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い‐こう【一向】‥カウ🔗🔉

い‐こう一向‥カウ (イッコウのツの表記されない形)ひたすら。源氏物語玉鬘「―に仕うまつるべくなむ志を励まして」

いっ‐こう【一向】‥カウ🔗🔉

いっ‐こう一向‥カウ [一]〔名〕 ①ひたすらなこと。純粋なこと。いちず。玉の小櫛「それを本意なく、―の作り物語として、よくいへり、よくかけりなどいひて」 ②全くひどいこと。お話にならないこと。傾城買二筋道「代々―な仕打の者」 ③一向宗の略。 [二]〔副〕 ①心を他にむけず、ひたすらに。ひたむきに。源氏物語夕霧「―にさるべきこと、今にうけ給はるところなれども」 ②すべて。もっぱら。平家物語1「ただ―平家のままにてありしかば」 ③(多く下に打消の語を伴う)少しも。全然。全く。完全に。「―に勉強しない」「―構いません」「何と言われようと―に平気だ」 ④いっそのこと。むしろ。浄瑠璃、出世景清「―に重忠と刺し違へ死なんとは思ひしが」 ⇒いっこう‐いっき【一向一揆】 ⇒いっこう‐しき【一向しき】 ⇒いっこう‐しゅう【一向宗】 ⇒いっこう‐せんじゅ【一向専修】 ⇒いっこう‐せんねん【一向専念】

いっこう‐いっき【一向一揆】‥カウ‥🔗🔉

いっこう‐いっき一向一揆‥カウ‥ 室町末期、越前・加賀・三河・近畿などで起こった宗教一揆。一向宗の僧侶や門徒が大名の領国制支配と戦った。→加賀の一向一揆→三河国一向一揆→長島一揆→資料:『官知論』 ⇒いっ‐こう【一向】

いっこう‐しき【一向しき】‥カウ‥🔗🔉

いっこう‐しき一向しき‥カウ‥ 「一向」を強めた語。まるっきり。浮世床「儒者といふ奴は余程博識ものしりな者だと思つたら。―なトンチキだぜ」 ⇒いっ‐こう【一向】

いっこう‐しゅう【一向宗】‥カウ‥🔗🔉

いっこう‐しゅう一向宗‥カウ‥ (一向に阿弥陀仏を信ずるからいう)(→)浄土真宗のこと。 ⇒いっ‐こう【一向】

いっこう‐せんじゅ【一向専修】‥カウ‥🔗🔉

いっこう‐せんじゅ一向専修‥カウ‥ ひたすら修行しまたは念仏すること。 ⇒いっ‐こう【一向】

いっこう‐せんねん【一向専念】‥カウ‥🔗🔉

いっこう‐せんねん一向専念‥カウ‥ ひたすら念仏すること。一向専修の念仏。 ⇒いっ‐こう【一向】 ○一口に出づるが如しいっこうにいづるがごとし [韓非子内儲説下]一人の口から出たように、衆人の言が同じであること。 ⇒いっ‐こう【一口】

ひた‐すら【頓・一向・只管】🔗🔉

ひた‐すら頓・一向・只管】 〔副〕 (一説にヒタはヒト(一)と同源) ①ただそればかり。ひとむき。いちず。ひたぶる。切に。源氏物語夕顔「―袖の朽ちにけるかな」。徒然草「―世をむさぼる心のみ深く」。「―前進する」「―な努力」 ②程度が完全なさま。すっかり。まったく。源氏物語槿「女御・更衣、あるは―亡くなり給ひ」。増鏡「かの維時が名残は―に民となりて」

ひた‐ぶる【頓・一向】🔗🔉

ひた‐ぶる頓・一向】 〔副〕 ①一途なさま。もっぱら。ひたすら。むやみ。すっかり。伊勢物語「―に君が方にぞよると鳴くなる」 ②向う見ずなさま。乱暴なさま。源氏物語玉鬘「海賊の―ならむ」 ⇒ひたぶる‐ごころ【一向心】

ひたぶる‐ごころ【一向心】🔗🔉

ひたぶる‐ごころ一向心】 ひたすらな心。一筋に思いつめた心。狭衣物語1「―もいできて」 ⇒ひた‐ぶる【頓・一向】

ひと‐むき【一向き】🔗🔉

ひと‐むき一向き】 その事のみに心を寄せて他を顧みないこと。一途。ひたすら。ひたむき。日葡辞書「ヒトムキニモノヲスル」

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