的な美人画に独自の境地を開く。(1725〜1770) ⇒すずき【鈴木】 すずき‐ぶんじ鈴木文治‥ヂ 労働運動家。宮城県生れ。東大卒業後、友愛会(のち日本労働総同盟)を創立、労働組合運動に尽力。社会民衆党代議士。(1885〜1946) ⇒すずき【鈴木】 すずきぼうちょう鱸庖丁‥バウチヤウ 狂言。伯父に鯉をおくる約束をした甥が、鯉は獺うそが食ったといってだます。伯父はその仕返しに、甥に鱸を馳走するといって料理の話を長々とした末、鱸は北条(「庖丁」の音通、虚言の意)が食ったという。 すずき‐ぼくし鈴木牧之】 江戸後期の文人。越後の人。本名、儀三治。牧之は俳号。著「北越雪譜」など。(1770〜1842) ⇒すずき【鈴木】 すずき‐まさひさ鈴木正久】 日本基督教団牧師。千葉県生れ。バルト研究を推進。1967年、「第二次大戦下における日本基督教団の責任についての告白」を教団議長名で発表、戦争責任を認めた。(1912〜1969) ⇒すずき【鈴木】 すずき‐みえきち鈴木三重吉‥ミヘ‥ 作家。広島県生れ。東大英文科出身で夏目漱石門下。短編「千鳥」により文壇に出た。ほかに「小鳥の巣」「桑の実」など、抒情的傾向が強い。のち童話作家として活動、雑誌「赤い鳥」を創刊して児童文学に貢献。(1882〜1936) 鈴木三重吉 提供:岩波書店 ⇒すずき【鈴木】 すすき‐みみずく薄木‥ヅク 東京都豊島区の雑司ヶ谷にある鬼子母神境内で売られる、ススキで作ったミミズクの玩具。 ⇒すすき【薄・芒】 すずき‐もさぶろう鈴木茂三郎‥ラウ 政治家。愛知県生れ。早大卒。労農派の理論家。第二次大戦後、日本社会党結成に参加。党内左派の中心となり、1951〜60年党委員長。(1893〜1970) 鈴木茂三郎 撮影:田村 茂 ⇒すずき【鈴木】 すずき‐もんど鈴木主水】 江戸後期の武士。また、主水を主人公とする歌舞伎の通称。鈴木主水と江戸内藤新宿橋本屋の宿場女郎白糸との情死事件は、幕末期の流行歌謡に歌われて流布。これに鏡山の筋を合わせた「隅田川対高賀紋すみだがわついのかがもん」(3世桜田治助作)以後、同材を扱った歌舞伎脚本が作られた。( 〜1801) ⇒すずき【鈴木】 すずき‐よねわか寿々木米若】 浪曲家。本名、藤田松平。新潟県生れ。当り芸「佐渡情話」は浪曲に民謡を取り入れ、最初の浪曲トーキー映画にもなった。(1899〜1979) すす・ぐ濯ぐ・洒ぐ・滌ぐ・漱ぐ】 〔他五〕 (古くは清音) ①水で洗い清める。万葉集16「机の島の小螺しただみを…早川に洗ひ―・き」。源氏物語橋姫「所せき人の御移香にて、えも―・ぎ捨てぬぞあまりなるや」。「洗濯物を―・ぐ」 ②《漱》口をゆすぐ。うがいする。〈日本霊異記訓釈〉。日葡辞書「クチヲススグ」 ③けがれをきよめる。源氏物語槿「よろづに罪かろげなりし御有様ながら、この一つ事にてぞこの世のにごりを―・ぎ給はざらむ」。日葡辞書「ミミヲススイダ」 ④(「雪ぐ」とも書く)汚名を除き払う。源氏物語夕霧「かの一夜ばかりの御うらみ文を、とらへ所にかこちて、えしも―・ぎ果て給はじと頼もしかりけり」。「恥を―・ぐ」 すず‐くしろ鈴釧】 銅の腕輪の周縁に小鈴をつけたもの。古墳時代後期の遺物。 すず‐ぐち鈴口】 ①大名の屋敷などで、表と奥との境に赤い組緒のついた鈴を掛け、鈴をひき鳴らして用事を通ずる所。→鈴の間。 ②亀頭の異称。 すず‐くら篶倉】 篠竹すずたけで葺いた倉。散木奇歌集「―にふるきほしひぞつきもせぬ」 ずず‐ぐり数珠繰り(→)「数珠子ずずご釣り」に同じ。 すずくれ‐ぐさ涼暮草】 松の雅称。 すずくれ‐づき涼暮月】 陰暦6月の異称。 すすけ煤け】 すすけること。煤けて黒くなること。「―紙」 すす・ける煤ける】 〔自下一〕[文]すす・く(下二) ①煤に染みて黒くなる。宇津保物語蔵開下「火桶の―・けたるに火わづかにおこしたるに」 ②古ぼけて煤色になる。汚れて黒くなる。源氏物語末摘花「白き衣のいひしらず―・けたるに」 すず‐こ (→)筋子すじこに同じ。 ずず‐ご数珠子】 ①ジュズダマの別称。 ②数珠子釣りに用いる、ミミズなどをいくつも糸に通した餌。輪にして釣竿の先に結ぶ。 ⇒ずずご‐づり【数珠子釣り】 ずずご‐づり数珠子釣り】 数珠子2を用いてウナギ・ハゼなどを釣ること。ずずぐり。ずずぶし。千つなぎ。 ⇒ずず‐ご【数珠子】 すす‐ごもり煤籠り】 すすはきの時、病人・老人などが別室に移りこもること。〈[季]冬〉 すずこん‐しき錫婚式】 (tin wedding)結婚10年記念祝賀の式。→結婚記念日(表) すず‐さいこ鈴柴胡】 ガガイモ科イケマ属の多年草。アジアの温帯に広く分布し、日本の山野にも自生する。高さ数十センチメートル。葉は対生し披針ひしん状線形。夏、葉腋に花序を出し、淡黄緑色の小花を多数つける。古名、ヒメカガミ。 すす‐さだけ煤さ竹(→)煤男すすおとこに同じ。 すすし (山陰地方で)(→)「すずき」に同じ。 すずし生絹】 生糸きいとの織物で、練っていないもの。軽く薄くて紗しゃに似る。源氏物語空蝉「―なるひとへ」。日葡辞書「ススシ」↔練絹ねりぎぬ すず‐し錫師】 錫・鉛で茶壺・鉢などの器具を造る職人。 すずし・い涼しい】 〔形〕[文]すず・し(シク) ①ほどよく冷やかである。暑苦しくなくすがすがしい。ひんやりして気持よい。〈[季]夏〉。万葉集10「秋風は―・しくなりぬ」。源氏物語若紫「すこし―・しき水の流れ」。「―・い風が吹く」 ②物のさまがさわやかである。すっきりしている。澄んで清い。源氏物語常夏「秋の夜の月影―・しき程」。源氏物語蓬生「遣水かき払ひ、前栽のもとだちも―・しうしなしなどして」。日葡辞書「スズシュウ(立派に礼儀正しく)マウス」。好色一代男2「目のうち―・しく、おもくさ繁く見えて、どこともなうこのもし」。「―・い目もと」 ③心がさわやかである。煩いがない。さっぱりしている。源氏物語若菜下「身を捨てむも惜しかるまじき齢どもになりにたるを、やうやう―・しく思ひ侍る」 ④いさぎよい。太平記25「事の賾おぎろ、実に思ひ切つたる体かなと、先づ―・しくぞ見えたりける」 ⑤厳としたさまである。きっぱりしている。恨之介「いづれも―・しく申されけるは、さも頼もしく聞えけり」 ⑥潔白である。無関係である。浄瑠璃、淀鯉出世滝徳「恐らく―・しい此の新七に無い難つけて暇出させ」 ⇒涼しい顔 ⇒涼しき方 ⇒涼しき道

すすき‐の‐まる【薄の丸】🔗🔉

すすき‐の‐まる薄の丸】 紋所の名。薄を輪として穂と葉を内側に描いたもの。 ⇒すすき【薄・芒】

すすき‐みみずく【薄木‥ヅク🔗🔉

すすき‐みみずく薄木‥ヅク 東京都豊島区の雑司ヶ谷にある鬼子母神境内で売られる、ススキで作ったミミズクの玩具。 ⇒すすき【薄・芒】

すす・ぐ【濯ぐ・洒ぐ・滌ぐ・漱ぐ】🔗🔉

すす・ぐ濯ぐ・洒ぐ・滌ぐ・漱ぐ】 〔他五〕 (古くは清音) ①水で洗い清める。万葉集16「机の島の小螺しただみを…早川に洗ひ―・き」。源氏物語橋姫「所せき人の御移香にて、えも―・ぎ捨てぬぞあまりなるや」。「洗濯物を―・ぐ」 ②《漱》口をゆすぐ。うがいする。〈日本霊異記訓釈〉。日葡辞書「クチヲススグ」 ③けがれをきよめる。源氏物語槿「よろづに罪かろげなりし御有様ながら、この一つ事にてぞこの世のにごりを―・ぎ給はざらむ」。日葡辞書「ミミヲススイダ」 ④(「雪ぐ」とも書く)汚名を除き払う。源氏物語夕霧「かの一夜ばかりの御うらみ文を、とらへ所にかこちて、えしも―・ぎ果て給はじと頼もしかりけり」。「恥を―・ぐ」

すすけ【煤け】🔗🔉

すすけ煤け】 すすけること。煤けて黒くなること。「―紙」

すす・ける【煤ける】🔗🔉

すす・ける煤ける】 〔自下一〕[文]すす・く(下二) ①煤に染みて黒くなる。宇津保物語蔵開下「火桶の―・けたるに火わづかにおこしたるに」 ②古ぼけて煤色になる。汚れて黒くなる。源氏物語末摘花「白き衣のいひしらず―・けたるに」

すす‐ごもり【煤籠り】🔗🔉

すす‐ごもり煤籠り】 すすはきの時、病人・老人などが別室に移りこもること。〈[季]冬〉

すす‐さだけ【煤さ竹】🔗🔉

すす‐さだけ煤さ竹(→)煤男すすおとこに同じ。

すすし🔗🔉

すすし (山陰地方で)(→)「すずき」に同じ。

すすし‐きお・う【すすし競ふ】‥キホフ🔗🔉

すすし‐きお・うすすし競ふ‥キホフ 〔自四〕 (一説に、ススはススム(進)のススと同根)せり合って競う。万葉集9「血沼壮士ちぬおとこ原壮士うないおとこの廬屋ふせやたき―・ひ相結婚よばひしける時には」 ○涼しき方すずしきかた 極楽浄土。源氏物語総角「いかなる所におはしますらむ。さりとも―にぞと思ひやり奉るを」 ⇒すずし・い【涼しい】 ○涼しき道すずしきみち 極楽に行く道。清浄道。極楽。源氏物語椎本「―にもおもむき給ひぬべきを」。日葡辞書「スズシキミチ。ゴクラク」 ⇒すずし・い【涼しい】

すす‐ぞめ【煤染】🔗🔉

すす‐ぞめ煤染】 煤色に染めること。また、その染物。

すす‐たけ【煤竹】🔗🔉

すす‐たけ煤竹】 ①煤けて赤黒くなった竹。 ②煤払いに、天井などを払うのに用いる、先端に葉をつけた竹。〈[季]冬〉 ③煤竹色の略。 ⇒すすたけ‐いろ【煤竹色】

すすたけ‐いろ【煤竹色】🔗🔉

すすたけ‐いろ煤竹色】 煤竹のような赤黒い色。 Munsell color system: 5YR3/2 ⇒すす‐たけ【煤竹】

すすど・い【鋭い】🔗🔉

すすど・い鋭い】 〔形〕[文]すすど・し(ク) ①敏捷である。すばやい。宇治拾遺物語11「―・く歩みて過るを」。平家物語11「九郎は―・き男にてさぶらふなれば、大風大浪をもきらはず」 ②こすい。わるがしこい。世間胸算用5「若年の時より―・く無用の欲心なり」

すすど‐げ🔗🔉

すすど‐げ すすどいさま。するどそう。浄瑠璃、国性爺合戦「黒革威くろかわおどし―に出で立つて」 ⇒すすどげ‐な・し

すすどげ‐な・し🔗🔉

すすどげ‐な・し 〔形ク〕 機敏そうである。きびきびしている。浄瑠璃、傾城反魂香「恋ゆゑ今はあの体てい―・うて知恵満々」 ⇒すすど‐げ

すすど・し【鋭し】🔗🔉

すすど・し鋭し】 〔形ク〕 ⇒すすどい

すす‐とり【煤取り】🔗🔉

すす‐とり煤取り(→)「煤掃き」に同じ。

すす‐はき【煤掃き】🔗🔉

すす‐はき煤掃き】 正月の神を迎えるために、屋内の煤ほこりを払い清めること。12月13日に行うところが多い。煤払い。煤取り。〈[季]冬〉。続猿蓑「―やあたまにかぶるみなと紙」 ⇒すすはき‐ぜっく【煤掃き節供】

すすはき‐ぜっく【煤掃き節供】🔗🔉

すすはき‐ぜっく煤掃き節供】 12月13日、正月の準備に煤掃きをする行事。東北地方では同月27日。煤取日。煤取り節供。 ⇒すす‐はき【煤掃き】

すす‐ばな【洟】🔗🔉

すす‐ばな】 垂れさがる鼻汁。また、それをすすりこむこと。はなすすり。能因本枕草子きたなげなるもの「―しありく児ちご」。日葡辞書「ススバナヲタラス」

すす‐ば・む【煤ばむ】🔗🔉

すす‐ば・む煤ばむ】 〔自五〕 煤色のようになる。すすける。

すす‐はらい【煤払い】‥ハラヒ🔗🔉

すす‐はらい煤払い‥ハラヒ (→)「すすはき」に同じ。〈[季]冬〉

すす‐びょう【煤病】‥ビヤウ🔗🔉

すす‐びょう煤病‥ビヤウ 植物の病害。菌類のすす病菌の感染による。葉の表面などが暗色の菌糸で覆われ煤色となる。樹木などに発生。

すす・ぶ【煤ぶ】🔗🔉

すす・ぶ煤ぶ】 〔自上二〕 ①すすける。雨月物語1「御衣は柿色のいたう―・びたるに」 ②古びる。古くさくなる。雨月物語3「それがしが短句、公きみにも御耳―・びましまさん」

すす‐ぼ・ける【煤ぼける】🔗🔉

すす‐ぼ・ける煤ぼける】 〔自下一〕 すすで汚れて黒ずむ。

すす‐ぼこり【煤埃】🔗🔉

すす‐ぼこり煤埃】 煤と埃。煤のかかった埃。浄瑠璃、女殺油地獄「通る鼠のけしからず。蹴立て蹴かくる―」

すす‐ぼ・る【煤ぼる】🔗🔉

すす‐ぼ・る煤ぼる】 〔自五〕 →「煤すすぶ」に同じ。

すす‐ぼんてん【煤梵天】🔗🔉

すす‐ぼんてん煤梵天】 煤男すすおとこの異称。

すすま・し【進まし】🔗🔉

すすま・し進まし】 〔形シク〕 心がはやる。気が乗っている。いさんでいる。源平盛衰記38「雲上の御遊にも今は―・しからぬ程の仲らひなり」 ○進まぬ顔すすまぬかお 気乗りのしない顔つき。 ⇒すす・む【進む】

○進まぬ顔すすまぬかお🔗🔉

○進まぬ顔すすまぬかお 気乗りのしない顔つき。 ⇒すす・む【進む】 すすみ進み】 進むこと。また、進む程度。進度。万葉集4「大船を漕ぎの―に磐いわに触れ」。「技術の―」 すずみ涼み】 涼むこと。涼しい空気に当たって暑気を忘れること。納涼のうりょう。〈[季]夏〉。「夕―」 ⇒すずみ‐がさ【涼み傘】 ⇒すずみ‐ごろも【涼み衣】 ⇒すずみ‐だい【涼み台】 ⇒すずみ‐ぶね【涼み船】 すずみ】 スズメの訛。〈伊呂波字類抄〉 すすみ‐い・ず進み出づ‥イヅ 〔自下二〕 進んで前へ出る。 すずみ‐がさ涼み傘】 日光を避けるのに用いる婦人用の洋傘。日傘。 ⇒すずみ【涼み】 すずみ‐ごろも涼み衣】 涼みに用いる衣服。涼しい衣服。 ⇒すずみ【涼み】 すずみ‐だい涼み台】 地上に据えて涼みに用いる腰掛台。涼床すずみどこ。納涼台。縁台。〈[季]夏〉。島崎藤村、家「往来の片隅に―を持出して、あるものは腰掛け、あるものは立つて」 ⇒すずみ【涼み】 すす‐みて煤みて】 煤掃きの日に神棚などを掃くのに用いる特製の箒ほうきすすみ・でる進み出る】 〔自下一〕 進んで前へ出る。 すずみ‐と・る涼み取る】 〔自四〕 涼味をとる。すずむ。謡曲、賀茂「映り映ろふ緑の袖を、水に浸して―・る」 すずみ‐ぶね涼み船】 納涼に用いる船。納涼のための舟遊び。〈[季]夏〉 ⇒すずみ【涼み】 すす・む進む】 [一]〔自五〕 おのずと湧いて来る勢いに乗って進行・行動する意。 ①前へ出る。前へ行く。進行する。前進する。平家物語4「後陣はこれを聞きつけず我先きにと―・む程に」。新葉和歌集「年波の―・み退く事もあらじ流るる月日道し変へずは」。「3歩前へ―・む」 ②年かさがまさる。年をとる。年月を経る。今昔物語集5「年、我より少し―・みたるをば兄の如くにし」 ③程度がまさる。すぐれる。上達する。進歩する。源氏物語絵合「才学といふもの…いたう―・みぬる人の、命、さいはひと並びぬるは、いとかたきものになむ」。源氏物語帚木「琴のね―・めけむかどかどしさも、すきたる罪おもかるべし」。「文明が―・む」「社会保障の―・んでいる国」 ④程度がはなはだしくなる。源氏物語帚木「哀れ―・みぬればやがて尼になりぬかし」。「病状が―・む」「老眼が―・む」 ⑤地位・段階があがる。昇進する。風流志道軒伝「北条・梶原に伝つてなきものは、位に―・む事あたはず」。「官位が―・む」「3年に―・む」「大学に―・む」 ⑥(涙などが)自然にあふれ出る。こぼれる。平家物語6「これにむかふにいかんが涙なんだ―・まざらん」 ⑦心が先へはやる。せく。また、積極的にそうしようとする。万葉集3「家思ふと心―・むな風まもりよくしていませ荒しその路」。宇津保物語忠乞「幼くより行ひの道に心―・みてなむ侍る」。「―・んでいやな仕事を引き受ける」「気が―・まない」 ⑧(食欲などが)盛んになる。増進する。ひさご「無理に居すえたる膳も―・まず」(珍碩)。日葡辞書「ショクガススム」 ⑨物事がはかどる。進展する。進捗しんちょくする。「工事が予定どおり―・まない」「話が―・む」 ⑩仕官する。出仕する。 ⑪ある目標へ向かう。「文学方面へ―・む」 ⑫時計が標準時間より早くなる。「この時計は1日に2分ずつ―・む」 [二]〔他下二〕 ⇒すすめる(下一) ⇒進まぬ顔 ⇒進むを知りて退くを知らず すす・む勧む・奨む・薦む】 〔他下二〕 ⇒すすめる(下一) すず・む涼む】 〔自五〕 暑さをしのぐために、からだを涼しい空気に当てる。〈[季]夏〉 すず‐むし鈴虫】 ①バッタ目スズムシ科の昆虫。体はひらたく、卵形で、体長約2センチメートル。全体暗褐色。触角は細くて非常に長い。雄は翅はねを擦り合わせて「りいんりいん」と美しく鳴き、飼育もされる。草むらに多く、東京以南に分布。〈[季]秋〉 すずむし スズムシ 撮影:海野和男 ②平安時代、松虫のこと。源氏物語鈴虫「声々聞えたる中に、―の振り出でたる程はなやかにをかし」→松虫2。 ③源氏物語の巻名。 ⇒すずむし‐そう【鈴虫草】 ⇒すずむし‐むすび【鈴虫結び】 すずむし‐そう鈴虫草‥サウ ①ラン科の多年草。亜高山の林下に自生。葉は広卵形、2葉を互生。夏、淡紫色の花を総状花序に配列する。スズムシラン。 スズムシソウ 提供:OPO ②キツネノマゴ科の多年草。茎は方形で紫色。高さ30センチメートル内外。葉は卵形。夏・秋に淡紫色筒状の花を開く。花は朝開いて午後には散る。 ⇒すず‐むし【鈴虫】 すずむし‐むすび鈴虫結び】 紐の結び方。輪を三つ重ねて上を結び、鈴虫の形に模したもの。 ⇒すず‐むし【鈴虫】 すすむ‐しん】 (「晋」は「進む」の意があるから)古代中国の国名、晋を秦(はたしん)と区別していう語。

すすみ【進み】🔗🔉

すすみ進み】 進むこと。また、進む程度。進度。万葉集4「大船を漕ぎの―に磐いわに触れ」。「技術の―」

すすみ‐い・ず【進み出づ】‥イヅ🔗🔉

すすみ‐い・ず進み出づ‥イヅ 〔自下二〕 進んで前へ出る。

すす‐みて【煤みて】🔗🔉

すす‐みて煤みて】 煤掃きの日に神棚などを掃くのに用いる特製の箒ほうき

すすみ・でる【進み出る】🔗🔉

すすみ・でる進み出る】 〔自下一〕 進んで前へ出る。

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