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あまり【余り】🔗⭐🔉
あまり【余り】
①事をした結果、出た残り。
㋐事物をあることに役立てた残り。余分。剰余。古事記下「枯野(船の名)を塩に焼き、其しが―琴につくり」。「生活費の―を貯金する」
㋑割り算で割り切れずに残った数。整数aを自然数bで割るとき、
a=bq+r(0≦r<b)
をみたす整数q、rがただ一組定まる。q、rをそれぞれ商、余りという。また、整式f(x)を整式g(x)で割るとき、
f(x)=g(x)q(x)+r(x)(r(x)の次数<g(x)の次数)
をみたす整式の組q(x),r(x)がただ一組定まる。q(x),r(x)をそれぞれ商、余りという。剰余。
②(副詞的にも使う)
㋐物事が普通(正当)と思われる程度を越えること。過度。法外。あんまり。「―ひどいのであきれた」「―たべると腹をこわす」
㋑主として「…の―に」の形で「度をこして…した結果」の意に、また「―の…」の形で「度をこした…のため」の意に用いる。土佐日記「京の近づくよろこびの―に或る童のよめる」。日葡辞書「アマリノコトニ」。「―の暑さに食欲をなくす」「心痛の―に寝込む」「急ぐ―、失敗した」
③(下に打消を伴って)それほど。そんなに。「―よくは知らない」
④数詞に付いて、さらに余分のあることを示す。仏足石歌「三十―二つの相」。源氏物語紅葉賀「朱雀院の行幸は十月十日―なり」。土佐日記「師走の二十日―一日ひとひの日」。日葡辞書「サンネンアマリ」。「50人―の参加者」
⇒あまり‐ごと【余り事】
⇒あまり‐ちゃ【余り茶】
⇒あまり‐に【余りに】
⇒あまり‐べ【余戸】
⇒あまり‐もの【余り物】
⇒あまり‐もの【余り者】
⇒余りと言えば
⇒余り物に福あり
あまり‐ある【余り有る】🔗⭐🔉
あまり‐ある【余り有る】
余分がある。しつくせないほどである。続後撰和歌集雑「ももしきや古き軒端の忍ぶにも猶―昔なりけり」。「彼の心中は察するに―」
あまり‐ごと【余り事】🔗⭐🔉
あまり‐ごと【余り事】
余分なこと。また、過分なこと。源氏物語真木柱「いかに面目あらましと―をぞ思ひてのたまふ」
⇒あまり【余り】
あまり‐ちゃ【余り茶】🔗⭐🔉
あまり‐ちゃ【余り茶】
茶筒などに余っている茶。また、茶碗などに飲み残した茶。浄瑠璃、ひらかな盛衰記「―には福が有る」
⇒あまり【余り】
あまり‐て【余りて】🔗⭐🔉
あまり‐て【余りて】
〔副〕
あまりにも。後撰和歌集恋「―などか人の恋しき」
○余りと言えばあまりといえば
(程度のひどいさまに使う)あまりにも。甚だしく。「―ひどいやり方」
⇒あまり【余り】
あまり‐に【余りに】🔗⭐🔉
あまり‐に【余りに】
〔副〕
過度に。法外に。「―ひどい仕打ち」
⇒あまり【余り】
あまり‐もの【余り物】🔗⭐🔉
あまり‐もの【余り物】
残ったもの。不用なもの。
⇒あまり【余り】
あまり‐もの【余り者】🔗⭐🔉
○余り物に福ありあまりものにふくあり🔗⭐🔉
○余り物に福ありあまりものにふくあり
人の残したものや最後に残ったものに、かえっていいことがある。残り物には福がある。
⇒あまり【余り】
あま‐りょう【雨竜・螭竜】
想像上の動物。竜の一種。トカゲに似て大きく、角なく尾は細く、青黄色をなすといわれる。
アマリリス【amaryllis】
①熱帯アメリカ産のヒガンバナ科ヒペアストラム属の数種をもとに交雑した園芸品種の総称。一種は嘉永(1848〜1854)年間に渡来、ジャガタラ水仙と呼ばれた。多くの品種がある。形状は2に似るが、花は弁質厚く、白・桃・鮭肉・赤色など。普通、温室で栽培。暖地の戸外では夏咲き。
アマリリス
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②ヒガンバナ科の多年草で、1属(その学名)1種。南アフリカ原産。長大な広線形の葉を叢生。40〜50センチメートルの太い花茎の頂部に散形花序をつける。6弁の大輪で緋色または紅色。ホンアマリリス。
あま・る【余る】
〔自五〕
①必要量や容量などを越える。多すぎて残る。余勢が残る。また、割り切れずに残る。古今和歌集序「在原業平は、其の心―・りて、詞足らず」。保元物語「冑の星を射けづりて―・る矢」。日葡辞書「アクギャクミニアマル」。「会費が―・る」「人手が―・る」「10を3で割って1が―・る」
②目安や区切りを越える。それ以上である。宇津保物語吹上上「髪丈に―・り色白くて」。竹取物語「翁、年七十に―・りぬ」。「身の丈六尺に―・る」
③可能性を越える。能力以上である。伊勢物語「田舎人の歌にては―・れりや、足らずや」。愚管抄6「手に―・りたる事かな」。「目に―・る行状」「言葉に―・る」
④分際を越える。分不相応である。源氏物語若菜上「おもだたしきことをも身に―・りて並びなく思ひ侍り」。「身に―・る光栄」
アマルガム【amalgam】
(ギリシア語の「やわらかい物質」に由来)水銀と他の金属との合金。鉄・白金・タングステン・ニッケル・マンガンなどの高融点金属との間にはできにくい。汞和金こうわきん。
⇒アマルガム‐ほう【アマルガム法】
アマルガム‐ほう【アマルガム法】‥ハフ
金・銀の精錬法の一つ。金銀鉱石を水銀に接触させてアマルガムをつくり、これを蒸留して金または銀を回収する。古くから用いられ、比較的粗粒の鉱石に適する。混汞こんこう法。→青化法
⇒アマルガム【amalgam】
アマルナ‐じだい【アマルナ時代】
(Amarna)古代エジプト第18王朝の一時期(前14世紀)。一神教の創始、新都の建設など革新策が行われたが間もなく旧に復した。芸術上の写実的な新傾向(アマルナ芸術)はのちにまで強い影響を及ぼした。
あまる‐べ【余部・余戸】
(→)「あまりべ」に同じ。安閑紀「安芸国の過戸あまるべ」
あまる‐め【余目】
(→)「あまりべ」に同じ。
あまんじゃく【天ん邪鬼】
アマノジャクの転訛。
あまん・じる【甘んじる】
〔自上一〕
「あまんずる」に同じ。
あまん・ずる【甘んずる】
〔自サ変〕[文]あまん・ず(サ変)
(アマミスのミが撥音化したもの)
①よい味だとする。満足に思う。奥の細道「坐してまのあたり奇景を―・ず」
②与えられたものをしかたないと思って受ける。「薄給に―・ずる」「―・じて犠牲となる」
アマンタジン【amantadine】
A型インフルエンザ‐ウイルスに有効な抗ウイルス剤。パーキンソン病の治療や精神活動改善にも使用。商品名、シンメトレル。
アマンド【amande フランス】
アーモンド。巴旦杏はたんきょう。
あみ【網】
①鳥獣や魚などをとるために、糸や針金を編んで造った道具。また一般に、糸や針金を編んで造ったもの。万葉集17「二上ふたがみの彼面おもて此面このもに―さして吾が待つ鷹を夢いめに告げつも」。「―ですくう」
②比喩的に、人や物を捕らえるために綿密にはりめぐらしたもの。「検問の―にひっかかる」「法の―をくぐる」
③(印刷で)網点・網版の略。
⇒網が上がる
⇒網が下りる
⇒網呑舟の魚を漏らす
⇒網無くて淵をのぞくな
⇒網を張る
あみ【醤蝦】
アミ目の甲殻類の総称。形はエビに似るが小形で、鋏はさみをもたない。体長1センチメートル内外。海産種が多く、沿岸から深海まで約1000種が知られている。釣りのまき餌にするほか、佃煮として食用。コマセアミ・イサザアミなど。新撰字鏡9「
、阿弥」
あみ【阿弥】
「阿弥陀号あみだごう」参照。
アミ【ami(e) フランス】
友人。特に異性の友だち。愛人。
あみあげ‐ぐつ【編上靴】
足の甲や脛すねをおおう部分を紐でからげて履く半長靴。あみあげ。
アミアン【Amiens】
フランス北西部の都市。ソンム川に沿い、繊維工業が発達。13世紀建設のフランス最大の大聖堂は世界遺産。1802年英仏休戦条約締結の地。人口13万5千(1999)。
アミアン
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あみ‐あんどん【網行灯】
金網をはった行灯。
アミーゴ【amigo スペイン】
(男性の)友だち。親友。
あみ‐いし【網石】
漁網のおもりにする石。沈子いわ。
あみ‐いた【編板・箯輿】
⇒あんだ。〈倭名類聚鈔13〉
あみ‐いと【編糸】
編物用の糸。毛糸・レース糸など。
アミーバ【amoeba】
⇒アメーバ
あみいり‐ガラス【網入硝子】
金網を封じ込んだ板ガラス。衝撃などに比較的よく堪える。
アミール【amīr アラビア】
司令官。総督。首長。また、イスラム王朝の君主または王子の称号。
アミーレ‐フスラウ【Amīr-i Khusraw】
北インド出身のペルシア語詩人。「インドの鸚鵡」の渾名を持つ。叙事詩「マジュヌーンとライラー」など。(1253〜1325)
あみ‐うち【網打ち】
①投網とあみを打って魚を捕ること。また、その人。
②(その形が投網を打つさまに似ているところから)相撲の手の一つ。相手の差し手を両手で抱えるようにして、差し手の側に捻ひねり倒すもの。
あみうち
⇒あみうち‐ば【網打場】
あみうち‐ば【網打場】
江戸深川の遊里の一つで、やや下等な所。
⇒あみ‐うち【網打ち】
あみ‐うど【網人】
(アミビトの転)漁師。平家物語3「―に魚をもらうてもち」
アミエル【Henri Frédéric Amiel】
フランス系スイスの哲学者・文学者。深い省察に満ちた、30年余にわたる「日記」で有名。(1821〜1881)
あみ‐おり【網織】
細かく切った漁網を緯糸よこいとに交ぜて織った織物。
あみ‐おろし【網卸し・網下し】
①新調の網を初めて使用すること。
②網漁始めの祝祭。恵比寿祝。大玉起し。



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