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あ・う【合う・会う・逢う・遭う・遇う】アフ🔗⭐🔉
あ・う【合う・会う・逢う・遭う・遇う】アフ
〔自五〕
➊《合》二つ以上の事物が寄り集まる。
①一つに集まる。合する。万葉集13「玉こそば緒の絶えぬれば括くくりつつ又も―・ふと言へ」。「二つの川が―・う地点」「目と目が―・う」「両者の呼吸が―・う」
②二つのものの形・性質・内容などが同じになる。合致する。一致する。
▷対象を表す格助詞には「に」「と」が使われる。源氏物語若紫「この夢―・ふまで、また人にまねぶな」。源氏物語行幸「たけだちそぞろかに物し給ふに太さも―・ひて」。「割印が―・う」「足に―・わない靴」「答が―・う」
③二つのものが、互いに相手を悪くすることなく一緒に存在する。似合う。釣り合う。調和する。適合する。
▷対象を表す格助詞には「に」「と」が使われる。土佐日記「人の程に―・はねばとがむるなり」。源氏物語明石「ある限りひきすまし給へるにかのをかべの家も松のひびき波のおとに―・ひて」。日葡辞書「カミソリガワウ」。「服に―・った靴」「現実に―・った企画」「あいつとはうまが―・う」
④差引きで得が出る。計算があう。割にあう。引き合う。「―・わない仕事を引き受ける」
➋《会・逢・遭・遇》二つ以上が寄り集まり、相手を認める。
①《会・逢》互いに顔を見て相手を認識する。顔を合わせる。対面する。会見する。対する。面と向かう。古事記中「嬢子おとめに直ただに―・はむと」。徒然草「かたへの人に―・ひて」。「旅先で友達に―・う」「―・って話をする」
②進んで行ったら向うから来て、互いに顔を見る。偶然出くわす。出会う。行き会う。
▷古くは先方を主語にして「…(の)あふ」の形で使われた。伊勢物語「物心細くすずろなるめを見ることと思ふに修行者―・ひたり」。「悪い時に悪い人と―・う」
③《遭・遇》何かをしている時に、悪い事態が自分の身に起こる。いやな体験をする。遭遇する。拾遺和歌集別「たみのの島のほとりにて雨に―・ひて」。日葡辞書「ナンギニワウ」。「盗難に―・う」
④(ある時に)めぐり合う。生まれ合わせる。万葉集6「天地の栄ゆる時に―・へらく思へば」。日葡辞書「ヨイトキニマイリワウタ」
⑤結婚する。竹取物語「つひに男―・はせざらむやは」
⑥(相手に)立ち向かう。たたかう。万葉集1「香具山と耳梨山と―・ひし時」。平家物語9「強ち一条次郎殿の手で軍いくさをばするか、誰にも―・へかし」
➌《合》(他の動詞の連用形に付いて)二つ以上のものが同時に、その動作をする。一緒に…する。互いに…する。竹取物語「大納言をそしり―・ひたり」。源氏物語賢木「賭物かけものどもなど二なくていどみ―・へり」。「皆で喜び―・う」「愛し―・う」「競い―・う」
◇ぴったりあう、互いに…する意では「合」、人とあう意では「会」「逢」、偶然にあう場合は「遭」「遇」を使うことが多い。特に「遭」は好ましくないことにあう意で広く使う。
⇒逢うた時に笠を脱げ
⇒合うたり叶うたり
⇒逢うは別れの始め
⇒合うも不思議合わぬも不思議
⇒合わぬ蓋あれば合う蓋あり
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